熱気と心意気の<宮崎映画祭>
6月11日木曜から宮崎映画祭へ。一昨年も訪れた。
黒沢清監督の『叫』が上映され、作品国際業務の仕事をしていた私は、
『トウキョウソナタ』製作が決まった後でもあったので、
黒沢監督の話を聞いて勉強するために、この映画祭に参加したのだ。
小規模だが、スタッフが熱い。本当に映画を愛する人たちの作る
映画祭で、作品の選択にもこだわりがある。
今年は『トウキョウソナタ』のほかに『歩いても歩いても』『接吻』などの
邦画が上映された。
映画祭支援の東国原知事…のタテカンと(笑)記念撮影
そのうえ今回は、黒沢監督が地元の小学校に行き、小学生に“映画を教える”
というプログラムを映画祭が企画。1コマの授業枠を使い、
5~6年生150人に、新旧作品のクリップを見せながら
“映画の中の会話”に関して、監督が講義をする映画クラスとなった。
紹介された作品は、『相棒/劇場版』、小津の『東京物語』、
ゴダールの『アルファビル』から、M・ナイト・シャマランの『ハプニング』まで。
小津やゴダールなんて聞いたこともない小学生も、
クリップは一生懸命見ていた。映像の力ってすごい。
この“授業”で未来の映画人が生まれるかも
映画祭15周年の今回は『トウキョウソナタ』がクロージング映画に選ばれ、
黒沢監督と共に招待された。宮崎では昨年すでに劇場公開されているので、
大ホールでの上映に、そんなにお客さんが来ないかと思ったら、
500人ほどのホールがほぼ満員でびっくり。
しかも、聴覚が不自由な方のために日本語字幕付き、
視覚が不自由な人のために副音声付き上映で、
上映終了後のトークショーも手話通訳付きだった。
「良い作品はより多くの人に見てもらいたい」と、
これらを実現させてしまう宮崎。本当に宮崎は熱い!
今回ゲストを招待した作品は2本。1本がクロージングの『トウキョウソナタ』、
もう1本は特別上映の台湾映画『海角七号』(日本でも新春公開予定)。
台湾で史上第2位の興行成績を打ち立てたという作品だ。
ちなみに1位は『タイタニック』なので、自国の作品としては、
台湾史上最高のヒット作となる。若者にも年配の人にも愛される要素があるが、
主役ふたりのうちひとりは日本人女性。
中国語をマスターしてこの大役を射止めた、台湾在住の日本人女優・田中千絵さんだ。
著名なメークアップ・アーティスト、トニー田中さんの娘さんでもある。
田中さんは、アンドリュー・ラウ監督の『頭文字<イニシャル>D 』に
出演したのをきっかけに、台湾に語学留学。帰国直前にこの大役をつかんだという。
作品の大ヒットによって、今や台湾では大スター。
外に出ると、ファンに囲まれてしまうのだとか。
これからは日本の作品にも出演したいそう。
映画祭というと、海外ばかりが連想されがちだが、
日本にも評価されるべき映画祭がいくつかある。宮崎はそのひとつ。
これからもこの熱い映画祭を応援したい。
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2009-06-15 | 固定リンク








