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[映画]-2時間1800円の至福- 映画を観よう、幸せになろう

加藤アカネ
“独身の新人ライター”としてスタートしてから5年以上が過ぎ、今ではなんと2人の子供がいる身の上。いまだにそんな自分が時々不思議に思えるほどの自覚のなさですが、元映画宣伝マンの経験を生かして、ジャンルを問わず、いろんな映画を楽しく、わかりやすくご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

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若手&ベテラン実力派俳優がアニメ声優に挑戦! 「ゲド戦記」&「森のリトル・ギャング」

Movie0728_1近頃のアニメは、「へえ」と思うような人が声の出演をしていて、驚くことありませんか? 今週は、そんな「声優」対決。豪華&意外なキャストの名演をお楽しみください。

「ゲド戦記」の舞台は、架空世界アースシー。東海域に人間が、西海域に龍が住み保たれていた世界の均衡が崩れさろうとしていた。それに気づき、災いの源を探すための旅に出た偉大な魔法使いハイタカ(声:菅原文太)は、アレン(岡田准一)と出会う。実は彼はエンラッド国の王子で、父王を刺して国を出たのだった。一方、かつてハイタカと闘い破れた魔法使いクモ(田中裕子)は、永遠の命を手にするため、着々と計画を進めていた――。

ジブリが贈る最新作は、『指輪物語』や『ナルニア国物語』と並び称されるファンタジー『ゲド戦記』が原作。宮崎駿監督は、20年以上前に映画化を打診していたそうです。その時は実現しませんでしたが、以降「風の谷のナウシカ」から「ハウルの動く城」に至るまで、宮崎駿作品に大きな影響を与えてきた物語なのです。

実は本作の監督を務めたのは宮崎駿ではなく、長男の宮崎吾朗。最初はオブザーバーとして参加していた彼を、駿監督の大反対を押し切り抜擢したのは、プロデューサー鈴木敏夫でした。初監督ながら、偉大な父を向こうに回し、手堅くまとめあげたその胆力と手腕には目を見張ります。

そして、ズラリ並んだ豪華な声優陣。メインはもちろん、1シーンだけのキャラクターに至るまで個性的な実力派俳優がズラリ。田中裕子、香川照之、風吹ジュン、内藤剛志、倍賞美津子、夏川結衣、小林薫など、1本のドラマでこの全員が共演することはまずあり得ないほどのキャスティングに、ジブリの底力を感じます。

自分に自信が持てずに父王を刺してしまった繊細なアレン役を演じたのは、V6の岡田准一。ドラマ「タイガー&ドラゴン」や、映画「花よりもなほ」などで、ますます評価が高まりつつある彼は、イメージもピッタリ。そう言えば、予告編を見た彼の母親が、「(初めてお前を)認めた」と言ったとか(笑)。そのアレンを助ける少女テルーを演じた新人・手嶌葵も、その透き通った歌声が初々しく、好感が持てました。

そして、ハイタカ役の菅原文太。ジブリ作品「千と千尋の神隠し」の釜爺役を思い出す人も多いと思いますが、今回はあのユーモラスなキャラとは違うシブイ大人の男で、何気ないひと言にも人生の重みがにじみ出てきそう。次第に顔まで本人に似て見えるほどです。

30年以上も前にスタートしたシリーズなのに、まるでこの現代を予言していたようなテーマ。ずしりと重いですが、見応え十分です。

「ゲド戦記」7月29日~、全国東宝系公開
オフィシャルサイト
http://www.ghibli.jp
(c)2006 二馬力・GNDHDDT

Movie0728_2「森のリトル・ギャング」は、「シュレック」などのドリームワークス製作。天涯孤独の流れ者のアライグマRJ(声:役所広司)は、人間の食べ残しを漁る日々を送っている。しかし、空腹に耐え切れなくなったある日、冬眠中のクマ・ヴィンセントの食糧に手を出した挙句、全部おじゃんに。怒り狂ったヴィンセントに命乞いをしたRJは、1週間以内にすべての食糧を取り戻すことを約束、計略を練り始める。そんな彼の前に、冬眠から覚めたばかりのカメのヴァーン(武田鉄矢)たちが現れた。RJは、彼らを利用することを思いつき……。

冬眠から覚めたら、森は半分の大きさになっていて、巨大な垣根の向こう側は人間たちの住む住宅地になっていた――動物からすれば、トンでもない事態。ふと、食糧を求め山から下りてきて、田畑ばかりか商店や家の中まで入り込んでくるサルやクマの話を思い出してしまいました。日本ばかりか、アメリカでも問題になっていたのか、とビックリです。

日本語吹き替え版キャストの注目点は、ベテラン俳優からミュージシャン、お笑い系まで揃った、その多彩ぶり。そのかいあって、キャラと吹き替えしている本人のイメージが妙にマッチ。見ていて楽しくなってきます。

慎重すぎるほど慎重なリーダー・ヴァーンが、時々仲間たちに教育的指導をしているところを見ると、頭の中にムクムクと金八先生が浮かんできて、ついニヤニヤ。ちょっとお間抜けで慌て者のリス・ハミー(石原良純)や、気の強いスカンク・ステラ(友近)なども、お見事。キャスティングした人の話を聞きたくなっちゃいます。

そんな中、RJを演じた、これがアニメ吹き替え初挑戦となる役所広司だけは意外な感が。あらかじめ知らないと、映画を見ているだけでは、誰が演じたかわからないかも。

本人も最初にオファーがあった時は「なんで俺が?」と思ったとか。しゃべり倒す勢いの早口で、アライグマで、オリジナル版はブルース・ウィリスが演じているなんて、「どれも俺とは合ってない」と。でも、そこはさすが。スクリーンを見ていると全然違和感はないのです。いかにも武田鉄矢してるカメと、誰だかわからない、役所広司のアライグマ。この両極端ぶりが、また、おもしろいのかも。

一匹狼(?)だったRJが、初めて得た仲間を救うため、人間(夏木マリがキョーレツで笑えます)に挑んでいく展開は、ちょっと感動的。もちろん、各キャラもまたカワイイのです。クレジットの後にちょっとしたオチもあるので、最後まで、席を立たないでご覧ください。

「森のリトル・ギャング」8月5日~、渋谷東急他、全国松竹・東急系公開
オフィシャルサイト
http://mori-gang.com
(c)2006 DreamWorks Animation LLC. And DreamWorks LLC. Over The Hedge TM DreamWorks Animation LLC.

 
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2006-07-28 【映画】 | 固定リンク

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