春に会った若き才能
ハリウッドに春の光があふれている。
我が家の裏庭のブーゲンビリアも赤い花をたくさんつけている。
春の日差しの中でも人一倍輝いている旬の人
ケーリー・フクナガ監督に会った。
今年のサンダンス映画祭のセンセーションと呼ばれ、
スペイン語で脚本も書いた監督作『Sin Nombre』(Without Name)が
絶賛されて、監督賞もとった。
『Sin Nomble』の場面写真(C)Eniac Martinez
“フクナガ”という日系の名前に興味を持ち、
試写を見たら素晴らしい。張り切ってインタビューに馳せ参じた。
実はLAタイムズ紙に出てた彼の写真が、
非常にハンサムだったという、程度の低い理由もあった。
“キアヌ・リーブスの知的な弟”風なんて揶揄されていたけど、
本人が「僕はかなりダサいタイプ」と言うように
ボサボサ頭で現れ、ルックスは意識してない感じ。
(良かったあ。でもいるのよお、「僕はハンサム」って感じの人)
『Sin Nombre』は、ホンデュラスから列車の屋根に乗って
アメリカへの不法越境を目指す移民と、
明日なきギャングの実態が絡み合った
ドキュメンタリータッチの作品。
フクナガさん自ら列車の屋根に乗って
本物の越境移民の人たちと3日間旅をしたんだって。
彼らの希望と絶望の間の距離の短さを
ラブ・ストーリーを通して優しい目で描いている。
監督自ら撮影した場面写真(C)Cary Joji Fukunaga
この映画は、メキシコの若きスターふたり、
ディエゴ・ルナとガエル・ガルシア・ベルナルが
製作総指揮を努めているのも面白い。
スペイン語&英語が母国語でスウェーデン語も話す
(お母さんがスウェーデン系)だという彼に
日本語は?と聞いたら、
「すみません、札幌にいた6か月間分の日本語だけ。
日系3世の父も話せません」と。
この映画の成功で人生が180度変わったのでは?
「うーん…友達とシェアしてた部屋から
ワンルームのアパートに引っ越せたくらい。
映画製作の借金で、銀行の奴隷であることにはかわりはないよ」と
すがすがしく笑っていたフクナガさん。31歳。NY在住。
筆者と(C)H.F.P.A.
2009-04-17 | 固定リンク





