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[映画]-2時間1800円の至福- 映画を観よう、幸せになろう

加藤アカネ
“独身の新人ライター”としてスタートしてから5年以上が過ぎ、今ではなんと2人の子供がいる身の上。いまだにそんな自分が時々不思議に思えるほどの自覚のなさですが、元映画宣伝マンの経験を生かして、ジャンルを問わず、いろんな映画を楽しく、わかりやすくご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

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もし、あなたの町の広報に『戦争始めます』と載っていたら……? 「となり町戦争」+アカデミー賞受賞予想<1>&「ドリームガールズ」

Movie0202_01
あなたの住む自治体で出している広報、見たことありますか? 隅から隅まで熟読している方は少ないかもしれませんが(笑)、もしそこに、“となり町と○月×日に開戦します”なんてあったら、どうします? 

とある地方の小さな町・舞坂に住む北原(江口洋介)は旅行会社社員。会社とアパートの往復という変わり映えしない、静かな毎日を送っている。しかし、いつものようにポストに入っていた『広報まいさか』を見て仰天。そこには、「となり町の森見町と戦争をします。」とあったのだ。何の変化もないまま“開戦日”が過ぎ12日目、突然鳴った携帯電話は彼の日常を変えてしまう。「対森見町戦争推進室」と名乗った町役場の香西(原田知世)の静かな声は、北原が特別偵察員に任命されたことを告げたのだ。こうして、やっているのか、いないのか、まるで見えてこない「となり町戦争」に、北原は巻き込まれていく――。

2005年、奇想天外な設定で物議をかもし、小説すばる新人賞を受賞した三崎亜記のデビュー作、ついに映画化です。「こんなこと、ありえないでしょー!」と笑い飛ばしたあなた、でも本当にそう言い切れますか?

ここ数年のアフガニスタンやイラクを見てください。確かに戦争をやっていて、日本からも自衛隊が派遣されています。私たちもTVや新聞、インターネットなどを通じてその映像や記事を目にします。でも、本当に“見て”いるのでしょうか?

リアルな現場をオンタイムで目にすればするほど、作り物めいて見えてきませんか? それこそ映画を見ているような。そして、そんなことを思っている自分に気づいて、ドキッとするのです。こんなに希薄な気持ちでこのニュースに接していて、いいんだろうか、と。おかしさと怖さが紙一重の本作を見ていたら、不意にそんなことを思い出しました。

広報に載っている戦死者数がジワジワ増えていく“現実”に、驚く北原。でも、彼が戦争を実感したのは、同僚が犠牲になったときでした。私たちも報道で、死者何百人、何千人という数字を見て「そんなに?」とぼんやり思うことはあっても、自分の家族や知り合いがその1人にならないと、本当に戦争を感じることはないのではないでしょうか。

いったい何でとなり町と戦争してるの? と思ったあなた。でも、現実も同じ。現在進行中の戦争が起きた本当の理由を理解している人が、どれほどいるのか。犠牲になった人々の顔は、どれほど見えているのか。奇想天外な物語のウラに、あなたは何を見ますか?

「となり町戦争」 2月10日(土)~、新宿ガーデンシネマ他、全国公開
オフィシャルサイト http://kadokawa-herald.co.jp/official/tonarimachi/
(c)2006「となり町戦争」製作委員会

この機会に、原作もどうぞ。
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=4-08-746105-X&mode=1/

「勝手に恒例(笑)! 全米アカデミー賞受賞予想 第1回」
また、この季節がやってきました。今年もやらせていただきます。昨年は4勝3敗という結果でしたが、さて今年は? ぜひご一緒に予想してみてください。
第1回は助演男優賞&助演女優賞。まずはノミネート一覧から。

<助演男優賞ノミネート>(※タイトルの後は、日本公開予定です。)
Movie0202_02 アラン・アーキン 「リトル・ミス・サンシャイン」(公開中)
ジャッキー・アール・ヘイリー 「リトル・チルドレン(仮題)」(夏公開)
ジャイモン・フンスー 「ブラッド・ダイヤモンド」(GW公開)
エディ・マーフィ 「ドリームガールズ」(2月17日公開)
マーク・ウォールバーグ 「ディパーテッド」(公開中)

<助演女優賞ノミネート>
アドリアナ・バラッザ 「バベル」(GW公開)
ケイト・ブランシェット 「Notes on a Scandal(原題)」(初夏)
アビゲイル・ブレスリン 「リトル・ミス・サンシャイン」
ジェニファー・ハドソン 「ドリームガールズ」   
菊地凛子 「バベル」

今年は、初ノミネートが目立ちます。助演男優賞はA・アーキンとD・フンスー以外の3人、助演女優賞もK・ブランシェット以外全員が初。日本では菊地凛子が話題の的ですが、実はJ・ハドソンもシンデレラ・ガール。彼女は、あの全米大人気のオーディション番組『アメリカン・アイドル』2004年のファイナリストの1人なのです。これがデビューとは思えない歌唱力と迫力で、共演のビヨンセを圧倒していました。

また、E・マーフィの名前を見て驚いた方も多いのでは? このところ、すっかり「あの人は今」状態の彼でしたが、この新作で改めて歌えるエンタテイナーであることを証明、初ノミネートとなりました。

私の予想は、助演男優賞はA・アーキン(写真左上)。「リトル・ミス・サンシャイン」は作品賞候補にもなっていますが、正直なところ受賞は難しそう。その代わりに、と言っちゃあ何ですが、ぜひ!(いきなり“予想”じゃなく、“期待”になってますが。笑)そして、助演女優賞はJ・ハドソン(写真左下)。菊地凛子も良かったですが、その新人離れしたパワーは圧巻でした。

全米アカデミー賞 オフィシャルサイト http://www.oscar.com
(c)2006 TWENTIETH CENTURY FOX
(c)2006 Paramount Pictures and DreamWorks LLC. All Rights Reserved.

Tv0202_dream
今週は助演男・女優賞にノミネートされている「ドリームガールズ」のご紹介も一緒に。
1962年、アメリカ・デトロイトに音楽での成功を夢見る少女たちがいた。ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)、エフィー(ジェニファー・ハドソン)の3人は“ドリーメッツ”というトリオを組み、エフィーの兄C.C.(キース・ロビンソン)の書く曲とダイナミックなエフィーの歌で喝采を浴びる。しかし、シビアなショー・ビジネス界は何の後ろ盾も持たない彼女たちに冷たい。そんな彼女たちに目をつけた中古車販売会社を経営するカーティス(ジェイミー・フォックス)は、音楽業界進出という自らの夢も賭け、プロモーションを買って出る。“ドリームズ”と名を変え、ローカル・スターのジミー(エディ・マーフィ)のバックコーラスも決まった3人とカーティスは、着々と夢に近づいていく。しかし、さらなる夢を実現するため、リード・ボーカルをエフィーからルックスのいいディーナに変えたことから、固い絆にひびが入っていき……。

1981年にブロードウェイで大喝采を浴びた伝説のミュージカル「ドリームガールズ」をスクリーンに甦らせた本作。ダイアナ・ロスがかつて所属していた、“ザ・シュープリームス”というグループの話がモデルになっています。

実力主義に見えるショー・ビジネス界に当時あった、驚くほどあからさまな人種差別。そんな時代を背景に、夢を追ってまっしぐらに突き進んだ彼らの姿を、音楽にのせてエモーショナルに描き迫力満点です。特に、エフィー役J・ハドソンの歌はスゴいの一言でした。

また、歌に自信のなかったディーナが、真ん中に立つことで次第に垢抜けていく姿は光り輝いていて、さすがビヨンセ!といった感じ。破滅への道を歩んでしまう、かつてのスター、ジミーを演じたE・マーフィも、その歌とともに強い印象を残します。

当時を再現した豪華な衣装やセットも見応え十分。スクリーンで見たい作品です。ぜひ、映画館へどうぞ!

「ドリームガールズ」 2月17日(土)~、日劇3他、全国公開
オフィシャルサイト http://www.dreamgirls-movie.jp
(c)2006 Paramount Pictures and DreamWorks LLC. All Rights Reserved.

 
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2007-02-02 【映画】 | 固定リンク

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