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[映画]-2時間1800円の至福- 映画を観よう、幸せになろう

加藤アカネ
“独身の新人ライター”としてスタートしてから5年以上が過ぎ、今ではなんと2人の子供がいる身の上。いまだにそんな自分が時々不思議に思えるほどの自覚のなさですが、元映画宣伝マンの経験を生かして、ジャンルを問わず、いろんな映画を楽しく、わかりやすくご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

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時空を超えたミステリーを堪能! 「ダ・ヴィンチ・コード」&「ジャケット」

Movie0526_1公開初日の様子を、各TV局(なんとNHKも!)報道番組がこぞって取り上げた映画なんて、ホント久しぶりかも。今週の2本は、早くも興収100億円突破を宣言した超話題作と、メジャー大作から通好みの佳作まで、個性的作品でお馴染みスティーブン・ソダーバーグ&ジョージ・クルーニーのプロデュース作。時空を超えた2つのミステリーを、ご堪能ください。

「ダ・ヴィンチ・コード」は44ヶ国で翻訳され、全世界で6000万部の売り上げを記録した大ベストセラーの映画化。ルーヴル美術館で起きた奇妙な殺人事件。被害者の館長は瀕死の重傷を負いつつ、自らの体でレオナルド・ダ・ヴィンチの描いた「ウィトルウィウス的人体図」を模し、息を引き取っていた。死体の周りに残された不可解な暗号の中に、その晩、館長と面会の約束があったハーバード大学教授ラングドン(トム・ハンクス)の名前が。早速、彼を第一容疑者とするファーシュ警部(ジャン・レノ)。隙をついてラングドンを脱出させたのは、警察の暗号解読官ソフィー(オドレイ・トトゥ)だった。館長の孫娘だという彼女は、ラングドンに館長の残した暗号を解いて欲しいと頼むが――。

きっと大勢でしょう、原作を読んだ方。脚本段階で原作者ダン・ブラウンと打合せを重ね、多くの情報を提供してもらったという本作は、出版後に発見した新しい情報も盛り込まれているとか。そう、監督ロン・ハワードいわく、「ある意味で、『ダ・ヴィンチ・コード』の注釈付き最新版」なのです。たとえストーリーがわかっていても、実際にルーヴル美術館で行われた撮影もあるし、見応え十分ではないでしょうか。

そして、まだ読んでいない方(私です)。2時間30分、溢れんばかりの情報量です。すぐヒントに気づくラングドンたちが、まるでオリエンテーリングのように次から次へと謎を解いていっても、一緒に納得しながら「そうだったのか!」と解けるわけが、ない(笑)。キリスト教史の概略がわからないと「?」なところも。もし余裕があれば、関連本やサイトで、少し“予習”することをお勧めします。でも、ご心配なく。たとえ、まっさらな状態でも、最後まで興味津々で物語に引き込まれていくことは、間違いナシですから。

それはやっぱり、ダ・ヴィンチがあまりにも有名だから。教科書にも載っていた、すっかり見慣れた“超”有名な絵画に、そんな謎や暗号が隠されていたなんて! もっとゆっくり味わいながら、一つ一つ「へぇ!」と言いたいくらいのおもしろさです。

今、海外で本作の上映禁止や原作不買運動が繰り広げられていることは、ご存知でしょうか。それというのも、キリスト教をひっくり返すような“真相”が記されているから。これは極論かもしれませんが、もしかしたら、生活の土壌や基盤に宗教が定着している西欧諸国に比べ、この映画を素直にミステリーとして楽しめる人々が数多く存在する国の一つが、この日本かも。そう考えれば、見ないでおく手はありません。

先日、英国で、原作は盗作と出版社を相手取り、裁判を起こしていた2人の作家の訴えが退けられた数日後、裁判官が判決文に自作の暗号を忍び込ませていたことが公表されました。さすが、ユーモア好きの英国人。原作には「全て事実に基づく」、映画には「フィクション」と断り書きがある、何かと話題が豊富な作品です。あなたは、どう見ますか?

「ダ・ヴィンチ・コード」日劇1+3他、全国東宝洋画系にて拡大公開
オフィシャルサイト
http://SonyPictures.jp

Movie0526_2もし、時空を行き来する「ジャケット」があったら。あなたは、着てみますか? 1992年、湾岸戦争で負傷したジャック(エイドリアン・ブロディ)。帰ってきた故郷で、車が故障し立ち往生していた母娘に出会う。幼い娘ジャッキーに自分のドッグ・タグ(認識票)をプレゼントしたジャックは、その直後、警官殺しに巻き込まれ逮捕。裁判で心神喪失の判決を受ける。精神病院に送られた彼は、医師ベッカー(クリス・クリストファーソン)の実験的な矯正治療を受けることに。それは拘束用ジャケットを着用し、地下の死体安置所の狭い引き出しに閉じ込められるというものだった。恐怖のあまり、気絶したジャックが気づくと、さびれたレストランの前に。そこで働くウエイトレスは成長したジャッキー(キーラ・ナイトレイ)だった。なぜ、2007年に? 混乱する彼にジャッキーは「ジャックは1993年1月1日に死亡した」という衝撃的な事実を告げる。それは、彼がジャケットを着用し、死体安置所に閉じ込められた、わずか4日後だった――。

“ジャケット”を着せられ、死体安置所に閉じ込められる――もう、想像するだけで鳥肌モノ。人体実験映画か?と思っていたら、とんでもない。これは、とっても切なく、限りなく深い愛の映画なのです。

負傷が原因で時々記憶が途切れるジャックは、数珠つなぎでやって来る悪意と不幸のドン底に陥ります。そして、気づけば15年後の“未来”。おまけにそこで聞かされたのは、4日後に自分が死ぬという“過去”。どんなにパニクっても、誰を恨んでも、誰も文句は言えないんじゃないか、というほどの不幸ぶりなのです。

ところが、ジャックは違いました。15年経った“今”でも、自分のあげたドッグ・タグを大事に持っている、あの素直だったジャッキーが、孤独で荒んだ生活を送っているのを見て、なんとかしたいと強く願うのです。

意識が戻るたび、1992年に戻るジャックは、“治療”を受けるために再び騒ぎを起こし、2007年に向かいます。“死”までに残された時間は4日。その間、彼は2つの時を行き来しながら、自分の死の真相とジャッキーを救う方法を考えます。

もちろん、最初は頭のおかしな男として彼を見ていたジャッキーですが、やがて自分のことを真剣に心配する、嘘のない彼の姿に心を寄せていきます。それは、未来のない哀しい恋なのですが。

ジャックの死の真相とは? ジャッキーを救うことができるのか? そして、2人の“未来”は? こんなに切ない“ハッピー・エンド”が今までにあったでしょうか。きっとあなたも、熱い涙がこみ上げてくるはず。ぜひ、ご覧ください。

「ジャケット」東劇他、全国公開
オフィシャルサイト
http://www.jacket-movie.jp
(c)2004 VIP MEDIENFONDS 2/VIP MEDIENFONDS 3/MP PICTURES. All Rights Reserved.

 
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2006-05-26 【映画】 | 固定リンク

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