いろんな人やその周りで起こる出来事には、必ずドラマがある。 『ドキュメント72hours ~72時間~』
通勤の電車やバスの中で目の前にいる人、喫茶店のウエイトレスさん、よく飲みに行く居酒屋の店長さんなどを見て、ふと「この人はいったいどういう人で、どんな生活してるのかな」なんて、想像することってない? 1回きりですれ違う人、いつも同じ電車に乗り合わせる人……。自分とは関わりない世界で暮らしてる人が、それぞれどんな日常を送ってるのか、ちょっと覗いてみたい気がする。そんな好奇心を満足させてくれるお勧めドキュメント番組を紹介したいと思います。
NHKの深夜番組『ドキュメント72hours ~72時間~』は、今までとは違った切り口のドキュメンタリー。番組名のまんま、同じ場所や同じ物事に関わる人々を72時間、ずっと追い続けるというものなの。その見どころをチェック。
●押し付けがましくない●
リアリティーに徹底的にこだわり続けているのがポイント。ドキュメンタリーにありがちな、「こういう風にしたほうがいい」とか「こんな現実を見つめるのも必要だ」みたいなナレーションを入れたり、テーマを前面に押し出したりしていない。ただ淡々とその場所で起こる事柄や、関わってる人を撮り続けているだけ。説教くさいとかテーマによっては気分が重くなっちゃう……とドキュメンタリーを敬遠していた人も気楽に見られるはず。
●出てくる人や場所に親近感●
日常的に見ている風景や場所にスポットを当てているのが特徴。例えば、クリスマスの時期、いまやケーキを気軽に買う場所になっているコンビニに注目。なぜケーキ屋さんじゃなくて、コンビニにケーキを買いに来るのか……その人たちの暮らしや、それを売るコンビニ店長の奮闘ぶりを追う。また、年明けのゴミ収集で、通常の2倍近いゴミを集める収集職員たちに密着。効率よく清掃車の配置をするシステムや、そこで働く外国人が増えているという実態、収集員たちの仕事が終わった後の様子などを追跡。本当に隣にいる人が出てもおかしくないような場所が選ばれているので、親近感がわいてくる。さらに、知っているようで知らなかった職業のウラの現場を見ると、みんなそれぞれ自分の生活している場所で、一生懸命生きてるんだなー、自分もがんばらなきゃなと自然に思えるの。
また働く場所以外でも、バッティングセンターに毎日通い、ホームラン王になるのを目標にし、ひたすらバットを振るおじいさんや、宝くじを買いに来た人たちの宝くじへの思いなど、“人”の部分がメインのときは、その人が生きてきた時間の背景や、ささやかな喜びや悲しみなども画面から伝わってきて、胸にジーンと来たりする。
●ナレーションにも親近感●
今までのナレーションは、小池栄子、吹石一恵、鈴木杏、佐藤隆太、石田ひかり、佐藤江梨子など、ほかの番組ではナレーションのイメージがあまりない人も起用されていて、身近な感じがして、聞きやすい。ドキュメンタリーの堅苦しさがないから、すんなり番組の世界に入れる気がする。
見ているうちに、自分に関係ない人たちのことも、なんとなくいとおしく思えてくる…そんな日常生活の片隅をぽんと取り上げている、フシギなドキュメンタリー。ぜひ、一度見てください。30分で終わるから、飽きずにさらっと見られるのもかなり、ポイント高いと思うよ。
『ドキュメント72hours ~72時間~』 NHK総合・火曜夜11:00~11:29
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2007-02-15 【テレビ】 | 固定リンク
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