新星による、手に汗握るロマンティック・サスペンス。『ザ・プレイ』
1週間、休暇をとってマウイ島へ行ってきました。マウイは波が結構高く、サーフィンをしない私は「あ~れ~~~!」と右往左往で、波に飲まれそうになってばかり。そこで、しこたま持ってきた本を片手にビーチでのんびり、に徹することに。その中で、もっとも今回の「ビーチで読書」にハマったのが、今回ご紹介するアメリカの作家、アリスン・ブレナンの『ザ・プレイ』でありました。
『ザ・プレイ』はアリスンの華々しいデビュー作にして、『ザ・ハント』『ザ・キル』と続いていく3部作の第1弾です。各作品は独立していますが、「元FBIアカデミー」のルームメイトだったローワン、ミランダ、オリヴィアという3人のタフで頭脳明晰な美女が主役で、それぞれのストーリーにお互いがチラリと登場するなど、エンターテインメント性あふれる構成になっています。本国アメリカでは3作合計で100万部を超すベストセラーになり、デビュー作でミリオンセラー作家となったアリスンに全米の注目が集まっているそうです。
さて、そんな3部作の第1作『ザ・プレイ』の主役はローワン。以前はFBI捜査官として活躍していた彼女ですが、ある事件をきっかけに捜査官の職を辞し、現在は著書が映画化されるほどの人気作家となっています。そんなある日、彼女が描いたおぞましい殺人事件をそっくりそのまま模した「コピーキャット」キラー事件が発生。しかも事件は1件に留まらず、作品ごとに再現され、次々に凄惨な殺人事件が起こります。その一方で、彼女に送りつけられてくる、不気味なメッセージが込められた届け物。どうやら犯人の最終目的は、ローワン本人のようです。そこで、ボディガードのマイケルとジョンというフリン兄弟が雇われ、必死にローワンを守ろうとするのですが、着実に犯人は彼女を追い詰めていく……。
捜査の網を軽く逃れる犯人の手口。ローワンを苦しめる暗い過去。残忍な犯行。彼女が狙われている理由とは?
まさに手に汗握るサスペンスです。また、この『ザ・プレイ』が特にユニークな点は、ロマンスもたっぷり取り入れられていること。事件の解明もさることながら、ローワンの恋の行方にもハラハラドキドキです。
こうした作品を「ロマンティック・サスペンス」と呼ぶそうですが、作者のアリスンは幼い頃からスティーブン・キングを読みつつ、母親の書棚にあったノーラ・ロバーツのロマンス小説も好きだったとか。ノーラ・ロバーツといえば、総売り上げ1億5000万冊以上の大ベストセラー作家で、多作なことでも知られています。そんなアリスンの読書傾向が「Stephen King meets Nora Roberts」と評される彼女のユニークな作風に大きな影響を及ぼした様子。これからますます楽しみな作家さんです。
先日ご紹介した宮部みゆきさんの『楽園』と同じく(?)、『ザ・プレイ』もある意味で「家族の悲しい物語」です。「事件」の背景は非常に深刻ですが、ロマンス要素が入っているせいか、読後感はそれほど重くありません。そのあたりが「ビーチで読書」にピッタリだった所以かもしれません。
そういえば、私はビーチで寝転びながら、「しっかしまあ、欧米の皆さんはやたらと走っているなあ」と思っていたのですが、『ザ・プレイ』のローワンも「ビーチでランニング」が日課でした。そして「ビーチで読書」仲間だった周囲の欧米人の皆さんが手にしている本をチェックしたら、雑誌以外は、かなりの確率で「サスペンス」でありました。「ビーチで読書」とサスペンスって相性がいいのかな?
『ザ・プレイ』(集英社文庫)定価各777円
アリスン・ブレナン 著
安藤由紀子 訳
お勧め度 ★★★★☆
『ザ・プレイ』の詳細はこちら。ご購入もしていただけます。
http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=9784087605372
10月19日発売の第2弾『ザ・ハント』の詳細はこちら。19日以降、ご購入もしていただけます。
http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=9784087605402
おまけ写真(1)
夕陽を眺める、絵に描いたようなカップルがいたので、思わず撮影。
おまけ写真(2)
オールドタウンの「パイア」まで足を伸ばしました。マウイ島では数少ない(?)おしゃれなブティックもありました。
●マガジン見どころ、読みどころ
バイラ
2007年 11月号
今月の『バイラ』はいつにもまして、どっしり充実の1冊です。
特別付録 BAILA×アーカー ハートミサンガ・ネックレス
は、すごいぞ。超人気ブランド「アーカー」初の雑誌コラボ企画です! アンクレットやブレスとしても楽しめて、きっと活躍度大だと思いますよ。
BAILA IN BAILA 6PMからのビューティー&エナジーチャージBOOK
は、アフター6に「何かある日」のメイクやネイル、お勧めレストランに人気サロンや習い事の紹介などなど、面白くてタメになっちゃう堂々50Pの大特集でした。金曜日のアフター6から「思い切って、旅に出よう」というわけで、京都案内までついています。京都在住の読者の方は「思い切って、旅に出ようと言われても……」と思うでしょうけれど、「近くて知らない我が街・京都」の未知のアドレスに行くも良し、思い切って東京へ来ていただくも良しです!
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2007-10-16 | 固定リンク
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