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[映画]-2時間1800円の至福- 映画を観よう、幸せになろう

加藤アカネ
“独身の新人ライター”としてスタートしてから5年以上が過ぎ、今ではなんと2人の子供がいる身の上。いまだにそんな自分が時々不思議に思えるほどの自覚のなさですが、元映画宣伝マンの経験を生かして、ジャンルを問わず、いろんな映画を楽しく、わかりやすくご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

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死の陰に潜む真実とは? 「パフューム -ある人殺しの物語-」&DVD「ゆれる」+アカデミー賞結果発表

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最近、何だかワケのわからない殺人事件をよく耳にしませんか。いくら報道で解説を聞いても、それが本当に殺人を犯すほどの原因だったのか、納得がいかないような……。今週は、人の死の陰に潜む真実に迫る物語です。

「パフューム -ある人殺しの物語-」――18世紀、パリの魚市場で母親に産み落とされるや、捨てられた赤ん坊がいた。奇跡的に助かった彼は、何kmも先の匂いをかぎ分けられる超人的な嗅覚を持っていた。ジャン=バティスト・グルヌイユと名付けられた彼は、成長して皮なめし職人の下で働き出す。ある日、親方についてパリの街中へ出たジャン(ベン・ウィショー)は、焼きたてのパンやワイン、生牡蠣、白粉や口紅の豊かな匂いを味わった後、ある香りに強く魅かれる。それは、プラム売りの少女の体臭だった。もっとかぎたいと近づいた彼に、脅える少女。彼女の悲鳴を塞ごうとしたジャンは誤って少女を殺してしまう。何とかしてあの芳しく幸福な香りを再現させたい。ジャンは香水調合師バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に弟子入りする。やがて、フランス中を震撼させる奇怪な連続殺人事件が始まって――。

人間の持つ五感の中で、嗅覚というのは一番説明しにくいと思いませんか? 視覚、聴覚、触角、味覚はそれまでの体験や経験を元に伝えられますが、匂いは自分がいいと思っても、他の人がどう感じるかはとっても不確か。あなたの近くに、たっぷりつけた香水で「あ、○○さん、この部屋にいたんだ」なんて、すぐわかる人、いませんか(笑)。いくらステキな香りでも、過剰なのは禁物。でも、それに本人が気づいていない場合も多いということは、やっぱり匂いは個人差が激しく、説明しにくいのではないでしょうか?

それをあえて映像化する、というのはちょっとしたチャレンジです。原作は、1985年にドイツで15週連続第1位を獲得したベストセラー小説。奇想天外で前代未聞のストーリーは大きな話題を呼び、あっという間に45ヶ国語に翻訳、1500万部以上を売り上げました。この映像化にチャレンジしたがったのが、スティーヴン・スピルバーグやマーティン・スコセッシなどの名だたる監督と聞けば、一層期待が膨らみます。

共演した名優D・ホフマンが『10万人に1人の才能』と絶賛した無名のB・ウィショーをジャン役に抜擢したのは、本作の映画化権獲得に奔走した、「薔薇の名前」で有名なドイツ人プロデューサー、ベルント・アイヒンガーでした。ウィショーの“鼻”の演技は、スクリーンを見ている私たちにまで様々な香りを感じさせてくれます。

夢の香りをひたすらに追い求めるジャンが起こす事件の数々。彼の無垢な瞳を見ていると、さらに恐ろしさが募ります。

衝撃的なラストシーンに、あなたは何を思うでしょうか? 

「パフューム -ある人殺しの物語-」
3月3日(土)~、サロンパス ルーブル丸の内他、全国松竹・東急系公開
オフィシャルサイト http://perfume.gyao.jp/
(c)2005 Constantin Film GmbH

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DVD「ゆれる」 
販売元:バンダイビジュアル
3,990円(税込)で発売中
映画オフィシャルサイト http://www.yureru.com
バンダイビジュアル オフィシャルサイト http://www.bandaivisual.co.jp/

東京でカメラマンとして成功した猛(オダギリジョー)は、母の一周忌で久しぶりに帰郷する。ガソリンスタンドを営む実家には、折り合いの悪い父(伊武雅刀)と、いつも優しく猛を迎えてくれる兄・稔(香川照之)が住んでいた。法要の翌日、稔の誘いで、猛とスタンドで働く幼なじみの智恵子(真木よう子)の3人は近くの渓谷へ遊びに行く。猛が1人先に渡った吊り橋を、後から追ってきた稔と智恵子。しかし、途中で智恵子は吊り橋から落下、激しい渓流にのまれてしまう。近くにいたのは、稔だけ。事故か、事件か? やがて始まった裁判で、まったく違う一面を見せ始めた稔に、猛の心は「ゆれる」が――。

昨年夏に公開されて以来、小規模な公開ながら、大きな話題を呼んだ作品です。うっかり見逃してしまったことがとっても悔やまれていたのですが、やっと見ることが出来ました。期待に違わず、スゴイ映画です。

智恵子の転落は、事故なのか、事件なのか。一緒にいたのは、みんなの信頼が厚い実直な稔だけ。最初は誰もが、運の悪い事故だったと思います。でも、裁判を通して、兄弟を中心に、周囲の思いはゆれていきます。

一見、仲の良かった兄弟各々が心に秘めていたこと。突如むき出しにされた兄の感情は、弟の記憶まで曖昧にさせてしまいます。人の記憶が、いかにいい加減なものなのか。そんなことを考えつつ、スリル溢れる2人のやり取りに、釘付けにされてしまいました。

脚本&監督は弱冠33歳の女性、西川美和。「同世代なのに、よくこんな繊細な感性を持っている」(オダギリジョー)、「10年に1本、出合えるかどうかの脚本」(香川照之)と、脚本を読んですぐに出演を決めたキャストたち。彼らの絶賛を聞くまでもなく、本作を見たら、今後の彼女の作品に期待せずにはいられません。

ゆれる兄弟が行き着く先はどこなのか。兄弟のドラマだけでなく、真相をあぶり出す謎解きのような展開に、最後まで引きつけられます。ラストシーンで、幼い頃のように「お兄ちゃん!」と兄を呼ぶ猛と、振り返った稔の表情が、ちょっと忘れられません。

「勝手に恒例(笑)! 全米アカデミー賞受賞結果発表」
2月25日(日本時間26日)に発表されているので、もうすでにご存知でしょうが、まずは結果発表です。

<作品賞>(※タイトルの後は、日本公開予定です。)
「ディパーテッド」(公開中)
<監督賞>
マーティン・スコセッシ 「ディパーテッド」(公開中)
<主演男優賞>
フォレスト・ウィテカー 「ラストキング・オブ・スコットランド」(3月10日公開)
<主演女優賞>
ヘレン・ミレン 「クィーン」(4月公開)
<助演男優賞>
アラン・アーキン 「リトル・ミス・サンシャイン」(公開中)
<助演女優賞>
ジェニファー・ハドソン 「ドリームガールズ」(公開中)
<外国語映画賞>
ドイツ 「善き人のためのソナタ」(公開中)

私の予想は、作品賞と主演男優賞を除いて見事(!)当たりでした。5勝2敗はなかなかの成績ではないでしょうか(自画自賛)? それにしても、やっぱり、レオ君は受賞ならず、でしたねえ。ガンバッてるのになあ。何がそれほどアカデミー会員の支持を得られないのでしょうか? かの名優ポール・ニューマンが、数々のノミネートはされるものの、やっぱりなかなか受賞できず、ようやく主演男優賞を獲得したのが「ハスラー2」だったことを思い出します。こう言っては何ですが、この作品で主演男優賞を贈るぐらいなら、もっと他にあったんじゃないの? と思ったものでしたが、そんなことにレオ君がなりませんように(笑)。
さて、みなさんの予想はいかがでしたか? もちろん、賞がすべてじゃありませんが、これからご覧になる際の参考の1つにするのもいいのでは。ぜひ、劇場で確かめてください!

全米アカデミー賞 オフィシャルサイト http://www.oscar.com

 
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2007-03-02 【映画】 | 固定リンク

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