自分の10年間を振り返り、ため息をつく……『神はサイコロを振らない』
突如、消息を絶った飛行機が、10年後にその当時のままの姿の乗客たちを乗せて、現代に現れた……こんな不思議で深刻な設定のドラマが『神はサイコロを振らない』。そのSFチックな部分よりも、そのとんでもない現実に直面した、遺族、現れた本人たちが、どんなふうに、変わっていくかの人間ドラマにドキッとする。
主人公のヤス子(小林聡美)は、その事故で恋人のパイロットの哲也(山本太郎)と親友の亜紀(ともさかりえ)をいっぺんに失い、それ以来10年間は、仕事や人生に希望をもつこともなく、ただ、淡々と過ごしてきた。オトナになったといえば、聞こえはいいけど、何事にも感動を見せずに、あきらめきった姿でいるヤス子を見て、『そんなつまらない女になっちまったのかよ』という亜紀。ヤス子は今の自分のふがいなさを認識させられていく。
でも、10年の間に、世間とか常識とかにどんどん縛られていくこと多いもんね。しょーがないじゃないって思う、ヤス子の気持ち、すごくよくわかる。そんな30代の女性の葛藤やツライ部分を、小林聡美が、リアルだけど、ちょっとユーモラスに演じているから救われる。
そして、ヤス子が「10年の時間を埋めるのは時間じゃなくて、自分の心なんだ」と気づき、素直に自分を出し始めたのを見ると、このままじゃいけない、私もなんか変わってみたい。そんな前向きのエネルギーが沸いてきちゃう。
『この10年間精いっぱい生きましたか?』この問いに今はNOしかいえなくても、これから10年先の自分が同じ問いを投げかけられたとき、YESと力強く答えられるように、なっていたいなぁ。
日本テレビ・水曜夜10:00~10:54
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2006-03-09 【テレビ】 | 固定リンク
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