東福寺塔頭めぐり2・天得院、芬陀院

前回の「光明院」の続きです。光明院で重森三玲の「波心の庭」を見たあと、東福寺日下門前の「天得院」に行きました。桃山時代に作庭された枯山水庭園は、今の季節は瑞々しいスギゴケに、白・紫の桔梗が彩りを添えていました。

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ちょっと可愛らしいお庭です。小さな寺院でしたが、桔梗を愛でるために訪れる人も多く、思い思いの場所に腰を下ろしてのんびりと時を過ごしているようでした。平日の京都、意外にも男性が一人でお寺巡りをされている姿をよく見かけます。多忙な日々の合間に、お寺で過ごすなんて、素敵な時間の使い方だと思いました。東福寺、通天橋に続く回廊。誰も居なくて、静かな時間です。

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天得院の斜め前にある「芬陀院」です。ここは禅院式枯山水庭園で、雪舟作庭と言われる「鶴亀の庭」があります。

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京都で最古の枯山水庭園のひとつで、右に亀島・左に折鶴を表しているのだそうです。禅僧であり水墨画家でもある雪舟がこの院に住んでいた時に、思うように筆で亀が描けず、庭に出て石組で亀を描いたと言われています。

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白砂を海に見立て、不老不死の仙人が住む神仙蓬莱島を、鶴や亀で表現しているそう。日本庭園にはそれぞれ思想があり、それを知るとさらに奥の深いものになりますね。芬陀院は随所に心配りがあり、手水鉢(ちょうずばち)には季節の花が手向けられていました。

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障子の一部には、草木を挟んだ障子紙。ひとつひとつ違ってとても綺麗。

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茶亭「図南亭」の下地窓からは、重森三玲作庭の東庭が見えました。どこから見ても完璧な景色。

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芬陀院の中はふすまの間がたくさんあり、これは雪舟作の水墨画なのかはちょっとわかりませんでした。畳に座って庭や襖絵をゆっくり見ながら時を過ごします。

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前回の「光明院」、今回の「天得院」「芬陀院」と、東福寺塔頭はどれも小さな院ですが、人も少なくてちょっと貸切みたいな気分になってしまいます。誰にも何にも邪魔されず、心が解放されていくのがわかるのです。