タランティーノ監督最新作取材へ!
頭の回転超高速。口の回転時速100km。顔の表情変幻自在。
久しぶりにクエンティン・タランティーノの世界を垣間見た。
新作『イングロリアス・バスターズ』“Inglourious Basterds” のインタビュー。
(正しいスペリングはinglorious bastardsだけど、アーティスティックな
ひと味としてわざとミススペリングにしたとか。でも説明はしたくなとのこと)
ブラッド・ピットが取材をドタキャンして(監督に責任はないんだけど)、
ちょっとがっかり気味の空気が漂ったものの、
タランティーノの強烈なエネルギーがBP不在を忘れさせてくれた。
プロデューサーのローレンス・ベンダーに『イングロリアス~』の案を
話したのは10年以上前だそうで、その間あっちこっち寄り道して
08年の7月にやっと脚本が完成、そして撮影。
そうえば昨年11月にブラッド・ピットに『ベンジャミン・バトン
/数奇な人生』で取材したとき、ヒゲ&40年代風スーツという
『イングロリアス~』の装束で現れて、「今、タランティーノ監督の映画の撮影中。
一見の価値がある映画だよ」と言ってたっけ。
この映画は、第2次世界大戦中にナチス狩りをするユダヤ系アメリカ兵の
復讐の物語で、“現実にはなかった”話。
「ヒットラーの残虐非道行為に命がけで抵抗したヨーロッパの
レジスタンスの話はゴマンとあるけど、ユダヤ系のアメリカ兵士が
犠牲になった親戚のオジさん、オバさん、いとこ、友達のための
報復行為をした話は聞いたことがないなあと思ったら、
僕の中のイマジネーションがわああああっと広がって
脚本を書き始めた」 と監督は説明する。
それで、BPを、登場のたびに笑いをこみ上げさせる喜劇的脇役、
ナチス狩り部隊長アルド・レイン役に決めた裏は?
「ブラッドと僕は、いってみれば同じ時期にハリウッドを目指した同窓生。
彼が『テルマ&ルイーズ』(91)で注目を浴び始めた頃、
僕は『レザボア・ドッグス』の準備中だった。それから18年。
彼は大スターになった上に名脇役でもある。
いつも一緒に仕事をしようと話してたんだ。脚本を書きながら、
コラボするならこれだ! 脇役ながら映画を引っ張ってくれるのは彼しかない!と
フランスに会いに行ったんだ。もちろん快諾してくれた。
ブラッドのシーンの撮影中、カメラをのぞいていたある瞬間、
ワオー!すげえ! スター街道を登り詰めた男がいる。絶景だあああ!
と興奮に身震いしたくらいだよ」
タランティーノ監督を「絶景かな!」と身震いさせたブラッド自身も
この、あごがふくらんだ感じのコミカルな南部男役がすっかり気にいったそうで、
オフカメラでも役から出てこなかったとか。タランティーノ映画だから暴力シーンはすごい。
でもそのやり過ぎ加減が実に微妙で、見る人をうんざりさせるかわりに
画面に引き込み、ちょっとだけ笑わせる。ドキドキハラハラするほど
緊張感が充満してるのに、いつも笑いの種がどこかに隠してある。
『パルプ・フィクション』で長い間冬眠中だったジョン・トラボルタのキャリアを
蘇らせたタランティーノ監督。本作では、無名だったオーストリア人俳優
クリストフ・ウォルツにカンヌ国際映画祭で主演男優賞をもたらし、
来年のアカデミー賞候補確実といわれる演技を引き出した。彼の言葉。
「30年のキャリアの中で迷い悩むこともあった。まさか50歳になって
世界の注目を浴びるなんて…あきらめないでよかった。
タランティーノ監督には感謝してもしきれない」
(c)H.F.P.A. 話題の主演男優クリストフ・ウォルツと
ハリウッド惑星には年齢制限がない? ウーム…男の場合は、と付け足しておこう。
2009-08-20 | 固定リンク






