大きな喪失
3月最後の2日間は連続で香川照之さんと会った。
最初は、LAから東京に来ていた、ROADSHOW特派員、
そしてハリウッド・フォーリン・プレス日本人メンバーである
中島由由紀子さんとのお茶。『トウキョウソナタ』を見て以来、
香川さんの大ファンになり、LAで応援していきたいという
中島さんと香川さんの面談が実現。
翌日の晩は、香川さんと『トウキョウソナタ』の字幕を手がけた
リンダ・ホーグランドとのディナー。
リンダは、数々の名作日本映画の字幕翻訳を手がけている人で、
世界3大映画祭に出品される日本映画のほとんどを翻訳していると
言っても過言でない。
香川さんと浅野忠信さん主演の『剱岳/点の記』の字幕を
リンダが翻訳して、とにかく香川さんの演技に大感激。
20年間以上日本映画に出演してきた香川さんと
10年以上日本映画に字幕で関わってきたリンダの
ディープな邦画談義や、ここには書けない裏話(笑)は、
邦画界ではまだ新人プロデューサーである私には
貴重な講義のようだった。
でもやはりこの晩のテーマは、『剱岳』の撮影の話。
どんな過酷な状況だったか、俳優もスタッフもどんなに
極限の状態で撮影をしていたかの話に、リンダも私も圧倒された。
『剱岳/点の記』は6月20日公開(東映配給)。
(C)2009「劔岳 点の記」製作委員会
『トウキョウソナタ』でお世話になった役所広司さんも出演している。
特撮も空撮もないリアルな映像がすごい。
『トウキョウソナタ』で、家族の長男を演じた小柳友くん出演の
NHK朝ドラ「つばさ」が4月から始まった。(写真は『トウキョウソナタ』)
(C)2008 Fortissimo Films/「TOKYO SONATA」製作委員会
ヒロインの初恋の相手・翔太役。プロのサッカー選手を目指す役で、
決まったときから一生懸命サッカーの練習をしていたから、
その成果拝見! ファン激増で外を歩けなくなる日も近い???
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4月6日月曜の朝9時前に電話で、『トウキョウソナタ』で共に
プロデューサーを務めたバウター・バレンドレクトが、
タイ・バンコクで急死したという連絡が入る。
そんな、ありえない。つい2週間前に香港で何度も会って、
飲茶をしたり、受賞のときは一緒に舞台に上がったりしたのに。
カンヌ映画祭での写真では、井之脇海くん(左)と私の横に
写っている。
彼は私たちの業界でスターだった。そして尊敬されていた。
でも個人的に心を許せる友人でもあった。
親しかったミシェル・ヨー(写真中央)と。
黒沢清監督を選んだのもバウターだった。
2006年のベネチア国際映画祭で、『トウキョウソナタ』について
打ち合わせをしていたときに、『叫』の上映で来ていた
黒沢清監督が通り掛かった。
「黒沢監督に頼んでみようよ。今やホラーで世界の黒沢だけど、
僕は彼のドラマも大好きだから」と彼は言った。
その後東京に来たバウターと黒沢監督と一緒に食事をして、
最高に盛り上がった。映画を心から愛するふたりの会話を通訳しながら、
私は同じゴールを目指せる仲間の誕生を感じた。
セットを訪れたとき、香川照之さん、津田寛治さん、
土屋太鳳(つちやたお)ちゃんに囲まれているバウターの写真。
『トウキョウソナタ』はバウターなしには存在しえない。
今週は頭がボーっとして仕事が手につかない。
海外の業界誌からコメントを求められたり、
世界中からお悔やみのメールが来たり。
バウターの思い出がメールで送られてくる。
バウターはどの写真でも微笑んでいる。いつも笑顔で前向きな人だった。
バウターのためにも、『トウキョウソナタ』を世界中で成功させなければ。
『トウキョウソナタ』は全米で公開館数がどんどん増えている。
これから公開のイベントのためにシカゴへ向かう。
その後はフランクフルトでのニッポン・コネクションへ…。
『トウキョウソナタ』DVDは4月24日発売です。
ぜひごらんください。
2009-04-15 | 固定リンク







