今、最も旬な男、小栗旬の違う一面が見たいなら『貧乏男子(ボンビーメン)』

『花より男子』の花沢類、『花ざかりの君たちへ』の佐野泉と、クールなんだけどホントは人一倍優しくて熱い男……という、王子様キャラでぐぐっと人気急上昇した、今最も旬な男と言われてる小栗旬。急にイケメンで出てきたと思う人もいるだろうけど、実は小学生から子役として活動を開始して、大ブレイク前も『ごくせん』や『Stand Up!』、『救命病棟24時』の第3シリーズなどにも出演してて、ちょっとナイーブないい役を演じていたんだよね。舞台でも活躍しているし、実力派として、演技力は折り紙つきなのよ。そんな小栗旬が、今度はオリジナル脚本のドラマに主役で挑戦ということで、どんな風になってるか、見てみました。
●おバカなダサキャラ●
まず、『貧乏男子』のストーリーを紹介しますね。人がよすぎて頼まれるとNOといえない小山一美(小栗旬)は、友達を助けるために代わりに借金をしてしまう。その借金の返済相手、大金持ちの嫌な男のオムオム(ユースケサンタマリア)が出す、借金をチャラにするための無謀な提案を一美は必死になって解決していく……というのが、大まかな話。金しか信用しないオムオムと、『お金より大切なものがある』と断言する一美のどっちが人として正しい姿なのかっていうのを、なんとなく考えさせるような展開なんだけど、この小栗旬演ずる一美っていうのが、超ダサい男なの。ビンボーでいつもダラダラとジャージを着てるんだけど、どんなカッコいい男でも、ジャージは美しさを半減させます(笑)。イケメン仕様のオグシュンを見ようと思ってた人は、ちょっとガッカリのはず。
そして、演じてる一美というキャラも、人がいいというよりも、本当にいい加減、目を覚ましなよっ! って怒りたくなるほどのお人よし。オムオムが200万枚の封筒を1日で糊づけするという難題を吹っかけたとき、「ボクの財産は友達です!」と言って、友達に連絡して手伝ってもらったはいいけど、結局、友達が集まったのは一美がくれるバイト代が目当てだったという、哀しいオチ。そのほかにも、借金が縁で知り合った買い物依存症の未海(山田優)のストレス買いを体を張って止めたのに、結局、未海は違う洋服買っていた……とか、一美ががんばればがんばるほど、悲しい気分になってくるの。
ドラマだから大げさにしてるとはいえ、もう少し、一美というキャラにいい人以外の計算高さとかあるほうが、すんなりストーリーに入っていけるのになぁ。小栗旬が、おバカキャラになりきって見事に演じきってるので、よけい残念な気がするの。踏まれてもないがしろにされても、いつも笑顔で相手のことを思いニコニコしてる姿は、確かに愛らしいと思えるときもあるけどね。
●お金か情か●
このドラマのテーマは、やっぱり、人間はお金に執着するよりも、友達とか親とかと信頼し合ってる関係がいいよね……と思える前向きなものだと思って見てたんだけど、一美が助けようとしてる人たちが、本当に人の親切をないがしろにする人ばかり。なんか、こんな人たちばかりなら、人間同士の付き合いなんていやだなとか、すっごく苦しいときに親身になって助けようとしてくれる“親友”って言える人は、自分には本当にいるのかな? とかネガティブ方向に思考が行ってしまうのはなぜ? 一美が明るいキャラだからこそ、救いがなくて、落ち込んだ気持ちになっちゃうの。もうちょっと、一美の人のよさを助けてくれるキャラがほしいよね。未海やおまわりさんの弘田(八嶋智人)が本来その役なんだけど、2人も借金背負ってるから、やっぱ自分中心になってるし、同じビンボー人の白石(三浦春馬)も、一美に頼ってるばかりでしょーもなーい学生だし。こうやって、見ていて暗くなるのはきっと、どんなにツライ状況でもがんばる一美が痛々しく見えてしまうほど、小栗旬が熱演してるからなんだろうけど。
小栗旬を見ようと思っていた人は、間違いなく、“ハイテンションで笑顔満開、感情の起伏が激しくて、感動して涙ボロボロ~”という、今までと違った一面を見られることでしょう。このドラマでのキャラがおバカっぽかったからこそ、小栗旬の役者としての幅の広さを世間に知らしめたし、これから、どんな役でもできそうと期待も膨らみます。このドラマでも、最後に“とってもクールな一美”という意外な顔が見られたら、もっとおもしろいと思うけどね。でも、お金に振り回される話は、やっぱり身に染みちゃいすぎるから、スペシャル2時間ドラマくらいが私には楽に見られるかなー。
『貧乏男子(ボンビーメン)』日本テレビ・火曜夜10:00~10:54
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2008-02-14 【テレビ】 | 固定リンク
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