セックスで自分探し!? ──『ショートバス』
セックスについて語るのは、たとえ気のおけない友人だとしても相手の反応が気になって、本音はなかなか話せなかったりする。ましてやパートナーに自分の欲求を伝えるのは、さらに難しい。もちろん、心も身体も気持ちよくなりたい! とは誰だって思うだろうし、愛とセックスが切り離せないものだってことは重々承知。でも…、愛してるから感じたい、愛したくても愛せないからセックスが怖い、等々の本音はやっぱり切りだせない。そんな、セックスに悩み愛に迷う男女7人の自分探しをつづってゆくのが、この『ショートバス』。『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で音楽を通してアイデンティティを見つめたジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、今度はセックスを通してアイデンティティを見つめてゆく快作だ。
“人生に足りない何か”を探してる7人とは、
ソフィア(スックイン・リー):カップル・カウンセラー(いわゆるセックスのカウンセリング)をしていながら、夫ロブとのセックスで1度もイッたことがない。私はどこかおかしいの? とアセりと不安を感じる日々。
ジェイムズ(ポール・ドーソン):パートナーのジェイミーに愛されてるのはわかっているけど、過去のトラウマから愛(=セックス)を受け入れられず、愛の重みに苦悩している。
ジェイミー(P・J・デボーイ):愛するジェイムズの提案で、乗り気じゃないのにソフィアのカウンセリングや3Pまで体験。ジェイムズの真意が読めず、なす術もない。
セヴェリン(リンゼイ・ビーミッシュ):SMの女王様をして暮らしているけれど、本当の望みは…。アーティスティックなポラロイド写真を撮る、人づき合いの下手な女性。
ロブ(ラファエル・バーカー):ソフィアの夫。大人になれないノーテンキ男にしか見えないのだが、ソフィアの気持ちには気づいている。
セス(ジェイ・ブラナン):ジェイムズとジェイミーに見初められ、2人のお相手をする、愛にあふれた青年。
カレブ(ピーター・スティクルス):ジェイムズとジェイミーこそ“完璧な関係”と思い込み、あこがれが高じてストーカーになっちゃった青年。
そうした7人が、“足りないもの”を求めて、ニューヨークにある、愛とセックスを謳歌するサロン“ショートバス”に集まり、新たな経験をしながら自分を模索してゆく。
冒頭、あまりにもアクロバティックなセックス・シーンから始まる(だからかR-18指定)ので、なんかスッゴイもの観にきちゃったかも…と不安がよぎる人もいるかもしれないけど、けっして興味本位のセックス映画ではないので、ご安心を。しかも話が進むにつれ、彼らがどうなっていくのかに意識が向かい、セックス描写なんてまったく気にならなくなってくると思う。それくらい、キャラたちが愛しいんだよねえ。とくにソフィアなんて、イクためにアノ手コノ手とガムシャラにかんばる姿は、なんだかとっても微笑ましい。なかには悲しい決断をしようとする者もいるけど、それでも彼らは“どうせ”とは言わない。傷ついたり空回ったりもするけれど、やれるだけのことはやってみる。そこがイイ。
愛もセックスも1人じゃできないから、ままならないし、やっかいだ。それでも、人は愛を求めずにはいられない。そんな愛と生を、セックスを軸に映しだす、素晴らしきかな人生賛歌。
『ショートバス』 8月25日(土)~シネマライズほか全国順次公開
オフィシャルサイト http://shortbus.jp/
配給 アスミック・エース
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2007-08-24 【映画】 | 固定リンク
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» 「ショートバス」自由に生きることが実は難しいのだ トラックバック soramove
「ショートバス」★★★☆
リー・スックイン 、ポール・ドーソン 、PJ・デボーイ 、ジャスティン・ボンド主演
ジョン・キャメロン・ミッチェル 監督、101分、アメリカ
恋愛カウンセラーと
ゲイのカップルを中心に
性と心の内面を描いた作品。
心に重いな...... [続きを読む]
トラックバック送信日 2007/09/11 20:14:42

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