ピュアなクマとスネるパンダ、どっちも最高カワイイ!! ──『おやすみ、クマちゃん』& DVD『やさぐれぱんだ』
人形アニメって、可愛いのはもちろんだけど、素朴で一点もののような手作り感がある。『ウォレスとグルミット』(イギリス)、『チェブラーシカ』(ロシア)、『こまねこ』(日本)など、どれも抱きしめたくなるほどラブリ~な作品ばかり。そして、またひとつポーランドからチャーミングな人形アニメが登場した。それが、この『おやすみ、クマちゃん』。1957年に誕生して以来、ヨーロッパ中で愛されている絵本を、伝統と実績のある国営アニメ・スタジオ“セ・マ・フォル”がアニメ化した、1話7分、計10話のエピソードからなる、いわゆる短編映画集だ。
左耳がチョコンとおじぎしてるのがチャームポイントのクマちゃんが、毎回ベッドに入るおやすみ前に、今日のとっておき話を聞かせてくれる。たとえば、小鳥のヒナを助けたり、アヒルの親子とはじめての水泳に行ったり、キノコ狩りやスキー旅行の話などなど。陽気なウサちゃんやしっかり者のイヌくん、知ったかぶりだけどドジ男なブタくん、といった仲間たちと過ごす春夏秋冬のほのぼのイベントがつづられてゆく。イタズラや失敗も清く正しい道へと楽しくさりげなく導く、こういうのを子ども時代に観ていれば、ワタシもまっすぐに育ったんだろうな、としみじみ思うちょっとイイ話。
その上オトナの観賞にも充分対応している、細部にまで気が配られたキュートでポップなキャラや、小道具にセット! クマちゃんなんて毎回パジャマを着替えるほどのオシャレさんだし、おウチもカラフルでホントにカワイイ。そんな彼らが、水泳したり、スキーをしたり、洗濯までする!? しかも、デジタル処理は一切してない手作り作業なのに、スムーズな動きをするのには感心しきり。こんな贅沢な匠の技を、子どもだけに見せておくのはもったいないでしょう。見終わるころには、テーマ曲をいっしょに口ずさんでいると思いますよ。
『おやすみ、クマちゃん』 8月4日(土)~東京都写真美術館ホールほか全国順次公開
オフィシャルサイト http://oyasumi-kumachan.com
(c)Telewizja Polska S.A.
クマちゃんで心が洗われたら、今度は心から笑いたい。それが、異色の人形アニメ!? というか、着ぐるみバラエティ!? な『やさぐれぱんだ』。著者の“山賊”氏がネットマンガを配信して話題を呼び、コミックにもなった作品を実写にしたDVDなのだ。“青年”(なんと堺雅人)としゃべる!?“ぱんだ”(声はあの生瀬勝久)の“ゆるゆるおかしい”1話2~3分のやりとりがつづられてゆく、おもしろエピソード集の白・黒2種類。
“ぱんだとは人々の癒しとなるべく日々、精進し…”と心がけはリッパなんだけど、じつはもっとチヤホヤされたい“ぱんだ”が、“青年”を相手に、あーでもないこーでもない、いまいちヤル気もな~い会話を繰り広げていく。もう冒頭の初対面、しばらく見合って見合って、「えっ、しゃべんの?」(by堺さん)からして、つかみはOK。それから、“青年”に「えかきうた」を考えさせといて(堺さんが歌う!)ダメ出ししたり、同じく「サラリーマン川柳」をもちかけてトンチンカンな句を詠んだり。“青年”=堺さんも負けじと、「知的」に酔ってる“ぱんだ”や、「関西弁」も流暢にしゃべる“ぱんだ”をうんちくでうち負かしたり。
一見、ボーッとしてるのに物事の核心をついてくる“青年”と、ひねくれ者でちょっと投げやりだけど、妄想力たくましく江戸っ子気質もある“ぱんだ”。まったく噛み合わない2人(!?)なのに、絶妙におかしい。原作どおりのイメージそのままで、脚本があるとは思えない、2人の自然な会話や、“間”の取り方が絶品で、見てるだけでフツフツと笑いがこみあげてくる。
生瀬さんならではの、ぶっきらぼうなのにトゲはない独特のおもしろ言い回しもサイコー。だけど、それに一歩も引けをとらない堺さんのお笑いセンスの良さにも大注目だ。そんな2人の魅力を最大限に引き出したのは、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の構成作家で、役者でもある堀部圭亮。原作にはないけれど、ぱんだを人間にたとえて、おかしわかりやすく日本での足跡を見せる「ぱんだクロニクル」もケッサク。観たらハマる、ブレイクの予感大の必見作です!
『やさぐれぱんだ』
発売元:デックスエンタテインメント/販売元:ポニーキャニオン
オフィシャルサイト http://www.dex-et.jp/YasagurePanda.html
(c)2007やさぐれぱんだ飼育委員会
◎(左)白盤/2,940円(税込)にて発売中
◎(右)黒盤/2,940円(税込)にて発売中
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2007-08-03 【映画】 | 固定リンク
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