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[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

中沢明子
ライター。1969年東京都生まれ。インタビューやルポルタージュを手がけたり、書評を書いたり、近所の猫にちょっかい出したり。毎日、必ずどこかの本屋に出没し、いつも重い荷物を持っている。雑誌好きとしても局地的に有名で、週刊誌AERAにて「マガジン百名山」連載中。

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痛烈な風刺をジョークの形に代える、中国の人々。『笑う中国人―毒入り中国ジョーク集』

Book080219_1 「中国製ギョーザ中毒事件」がすさまじい波紋を広げています。少しずつ事件の真相が明らかになりつつありますが、“毒入り中国製ギョーザ”が与えた衝撃は計り知れないものでした。そんななか、くしくも出版された、本書『笑う中国人―毒入り中国ジョーク集』。
サブタイトルに“毒入り中国ジョーク”と入っていたのはタイムリーなような、逆にシャレにならないような……。ということはともかく、中国という国、中国人社会や中国人気質がよくわかるジョークや戯れ歌が、たくさん紹介されている本書は、正真正銘、「シャレ」が効いた1冊でありました。
フフフッと笑って読みながら、中国について理解が深められると思います。ちなみに、ジョークの一部には「原語+読み方」が付記されているので、中国語(普通話)を勉強している方なら、一層楽しめるはず!

本書の著者である中国語学の専門家、相原茂さんによると「中国人はジョークが大好き」で、気の置けない仲間が集まると、各々「とっておきのジョーク」を披露し、オチを聞いて「ヒェッヒェッ」と笑い転げるのが常だそう。「ジョーク本」も数限りなく出版されていますが、口コミで伝わるジョークも多く、最近はインターネットや携帯メールで広まっていくんだとか。
それもそのはず。近年、すごい勢いで資本主義的な発展を遂げているとはいえ、れっきとした社会主義国です。「お上」に絡んだジョークはご法度だから、正式に出版することはできません。でも、聞いて面白いのは、やっぱり過激なジョークに決まってます。それで、口コミや携帯メールで密かに(?)広まっていくわけなんですね。
それでも、現職の政治家に関するジョークは広まりづらいそうで、広まるのは過去の政治家、あるいは力が弱まったと認識されている(!)政治家が多いそう。本書で披露される、有名政治家を揶揄したジョークの数々も、確かにちょっと前の政治家が主人公でした。

また、「職あらば、権あり」というのが常識(?)のお国柄、スケールの違いはあっても、賄賂のやり取りは暗黙の了解だし、自分の「職分」を「権力」にかえて、「うまみ」を得るのが普通です。というわけで、たとえば、こんな小話が広まります。痰を吐く人を、腕章をして取り締まる仕事をする人が「職あらば、権あり」を実践した場合です。
「おいおい、いま、痰を吐いたね。五元の罰金だ」
「ちぇ、わかったよ。払えばいいんだろ、払えば」
「ところで、領収書はいるか? 領収書がいるなら、五元だが、いらないんなら三元にまけとくよ」――P72『「職」あらば「権」あり』より

たぶん、このジョークが披露されると「わははは、あるよね~、あるある~」と一同、大笑いするのでありましょう。日本では考えられない「あるある話」だけど、ちょっと人間味があって憎めない「職あらば、権あり」ではあります。

ご存知の通り、中華人民共和国は激動の歴史を歩んできた国です。独特の社会主義政策の下、突然、法律が発令され、昨日までの常識がひっくり返ることも珍しくありません。しかし、中国の有り様を示す常套句に「上に政策あれば、下に対策あり」というのがあるように、人々はあの手この手で不都合を回避しようと知恵を凝らし、「社会のひずみ」をジョークに代えて笑い飛ばして生き抜くたくましさを持っているようです。

そんな中国のジョークや戯れ歌について、相原さんは「中国の民間の言語芸術であり、どちらも旺盛な批判精神や風刺、ユーモアにあふれている」と書いていらっしゃいました。日中の間には不幸な歴史がありますから、「反日ジョーク」というジャンル(?)もあり、それはちょっと悲しいんだけど、日中関係の未来が明るくなるように、と改めて強く願った次第です。

『笑う中国人―毒入り中国ジョーク集』(文春新書)定価777円
相原茂 著

お勧め度 ★★★★☆

『笑う中国人―毒入り中国ジョーク集』を発行している文藝春秋のサイトはこちら。
http://www.bunshun.co.jp/

Book080219_2 音楽性の高さがズバ抜けているので、私も大好きな台湾のアーティスト、周杰倫(ジェイ・チョウ)が、先週、日本武道館でコンサートを行いました。台湾でもっとも稼ぐアーティストであり、中国でも(不法コピーを除いても)数百万枚が売れています。実際、昨年、北京に行った際、街角で彼の曲を聴きました。中国と台湾の問題が解決する兆しはないけれど、文化的には、もうすっかり「氷」は融けているんですね。
周杰倫(ジェイ・チョウ)「Still Fantasy」

日本では映画「恋する惑星」や「ファイナル・ファンタジー」の主題歌で知られている王菲(フェイ・ウォン)は香港でスターになりましたが、大陸の北京出身。「第2のテレサ・テン」と言われ、中華圏のスーパースターです。でも、再婚後の現在は活動休止中で、とても残念。ちなみに、中国人アーティストで、初めて日本武道館で単独コンサートを行ったのも彼女。私も行きました。
王菲(フェイ・ウォン)のベスト盤「ザ・モスト・フェイバリット・フェイ」



Book080219_3 ●マガジン見どころ、読みどころ

バイラ
2008年3月号

昨年から、衰えを知らぬ「ワンピース」旋風。流行の移り変わりが激しいファッションなのに、まだまだ人気は続いています。とはいえ、昨年と一緒じゃつまらない……。では、今年っぽいワンピースとは? その答えが『バイラ』にあります。
次世代ワンピース、全部見せます!
プレスやスタイリストの皆さんなど、おしゃれ業界人27人がビビっときたワンピースがいっぱいです。今年は昨年よりデコラティブだったり、ミニ丈だったりするのが新鮮みたい。花柄もきてますね。『バイラ』をチェックした後に、私も早速、春物ワンピースを購入しました!
新作ポーチ乗り換え案内
は、ポーチの大御所3ブランドの新作や注目ポーチなど、ついつい欲しくなっちゃうポーチがズラリの特集です。「レスポートサック」では、バニティ型の新型も登場するそう。絶対、人気沸騰間違いなしですね。私もポーチに関しては、ちょっとしたマニア状態で、ものすごく持っているんですが、またまた「欲しい!」と思うポーチがありました。近々、きっと買っちゃうんだろうなあ……。

 
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2008-02-19 | 固定リンク

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