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[映画]-2時間1800円の至福- 映画を観よう、幸せになろう

加藤アカネ
“独身の新人ライター”としてスタートしてから5年以上が過ぎ、今ではなんと2人の子供がいる身の上。いまだにそんな自分が時々不思議に思えるほどの自覚のなさですが、元映画宣伝マンの経験を生かして、ジャンルを問わず、いろんな映画を楽しく、わかりやすくご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

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孤高の怪物が今度はパパになり王様にもなる!?──『シュレック3』

Movie062901

アナタが“この映画が観たい”と思うポイントは何? 好きな男優・女優が出ているから? ストーリーがおもしろそうだから? あるいは、賞を獲ったりして話題になっているから? もちろん、そういったことも指針になるとは思うけど、ことアニメーションの場合は、いかに愛らしいキャラクターたちが登場するかが重要なポイントになると思う。そんなメイン・キャラのみならずサブ・キャラまでもが魅力的で、人気の高い長編アニメのヒット作が、『シュレック』シリーズ。

『シュレック』では、孤独な暮らしを送る、見た目はゴツいけど心優しい怪物のシュレックが、フィオナ姫と劇的な出会いをし、めでたく結婚。 『シュレック2』では、フィオナ姫の両親に初対面し、父親ハロルド国王に結婚を猛反対され、彼女への愛を身体を張って証明。そして、この最新作『シュレック3』では、シュレックがついにパパになる!? さらに、病に倒れたハロルド国王に代わって〈遠い遠い国〉の王様にもなる?
とはいえ、当の本人は王様になんてなりたくないし、父親になる心の準備だってできてない。そこで、シュレックは適任者に王様になってもらおう! と、ドンキーと長ぐつをはいた猫をお供に、もうひとりの後継者アーサー捜しの旅に出る。一方、国に残ったフィオナ姫は、パパになることをイマイチ喜んでいないシュレックの態度に先行き不安。さらに、執念深くてずる賢いチャーミング王子が“おとぎ話の悪役たち”をそそのかし、〈遠い遠い国〉を乗っ取ろうとしていたから、さあ大変だ。

ただ“めでたしめでたし”で終わる定番のおとぎ話とは違って、結婚、両親との関わり、そして出産と跡継ぎ問題という人生の転機に直面する主人公が、どう成長していくかを描いているところが、このシリーズのおもしろさ。しかも、ここに出てくるヒロインたちは、ただ王子様を待ってるだけの“待ち受け女”じゃあない。フィオナ姫を筆頭に、シンデレラ、白雪姫、髪長姫、そして眠れる森の美女には、じつはそれぞれ得意技があり、おしとやかに見えても本気を出すとスゴいんです、の“戦うプリンセス”なのだ。これが、もう愉快痛快。また、前作で人気の的だった、凛々しさとキュートさを併せ持つ長ぐつをはいた猫くんの必殺“ウルウル目”も健在。そして、個人的にはイチオシのキャラ、チビっこい毒舌家クッキーマンは、今回その生い立ちがプロモ・ビデオのようにカッコよく編集され明かされる!? などなど、どのキャラも個性的で、彼らを見ているだけで飽きることがない。もちろん、産まれてくるベビーシュレックも見逃せない!

さらにもうひとつ、忘れちゃならないのが、声優陣(英語版/日本語吹替版)の豪華さ。主要キャスト、シュレック(マイク・マイヤーズ/濱田雅功)、フィオナ姫(キャメロン・ディアス/藤原紀香)、ドンキー(エディ・マーフィ/山寺宏一)、そして長ぐつをはいた猫(アントニオ・バンデラス/竹中直人)は、おなじみの面々。加えて、アーサーの声はジャスティン・ティンバーレイク/橘慶太(w-inds.)だし、日本語吹替版のプリンセスたちには星野亜希(ほしのあき)、大沢あかね、オアシズの光浦靖子と大久保佳代子が起用されている。

ゴキゲンなロック・ミュージックに乗って繰り広げられる、バトル・ロイヤル(世継ぎ騒動)&祝ベビー誕生。またひとつオトナになるシュレックと仲間たちのラブリ~な姿を、ご堪能あれ。

Movie062902 『シュレック3』 6月30日(土)~全国超拡大ロードショー
オフィシャルサイト 
http://www.shrek3.jp
SHREK THE THIRD TM & (c) 2007 DREAMWORKS ANIMATION LLC.

 
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2007-06-29 【映画】 | 固定リンク | コメント (0)

元気の出る働く女性ドラマ──DVD『恋するアンカーウーマン』

Movie062201
アナタが同じ女性として、共感できるのはどんな人だろう。夢や仕事に生きる人? 恋に生きる人? それとも、夢も恋も手に入れるアクティヴな女性?
とはいえ実際、夢や仕事と恋を両立させるのは、口で言うほど楽じゃない。今回ご紹介するアメリカのテレビドラマ・シリーズ(日本では衛星放送のFOXチャンネルで放映された)をDVD化した『恋するアンカーウーマン』のヒロイン、ペッパー・デニスも、恋より仕事優先のワーキング・ウーマンのひとり。

ペッパー・デニス(レベッカ・ローミン)は、シカゴのテレビ局WEIEでリポーターをしている、目の覚めるような美人でスタイルもバツグン、しかも才能もガッツもある、いわゆる“デキる女”。ところが、なぜか男運には恵まれない。言い寄ってくる男性がいないわけじゃないんだけど、“アンカーウーマンになる!”という夢がある彼女には、いま愛だ恋だにかまっているヒマはないのだ。ただ、そうは言っても女の独り身は寂しいもの。ついバーでイイかんじの男性と意気投合、一夜を共にしてしまう。ところが! この男チャーリー・バブコック(ジョシュ・ホプキンス)は、ペッパーが今度こそ私の番と思っていたWEIEの新任アンカーだった! 甘~い夜を過ごした男が、自分の夢を奪ってゆく…まさに天国から地獄。これはショックでしょう。それでも、ペッパーはいつまでもウジウジしてはいない。ならば、実力でアンカーの座を奪ってやる! とばかりに、さらにヤル気をみせてゆく。

タダの才色兼備だったら「へー、スゴイね。でも人としては面白味がない」と思っちゃうんだけど、ペッパーは悩んでドジって落ち込んで…それでも自分の足で立ち上がろうとする。その上、曲がったことが大嫌いで、確固たる信念を持っている。そんな彼女の“男前な心意気”にググッと共感してしまうのは、ワタシだけだろうか?

スクープのためなら、汚い水たまりに顔面ダイブすることになったってヘッチャラ。情報提供者を守るためなら頑として口を割らず、みずから刑務所送りにだってなる!? かと思えば、視聴者からの「高圧的でマジになりすぎる」等々の意見を気にして好感度アップ作戦に出てみたり、妹や弟のことばかり気にする両親を見て「私は親にも愛されてないの?」と孤独を感じたり、といった可愛い面もある。
こうした、仕事で強気な反面、愛情表現では臆病なところもある、どこかしら自分と似ているペッパーを見てるだけでも飽きない。1話が約45分の全13話。

ペッパーを演じるレベッカ・ローミンは元スーパーモデルで、映画『X-メン』のミュータント“ミスティーク”役でも知られる人。これまでは“近寄りがたい美女”だとばかり思っていたんだけど、本作で俄然、親近感のある“おもしろい美女”へとイメチェン。とはいえ、さすがはモデルと思える、ジャンフランコ・フェレやD&Gなどの着こなしで魅せるペッパー・ファッションにも注目だ。
また、ペッパーをとりまく仲間たちも、ユニークで印象的な愛すべき人たちばかり。そしてもちろん、大好きだけど憎らしいチャーリーとの恋の行方も見逃せない。

ぶつかっても転んでも、常に前を向いて走り続けるペッパーに、元気と勇気を与えてもらえます。

Movie062202 『恋するアンカーウーマン』
(写真上)レンタルDVD:Vol.1~3はレンタル中、Vol.4・5は6月22日レンタル開始、Vol.6・7は7月6日レンタル開始。
(写真下)セルDVD:DVD-BOXは¥12,600(税込)にて7月6日発売。
オフィシャルサイト 
http://www.foxjapan.com/dvd-video/

◎レンタルDVD Vol.1:第1話「新アンカー誕生!」と第2話「隠しカメラ潜入取材大作戦」を収録

◎DVD-BOXには、初回版のみ太っ腹で『プラダを着た悪魔』の全編!DVD付き

 
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2007-06-22 【映画】 | 固定リンク | コメント (0)

笑える密室サスペンス!?──『キサラギ』

Movie0615
誰しも1人や2人(もっとかも…)は熱を上げた“あこがれのアイドル”がいる(いた)と思う。もちろん、相手が国民的スターの場合もあれば、B級以下の場合もある。対象となる人はさまざまだろうけど、とくに後者の場合、「ワタシだけはアナタの良さをわかってる!」と、本気モード全開でハマっちゃうんだよねえ。今週ご紹介する映画『キサラギ』の登場人物たちも、まさにそう! 今は亡き売れないアイドル“如月ミキ”に恋した男たちのお話だ。

そのメンツは、
家元(小栗 旬)
→筋金入りの如月ミキ愛好家で、ファンサイトのホスト。書きに書いたファンレターは、なんと200通。自慢は「如月ミキパーフェクトコレクション」なるアルバム。
オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)
→うっかり付けてしまったハンドルネームを後悔してると言いつつ、なぜかオダ・ユージを意識しているクールな良識人。実は、ミキの死に疑問を持っている。
スネーク(小出恵介)
→なにかと人の話にのっかっては事を大仰にする、ノリ一発のお調子者。だけど、ミキを思うアツさでは誰にも負けない! 家元も羨むミキの生写真がジ・マ・ン。
安男(塚地武雅)
→片道6時間かけて、はるばる福島からオフ会に参加。農業を営む優しい男ではあるが、空気が読めず、周りから浮いてしまう。趣味はアップルパイ作り。
イチゴ娘(香川照之)
→キュートなハンドルネームとは真逆の、見るからにアヤしい挙動不審人物。無職。ミキちゃんの物と言い張るカチューシャを付けて、真顔でしゃべるヘンなオジサン。

こんなすべてがバラバラの5人が、アイドル如月ミキのファンサイトで知り合い、自殺した彼女の一周忌に“愛するミキちゃんの追悼会”と称して都内某所で初のご対面を果たすところから物語は始まる。はじめは、思わず「わかるわかる」とうなずいてしまう、他愛ないファンの想い出話や自慢大会でテンションアップ。ところが、オダ・ユージの「彼女の死因は自殺じゃないとしたら…?」のひと言で事態は一変。「じゃあ犯人は誰だ?」「もしかして、この中に…」という疑心暗鬼が憶測を生み、思いもよらない事実が出るわ出るわ。話は二転三転どころかコロコロ転がり、ひとつの部屋でヒザを突き合わせての珍推理が展開されていく。

舞台はほぼこの1部屋で、5人とも出ずっぱり。まるでお芝居を見ているような映画なんだけど、コレがちっとも飽きさせない。話し出すとネタバレになっちゃうので言いたくても言えないのが残念だけど、よくぞここまで次から次へとトンデモないエピソードが飛び出すよなあ、と感心するやら、おかしいやら。よくよく考えると“ありえない話”“ふざけた出来事”の連続技なんだけど、それを“事件はこの部屋で起こってるんだ!?”ばりに受け入れさせてしまう5人5様のアンサンブル演技も見もの。
ユースケさんが交渉人・真下正義よりもっとド真面目にキメれば、小出くんがチャチャを入れ、小栗くんはイジけまくり、香川さんはいたってマイペースでヘンなオジサンにナリきる。そして張りつめた空気が流れると、塚地さんが最高に間の悪いタイミングで乱入し、笑いを誘う。そんな当人たちも笑いをこらえるのに苦労した、というやり取りが絶妙。

まさに、アイドルに無我夢中の5人組が魅せる一喜一憂の数々が、おのずと自分のアイドル遍歴とオーバーラップしてきてお楽しみも倍増。おおいに笑わせてくれて、最後はグッとくるものを与えてくれる、がむしゃらに人を愛せる愛すべき男たちにカンパイ。

Movie061502 『キサラギ』 6月16日(土)~渋谷シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
オフシャルサイト 
http://www.kisaragi-movie.com/
(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

 
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2007-06-15 【映画】 | 固定リンク | コメント (0)

子供たちをとおして自分を見つめ直す──『それでも生きる子供たちへ』

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今週から加藤アカネさんのピンチヒッターをつとめさせていただきます大塚と申します! 期間限定のお付き合いではありますが、どうぞよろしくお願いします。記念すべき第1回は、名だたる監督たちが参加した豪華なオムニバス映画をお届けします。

長年、オンナをやっていると「子供は好き?」と訊かれることが度々ある。その都度、答えに窮してしまうのは私だけだろうか? なぜ、誰も「大人は好き?」とは訊かないのに、子供は十把ひとからげにされてしまうのだろう? それぞれ個性も性格も違うはずなのに…。この『それでも生きる子供たちへ』(All the Invisible Children)は、そんな"Invisible Children(見えない子供たち)"の"個"を尊び、子供たちの姿をとおして「で、アナタはしっかり生きてるの?」と問いかけてくる作品なのである。では、その個性と魅力にあふれまくった子供たち一人一人を紹介していこう。

「タンザ」(メディ・カレフ監督作/ルワンダ<アフリカ>)
 僕はマシンガンを抱えた一人前の少年兵。でも、僕の一番の自慢は、このスニーカーなんだ
タンザは、当たり前のようにゲリラ部隊に入隊させられ、不似合いな銃を握りしめ野山に入る12歳の少年兵。無邪気に仲間たちとじゃれ合いながらも、敵に遭遇すると容赦なく発砲する。くたびれたスニーカーを片時も脱がず大切に扱う少年タンザが、何のためらいもなく発砲する…。淡々と描かれる少年たちの姿の裏に、無垢な魂を悪用する大人の存在が見え隠れし、タンザの澄んだ瞳が言葉以上に心を打つ、せつない作品。

「ブルー・ジプシー」(エミール・クストリッツァ監督作/セルビア・モンテネグロ)
 僕の一家は窃盗団。いま少年院にいる僕の夢は、理髪店で働くこと。でも、シャバに出たら、また…
15歳のマルヤンが入っている少年院は、私たちが想像する陰鬱な所とはまったく違って、ハイテンションな所員が歌って場を盛り上げ、悪ガキたちも伸び伸びと過ごす快適な所。マルヤンにとっては、親に盗みを強いられる外の世界より塀の中の方が自由、という事実にまず衝撃を受ける。そんな環境下でもタフに生き抜くマルヤンの笑顔に救われ、出所した後のトンデモ行動に拍手を贈りたくなる、音楽とパッションにあふれた痛快作。

「アメリカのイエスの子ら」(スパイク・リー監督作/アメリカ)
 パパもママも大好きだけど毎日薬を飲まされるのはイヤ。「ママ、ワタシはエイズなの?」
ローティーンのブランカは、純然たる犠牲者といえるかもしれない。彼女のことは愛しているのに麻薬は止められない、心の弱い両親のせいでHIVに感染してしまったのだから。ここでは、同級生やその親からの心ない偏見にさらされながらも、ブランカがいかにして現実を受け入れていくのか、がポイント。彼女の凛とした表情を見ていると、こっちまで気持ちがシャンとしてくるから不思議。

Movie060802_2 「ビルーとジョアン」(カティア・ルンド監督作/ブラジル)
 僕と妹のビルーは廃品を集めて家計を助ける。僕たちは楽しみながら仕事をする天才なのさ
私は、空き缶拾いや段ボール集めを、これほど楽しそうに、そして誇りを持って、行っているジョアンとビルーのような兄妹を見たことがない。実際、演じた2人も同じような生活をしているという。堂々としていて、年上の少年たちに妨害されてもヘコたれず、アクシデントでさえ創造力で乗り切ってしまう。この大人にはない柔軟さはアッパレ! そんな才能を称えつつ、彼らの未来を案じるラスト・シーンも印象的。


「ジョナサン」(ジョーダン・スコット&リドリー・スコット監督作/イギリス)
 生きることにつまずいたら、一番楽しかった子供時代に戻ってごらん。ヒントが見つかるから
7作品の中で唯一、大人が主役のファンタジー。人生と仕事に息詰まった戦争カメラマン、ジョナサンが森を散策中に少年時代の仲間に呼ばれ、自分もみるみる少年に戻り、不思議な探検をする幻想的な1本。巨匠の父と娘がコラボした話題作であり、娘ジョーダンの繊細さが前面に出ている点も見もの。戦火の中でも遊びを生み出せる逞しき子供たちが、疲れた大人をも童心に返らせ、じんわり癒してゆく展開が興味深い。

「チロ」(ステファノ・ヴィネルッソ監督作/イタリア)
 僕は仲間と街で金持ちから高級品を盗んで生活してる。警官に追っかけられるのなんて年中さ
少年チロは、白昼堂々のかっぱらいもへっちゃら、窃盗団のボスと交渉だってしちゃうツワモノ。でも、どんなにクールぶってても、両親の言い争っている声を聞けば憂鬱になるし、孤独も感じる…。こちらもナポリの街角にいる本物の子供たちを起用し、リアルな現実を美しい映像で見せてゆく。なかでも、チロ役の少年のヤンチャな表情と大人びた憂い顔、そして子供とは思えないセクシーさには魅せられます。

「桑桑(ソンソン)と小猫(シャオマオ)」(ジョン・ウー監督作/中国)
 お金はあるけど両親はいがみ合い、私のことはほったらかし、貧乏だけど私には私を拾ってくれた優しいおじいさんがいる
そしてトリを飾るのは、詩的な映像美と(いい意味で)浪花節なストーリー展開で観客を感動させるジョン・ウーの作品。今回も、自分のことで精一杯の親に相手にされない令嬢、桑桑の孤独と、貧しくても幸せだった孤児の子猫に"こんなことが!?"な悲劇をシンクロさせ、泣かせてくれます。とくに、大人だったらとっくにやさぐれてる環境でも思いやりを忘れない、小猫役のチー・ルーイーちゃんのまぶしい笑顔に号泣必至。

以上、どれもが、大人よりも打たれ強い子供たちの奇跡を称える作品であり、彼らを憐れんだり、誰かを責めたりしていないところが好印象。なにより、それぞれの監督たちが子供の気持ちに戻って作ったんだろうなあ、という喜びがスクリーンから伝わってくるのがイイ。つまり、子供のためというより、本質を見失っている大人に向けた映画ともいえそう。子供たちを見て、知って、そして自分を見つめ直すのにも最適な7つのステキな物語。ただひとつ、ここに日本が入っていないことを、喜ぶべきか、悲しむべきか…。

『それでも生きる子供たちへ』 6月9日(土)~シネマライズ他、全国順次公開
オフシャルサイト 
http://kodomo.gyao.jp/
(C) 2006 MK FILM PRODUCTIONS Srl RAI CINEMA SpA

 
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2007-06-08 【映画】 | 固定リンク | コメント (0)

今年の映画界を代表する(笑)超個性派主人公、登場! 「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」&「舞妓Haaaan!!!」

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“海賊”と“舞妓”なんて、どういう組み合わせ!? と思ったアナタ。でも、ジョニー・“ジャック・スパロウ”・デップを紹介しないワケにはいかないと思い込んでいる私としては、なかなか対戦相手(?)が見つからず、どうしようというところに出会ったのが、この“舞妓”に命を捧げたカレでした。こんな主人公、見たことない! というわけで今週は、1度見たら忘れられない、超個性派主人公の登場です。

「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」――前作で、ついに“深海の悪霊”デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)の心臓を手に入れ、世界中の海賊たちが恐れるジョーンズのフライング・ダッチマン号を自在に操れるようになった東インド貿易会社のベケット卿(トム・ホランダー)は、商売に邪魔な海賊たちを次々に葬り去っていた。正規の手続きもなく処刑されていく海賊たち。自由を取り戻すためには、世界中に散らばっている選ばれし9人の海賊長からなる“評議会”を招集しなければならない。ウィル(オーランド・ブルーム)とエリザベス(キーラ・ナイトレイ)、予言者ティア・ダルマ(ナオミ・ハリス)と彼女の力で甦ったバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)は、シンガポールの海賊長サオ・フェン(チョウ・ユンファ)の元へ向かう。彼の持つ海図だけが、”世界の果て(ワールド・エンド)”への航路を示しているのだ。そこにあるという“海の墓場”には9人目の海賊長、キャプテン・ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)が囚われていた――。

2003年に公開され、空前のブームとなった「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ。ついに完結編です。前2作に登場したお馴染みのキャラクターに、アジア映画界のベテラン・スター、C・ユンファの新メンバーも加わってスケール・アップ。コミカルな味付けが目立った感のある前作より、グッとアクション色が強まった内容になっています。

前2作で投げかけられていた謎(デイヴィ・ジョーンズの悲恋の相手、ジャックが囚われた“海の墓場”等々)や、様々な問題(ジャックとウィルとエリザベスの微妙な三角関係、ウィルはどうやって父を救い出すのか等々)がどんな決着を迎えるのかはもちろん気になるところですが、やっぱりまずは、甦ったジャック・スパロウを語らずにはいられません(笑)。

前作で囚われの身になった彼は、いったいどんな状況にあったのか。そのシーンで、思わずJ・デップの主演作「チャーリーとチョコレート工場」を思い出してしまった私(なぜなのかは見てのお楽しみです)。最後の撮影の瞬間、『もうこれ以上、撮り残したものは本当にないの?』とゴア・ヴァービンスキー監督に聞いてしまったというJ・デップの、『“やつ”にさよならを言いたくなかった』という気持ちを聞くまでもなく、彼のジャック・スパロウへの強い愛着が感じられるシーンの1つになっているような気がします。

そして、第1作からJ・デップが語っていた『キース・リチャーズをモデルにした』という話から実現した、ジャックの“本家本元”(?)、ザ・ローリング・ストーンズのK・リチャーズも満を持しての登場。ホンの短いシーンですが、特注ギターでの演奏まで披露(!)し、ジャックと父子の会話も交わし(チラリと“母”も登場!)、見事な共演を果たしています。

“前2作を確認しておかないとストーリーがわかりにくいかも”とか、“2時間49分はちょっと長い”などいろいろありますが、あの世界一有名なテーマパークの1アトラクションが映画になってこんなブームを巻き起こすなんて、誰が想像していたでしょうか? 大きなスクリーンで見る価値十分です。ぜひ、劇場へどうぞ! そうそう、クレジットの後にもう1シーンありますので、最後までしっかり見てくださいね。

「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」 全国公開中
オフィシャルサイト 
http://PIRATES-MOVIE.COM
(c)Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

Movie060102

「舞妓Haaaan!!!」――鈴屋食品・東京本社のごく平凡なサラリーマン鬼塚公彦(阿部サダヲ)の趣味は“舞妓はん”。修学旅行で初めて見た舞妓のあまりの美しさに衝撃を受けて以来、『舞妓と野球拳をする』夢を抱いている。ただ、休みの度に給料をはたいては京都に通い、写真を撮っては舞妓応援ホームページまで作る熱の入れようだが、肝心の舞妓と遊ぶための店・お茶屋にあがった経験は、いまだナイ。そんな彼に京都支社転勤の辞令が。事実上の左遷でも、公彦にとっては待ちに待ったチャンス。同僚の彼女・富士子(柴咲コウ)をあっさりフッて、意気揚々と京都入りするが、そこには“一見さんお断り”という厚い壁があった。その壁も驚異的ながんばりで乗り越え、ついにお茶屋デビューを果たしたその席に、なんと泥酔したプロ野球のスター選手でお茶屋遊びの常連、内藤貴一郎(堤真一)が乱入、公彦のお座敷は台ナシになってしまう。公彦は内藤を見返すことを誓うが……!?

ご存知、宮藤官九郎の脚本と聞けば、一筋縄じゃいかないことが察せられるのではないでしょうか? その通り、今回はまた、一層突き抜けてます。映画初主演となる阿部サダヲ演じる公彦の、ものすごーく濃いキャラはその外見からして衝撃的。ドングリの帽子みたいなヘアスタイルに、『どこで買ったの?』と聞きたくなるトレードマーク(?)のチェックのスーツ姿だけでもインパクト十分ですが、特に彼の白いブリーフ1枚の姿は、夢にまで出てきそうな勢いで迫ってきます(笑)。

とにもかくにも“舞妓はん”命の彼は、お目当てのコのお店出し(舞妓デビュー)の日には、必ずカメラを片手に駆けつけて写真をバシバシ撮りまくり、自ら管理するホームページに即日アップ。そして、なぜか舞妓姿のままの彼女と、自分は水着姿で浜辺を走る妄想に耽ります。実は、富士子と付き合った理由と言うのも彼女が京都出身だったという、その1点だけ。だから、彼女が三重県出身だったと判明するや、あっさり何の未練もなく捨て去ってしまう(阿部サダヲが、柴咲コウをふる!)という変わり身の早さを、平然と見せつけるのです。

そんな公彦のお座敷デビューを台ナシにした内藤が、実はホームページを荒らしていた“NIKE”だとわかった途端に、怒り倍増。内藤を見返すために、○○になったり、××を目指したりと、秘められていたスバラシイ才能を200%発揮するとんとん拍子の展開は、いったいどこまで行っちゃうの?? と心配になるほどです(笑)。

こんな主人公、今まで見たことあったでしょうか? その濃さは『今年のベスト3に入るに違いない!』と断言したくなります(笑)。また、しっかり対抗できる強力な敵キャラを、どちらかと言うと2枚目なイメージの堤真一が、いかにも楽しそうに伸び伸びと演じていることが、また楽しくて。

その他、脇を固める芸達者な俳優陣(伊東四朗、吉行和子、真矢みき、木場勝己、生瀬勝久、北村一輝、そしてもしかしたら遺作なのでしょうか、植木等などなど)のアクの強さを楽しみつつ、京都の舞妓さんに関する基礎知識も学べるサービス精神満点の映画です。「そんなバカな」なんて思わず、とことん楽しんでおくれやす。

「舞妓Haaaan!!!」 6月16日(土)~、全国公開
オフィシャルサイト
http://www.maikohaaaan.com
(c)2007 「舞妓Haaaan!!!」製作委員会

さて、突然ではありますが、今週を最後にしばらくお休みをいただくことになりました。2度目の高齢出産にチャレンジしてまいります。その間、ライターの大先輩・大塚恵美子さんが一味違う映画をご紹介してくださいますので、どうぞお楽しみください。また、皆さまとお会いできることを楽しみにしております。どうもありがとうございました。

 
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2007-06-01 【映画】 | 固定リンク | コメント (0)

 
 
 
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