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[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

中沢明子
ライター。1969年東京都生まれ。インタビューやルポルタージュを手がけたり、書評を書いたり、近所の猫にちょっかい出したり。毎日、必ずどこかの本屋に出没し、いつも重い荷物を持っている。雑誌好きとしても局地的に有名で、週刊誌AERAにて「マガジン百名山」連載中。

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シェイクスピアとは、本当は誰だったのか!? 『謎ときシェイクスピア』

Book080603_1 「ハムレット」「マクベス」「オセロ」「リア王」といえば、おそらく、世界でもっとも有名かつ偉大な劇作家、シェイクスピアの「四大悲劇」です。その他、彼が残した作品は「ロミオとジュリエット」「ジュリアス・シーザー」「真夏の夜の夢」「リチャード2世」「ヴェニスの商人」「お気に召すまま」「じゃじゃ馬ならし」「テンペスト」などなど……誰もが(少なくともタイトルだけは)知っている作品が目白押しです。28歳で演劇の世界に入り、52歳で没したシェイクスピア。劇作家としての活動期間は、たった24年間なのに、これだけの超大作を次々と生み出したとは……まさに天才、押しも押されもせぬ「劇作家界の超スーパースター」であります。

ところが――というか、やはり、というか。
シェイクスピアには「別人説」が昔から根強く存在したらしい。恥ずかしながら、私、実はシェイクスピア作品を1作も、きちんと読んだことがない(!)ので、ぼんやりと「別人説」の存在は知っていたものの、特に興味をひかれることはありませんでした。でも、イギリス演劇などがご専門の東京大学教養学部准教授、河合祥一郎先生の『謎ときシェイクスピア』という本に書店でバッタリ出会い、パラパラッとページを繰ったとたん、突然、「シェイクスピア別人説」に興味津々に! というのもですね、なんせ、しょっぱなの「はじめに」という文章から、いきなり惹きこまれちゃったんです。
「正統派」のシェイクスピア学者たちは、「別人説」といった異説を軽蔑して一顧だにしない。(10ページより)そうですが、精神分析の大家・フロイトを始め、別人説を支持する著名人は意外に多いといいます。なぜなら、劇作家・シェイクスピアと同一人物とされている、イギリスの片田舎、ストラットフォード・アポン・エイヴォン生まれの「ウィリアム・シェイクスピア」が残した公的記録の間には、納得しがたい大きな溝があるから。「疑うことから学問は始まる、とはよく言われること」(7ページより)だとすれば、こんなに怪しさ満載の「シェイクスピアの人物史」を、「正統派」シェイクスピア学者たちは、なぜ疑わないのか?
専門家でありながら、河合先生は「別人説」を一笑に付すことはせず、シェイクスピアにつきまとう数多い「謎」をもう一度洗いなおし、見つめなおそう、と言うのです。

実際、ストラトフォード生まれのシェイクスピアにまつわる記録から浮かび上がるのは、学校に通ったかどうかは不明だけど、18歳で8歳年上の女性と「出来ちゃった結婚」した後、次々と子どもに恵まれた男であり、仕事上では、やたらと裁判沙汰を起こし、「不動産買収や金貸し業などで齷齪(あくせく)と金儲けに勤しむ田舎のビジネスマンの姿」(24ページより)なのです。それはそれで価値ある人生です。とはいえ、「ハムレット」を著す劇作家の姿とは……あまりにもギャップが大きすぎますよね。
「若き日のウィル」の公式記録は、なぜか21歳でプツンと途切れています。その後、「劇作家・シェイクスピア」としてロンドンに現れるまでの間を「失われた年月」と呼ぶそうですが、つまり、20代のほとんどが「謎」なんですね。しかも、次に記録に現れるのは、伯爵に捧げられた詩集「ヴィーナスとアドーニス」の作者としてなのだから、驚きです。

田舎の子沢山パパだった不動産業などを営む男が、なぜ、8年後、ロンドンで伯爵に詩集を献辞しているのか?
もちろん、8年間の空白期間(河合先生は8年説を唱えていらっしゃいますが、7年説もあり)があったわけです。8年といえば、いろんな変化が起こりうる年月ではあります。しかし、それにしても……ねぇ?

シェイクスピアが活躍した頃、イギリスはエリザベス1世の時代でした。というわけで、シェイクスピアの謎に迫るため、エリザベス朝時代の常識や習慣などにも言及している本書。シェイクスピア作品を読んだことがなくても、大丈夫。いろんな読み方、楽しみ方が出来ると思います。知的好奇心をかきたてられる、とっても面白い「謎とき本」です。私は読んでいる間、ずっとワクワクしっぱなしでした!

『謎ときシェイクスピア』(新潮選書)定価1260円
河合祥一郎 著

お勧め度 ★★★★★

『謎ときシェイクスピア』を発行している新潮社のサイトはこちら。
http://www.shinchosha.co.jp/

Book080603_2 ●マガジン見どころ、読みどころ

モア
2008年7月号

創刊31周年を迎えた『モア』。今月は記念号です。テレビCMをご覧になった方も多いかな? そうです、今月はなんと、
MORE×ジル by ジル・スチュアート マチ付きチェリー・トート
が1冊に1つ、必ずついているんです! お財布やポーチなどがしっかり入るから、ランチタイム用トートにピッタリ。ベージュに黒のチェリー柄が大人っぽいし、どんなファッションにも馴染みそう。
また、「もうすぐボーナスだ、わーい」という方も多いと思いますが、ガソリンの値段をはじめ、日用品の価格がガンガン上がっている今日この頃。お財布の紐を、ちょっとガッチリ締めておきたいですよね。でも、おしゃれはしたい……。ならば、この特集をご覧あれ。
MORE強力スタイリスト陣が太鼓判! 「お値段以上!」の安リッチ服&小物259
『モア』に書いてあるとおり、「見た目と値段のギャップに驚き!」です。昔に比べて(昔っていつだ?)、ホント、プチプライスの洋服の質、すごく上がってますよね。もちろん、大人の女性なら、安リッチ尽くしはNGです。「本気リッチ」のアイテムと上手に組み合わせれば、魅力倍増。その心得も伝授してくれていますよ。
私の近所の本屋さんでは、かーなーり、残り少なくなっていた『モア』7月号。まだ手に入れていない方は、急いで!

 
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2008-06-03 | 固定リンク

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