ホロリとくずれる幸福のお菓子、「開運堂・パリの五月」の「白鳥の湖」
その昔スペインの修道院から誕生した祝い菓子、ポルボローネ。以前、このコラムでも(別のお店のものですが)取り上げたことのあるお菓子なので、今までご紹介しなかったのですが、最近、お遣いもののついでに自宅用にも一箱取り寄せて、やっぱり「好きだなあ」としみじみしたばかり。何度もお取り寄せして、誰かにあげたり、自分でも楽しんでいるお菓子は他にそうたくさんないので、ここであらためてご紹介します。
まず、何度見ても「かわいいなあ」とうっとりしてしまうのが、湖上で羽ばたく白鳥を描いた紙張りのボックス。写実的な絵のタッチに誠実さが漂って、湖のブルーが美しくて、宝物を入れるのにふさわしい感じ。そしてフタを開けると、薄紙の袋に1枚ずつ大事そうに包まれた、丸いアーモンド・ベージュのお菓子が礼儀正しく並んでいます。薄紙の袋をピッと留めた、白鳥マークのシールもかわいい。そういえば長野出身の友人は、「子どもの頃、このシールを大事に集めていた」と言っていました。
中身のお菓子も、愛くるしい白鳥のデザイン。初めて見た人はみんな、「わあ、かわいい!」と目を丸くします。そして口にして一言、「あれ? 洋風?」。箱や薄紙の様子から、何となく和風の落雁をイメージするらしく、思いがけないアーモンドの芳醇な香りにうれしい驚き!!という感じ。そして、ホロホロッと口の中で溶けていく食感も、このお菓子独特のもの。舌ではかなくくずれて、お茶をひとくち飲んで……。だから、おともにするお茶の種類によっても、味の印象が微妙に違います。そのくらい、繊細なお菓子。
雨降りが続いてちょっと憂鬱なときも、このお菓子を舌にのせると、少しだけ晴れやかな気分になります。白鳥が運んでくれる小さな幸福を、ぜひ味わってくださいね。
『開運堂・パリの五月』
白鳥の湖(20枚入り)¥1050(送料別)
http://www.kaiundo.co.jp/start/kaiundo1.htm
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