真剣に働く女がモテる時代がやってきた! 『キャリモテの時代』
結婚や恋愛テーマの特集を担当することが多かった時期があります。5年くらい前です。その頃、取材を重ねながら、「最近、真剣に働き続ける女性たちの“幸せ婚率”が高いような……」と、うっすらと感じていました。そして、この風潮がどうやら事実であり、顕著になったことを『キャリモテの時代』という本で知りました。
著者の白河桃子さんは恋愛・結婚テーマの第一人者。私も存じ上げているのですが、ものすごく幅広い人脈を持っていて、数字だけでなく、現場にもよく通じていらっしゃいます。だから、私が単に「うっすらと感じていた」だけだった風潮を、豊富な取材経験に裏づけされた明晰な分析で、クリアに紹介してくれていました。
そうです。「事件は現場で起こっているんだ!」(by青島刑事)です。数多(あまた)の現場を知る人だけに、ただ「分析」するだけではなく、結婚を望む人がちゃんと結婚できるよう、様々なアドバイスを提言し、檄を飛ばす(?)本書は、結婚活動、略して「婚活」時代のバイブルになりそうです。(「婚活」とは、パラサイトシングル、希望格差社会といった言葉を生んだ社会学者・山田昌弘さんが、雑誌『AERA(2007年11月5日号)』で名づけた用語)。
2002年から雑誌に連載され、単行本となった後、大ベストセラーとなった酒井順子さんの著書『負け犬の遠吠え』以前、以降を「B.M(before 負け犬)」「A.M(after 負け犬)」と認識するべきと白河さんは言います。つまり、この本が女性たちの恋愛・結婚観に与えた影響は想像以上に大きく、エポックメイキングだったということです。酒井さんご自身の意図と離れて言葉が一人歩きした結果、ズバリ言って、「私は負け犬にはなりたくない」という世の女性の焦燥感を煽ったんですね……。当時、私も「負け犬」テーマの記事に参加したことがあり、「煽った」つもりは毛頭なかったけれど、ほんの少し責任を感じています。
また、社会状況の変化も大きく影響しています。たとえば、バブルを謳歌した世代と「失われた十年」と言われる1990年代の就職氷河期に社会に出た世代では、男女ともに、恋愛・結婚観は上の世代とは大きく異なる様子。となると、同世代同士で結婚するとは限らないのだし、結婚に至る過程も「モテる条件」も、従来とは違ってくる――。行動様式や思考回路を精査し、作戦を練って実行に移す必要がありそうです。
そこで、本書の出番です。様々な条件から考えるに、「結婚難」の時代を乗り切るには、女性が「ワークライフバランス」ならぬ、「ワークモテバランス」能力を身につけるのが早道と説いています。装い方から思考回路の切り替えまで、具体的なアドバイスがてんこもり!
ただし、詳細については、あえてここではご紹介しません。
というのは、『負け犬の遠吠え』同様、デリケートな問題であるだけに、考え方や立場が微妙に異なる人々が「さわり」だけを読んで、「わかったような気になる」ご紹介は避けたいのです。本書をじっくり読んで、ご自分の考えと照らし合わせ、結婚に対して1歩前進していただけたらいいなあ、と思います。
しかし、ひとつだけ、きちっと言及しておきますね。本書のタイトルになっている「キャリモテ」とは何か、という点です。
もちろん、文字通り、キャリアのある女性がモテる、という意味なのですが、とはいえ、何も外資系証券会社で年収2000万円を稼ぐような「バリキャリ」のような女性だけが「キャリアのある女性」と言うわけではなく、著者が言うところの、自立/自活できる「ライ“フ”ワーク」ならぬ「ライ“ス”ワーク」を持っている女性は全て「キャリアのある女性」に含まれます!
月曜日のご担当「スチャラカOL・トモコさん」に共感している方なら、きっと「なるほど~」と目からウロコが落ちること、間違いなしです。
『「キャリモテ」の時代』(日本経済新聞出版社)定価1260円
白河桃子 著
お勧め度 ★★★★★
『「キャリモテ」の時代』を発行している日本経済新聞出版社のサイトはこちら。
http://www.nikkeibook.com/
★おまけ本
『「婚活」時代』(ディスカヴァー新書)定価1050円
山田昌弘・白河桃子 著
*本文でもご紹介した家族研究の第一人者、山田昌弘さんと白河桃子さんによる共著。「今の若者は4人に1人は結婚できない」と言われる昨今、結婚にも就職と同じように「活動」が必須の時代が始まっていると指摘しています。各種結婚情報サービスの賢い活用方法など、実践的なアドバイスが満載な点も注目!
『「婚活」時代』を発行しているディスカヴァーのサイトはこちら。
http://www.d21.co.jp/
●マガジン見どころ、読みどころ
バイラ
2008年4月号
ハワイ、行きたい~。今月は『LEE』でもハワイの別冊付録がついていましたが、『バイラ』も「旅バイラ」がハワイですよ~。
旅バイラ ブレンダ in オアフ島 長谷川潤 in ハワイ島
オアフ島といえば、ブレンダさんのホームグラウンド。ブレンダさんのナビゲートで最新情報に触れてくださいね。また、ハワイ島は「2度目のハワイ」の旅先として人気ですが、こちらもホームグラウンドである長谷川潤さんがナビゲート。それぞれの魅力をしっかり伝えてくれる別冊付録です。ハワイに行きたい~! と思っている方、必携ですよ。
おしゃれ好き25人が選んだ25着の「春アウター」
は「プレッピーやスポーティなどの流行を反映した新鮮アウターが百花繚乱」の今春、逆にどう選んでいいものか、悩んでしまっている方にオススメです。モデルやスタイリストなど、おしゃれ業界の皆さんはどんなアウターをチョイスしているのかを調査しており、難易度が高いアウターにも挑戦してみよう、と思うはず!
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2008-03-18 | 固定リンク
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