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[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

中沢明子
ライター。1969年東京都生まれ。インタビューやルポルタージュを手がけたり、書評を書いたり、近所の猫にちょっかい出したり。毎日、必ずどこかの本屋に出没し、いつも重い荷物を持っている。雑誌好きとしても局地的に有名で、週刊誌AERAにて「マガジン百名山」連載中。

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“就活版ドラゴン桜”。悔いのない就職活動を手助けする『銀のアンカー』

Book103001 秋も深まってまいりました。学生の皆さんにとっては「就職活動」が本格化する季節だと思います。悩み多き、大変な時期ですよね。なんたって、将来の全てが決まる――とまでは言わないけれど、人生において、とても大きな決断を迫られる時ですから。

「働くこと」についてとことん考えたり、友達と励ましあったり、自分自身に静かに問いかけたり、先輩を訪ねて生の意見を聞いたり、いろいろな本を読んで知識を深めたり。できるだけたくさんインプットして、納得のいく就職活動をしてほしいなあ、と思います。
とはいえ、気持ちがくじける時も必ずあるはず。そんな時は、三田紀房さんと関達也さんによる“内定請負漫画”『銀のアンカー』を読んでみてください。きっと勇気百倍、気持ちが奮い立つと思います。何しろ、三田さんといえば、あの“東大合格請負漫画”『ドラゴン桜』の作者です。『ドラゴン桜』が受験生に大きな影響を与えたように、『銀のアンカー』も就職活動中の学生さんの心に響くと思うんです。

ストーリーをざっと説明しますね。
アメリカ経済界で「草刈機」と呼ばれたヘッドハンティングのプロ、白川義彦は、すでに1000万ドル以上の資産を持つものの、まだまだ働く様子。テレビ記者・北沢は、その白川が活動の拠点をニューヨークから日本に移したと聞き、取材を試みます。当初、白川のガードは固かったけれど、ひょんなことから、北沢の妹・千夏と友人の田中という、2人の学生の就職活動を白川がアドバイスをすることになります。“甘ちゃん”だった千夏と田中は、白川のアドバイスによって真剣に就職活動に取り組むようになり、人間としてひと回り大きく成長していく。その一方で、白川が日本に戻る理由となったスケールの大きいヘッドハンティングの案件も動き出し――。

新卒就職活動のノウハウと、ヘッドハンティングの駆け引き。ストーリーの軸はこの2つです。ある程度、実戦的なノウハウは描かれていると思いますが、事細かに描かれているわけではありません。でも、小手先のテクニックより、もっと大切なもの――つまり、納得のいく職業につき、人生の錨(アンカー)をしっかりおろすために必要な、自分自身への十分な問いかけをする手助けしてくれるヒントがいっぱい詰まっているコミックだと思いました。「迷ったら金で決めろ」「まずは自分で汗をかきなさい」「就活を楽しめ」など、白川のアドバイスは一見シンプルだけど、よくよく考えると奥が深いものばかり。社会人になって、もうずいぶん経ってしまった私も、「うーん」と考えさせられる内容でした。

出遅れ気味ながらも、一直線に就職活動に猪突猛進する千夏ちゃん&ぐずぐずしちゃって、なかなか実行に移せない田中君。親近感が持てるキャラクターの2人が、カリスマヘッドハンター・白川の薫陶を受けて成長していく様子を追ううちに、きっと何度もハッとさせられること、請け合いです。

『銀のアンカー1~3巻』(集英社)各定価530円
三田紀房×関達也 著

お勧め度 ★★★★☆

『銀のアンカー』の詳細はこちら。ご購入もしていただけます。
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-859675-4&mode=1


Book103002 ●マガジン見どころ、読みどころ

マキア
2007年 12月号

いよいよクリスマスが近づいてまいりました! クリスマス、そしてビューティといえば……そう! 毎年恒例、クリスマスコフレのシーズン到来です!
2007 Xmasコフレ&限定コスメ全網羅!
は、ガッツリ80ブランドの力の入ったコフレ&限定アイテムがずらり。予約カレンダーつきで、切り取りOKと便利なBOOK in BOOK。持ち歩いて、コレ!と思った商品は素早く予約が正解です。いやー、しかし、なんかコフレシーズンって楽しいね。絶対必要なわけじゃないんだけど、ワクワクしちゃって、何か買いたくなっちゃうよね。
「美女肌」あっての女の人生
は、歳を重ねれば重ねるほど、重要になってくる「美肌」になるための心構えとテクニックを立体特集。スキンケアから、コンシーラーの選び方&使い方まで、タメになる特集です。
うっとり艶髪プレミアムBOX
は、「パンテーン クリニケア」のサンプルつき別冊付録。1回1本使いきりの「ワンウォッシュトリートメント」が試せますよ。

Book103003 モア
2007年    12月号

やっとこさ、コートとアウターを買った私。いわゆる「冬の大物購入」はひと区切りなんでありますが、
事情別 運命の「コート&アウター」に出合う!
という特集を見て、まだまだ欲しくなってきましたよ……。フェミニン派、カジュアル派、よりトレンド重視、ベーシック好きと4つに分けて、それぞれに最適なチョイスを提案してくれています。ちなみに、私の購入傾向は、完全に「カジュアル派」でありました。皆はどうかな? 
27歳・本気で選ぶ腕時計BOOK
は、長く愛せる「本物」の腕時計がいっぱい。どんな場面にも馴染むハイブランドの清水腕時計から、大人だからこそ楽しめるカジュアル腕時計まで、よりどりみどり。腕時計は本当に長くお付き合いするアイテムだから、冬のボーナスで「えいや!」と買うのもいいかも。この特集で、じっくり検討してくださいね。それから、今月は特別付録がついています。
モア×キャス・キッドソン×菅野美穂 トリプルコラボ HAPPY フラワーポーチ
が1冊に1個ついてるんです! キャスが大好きという菅野さんが、ファン魂を炸裂させてデザインしてくれたキュートなポーチです。マチつきで、たっぷり収納できるから、本当に使える付録になりました。

 
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2007-10-30 | 固定リンク | コメント (0)

ついつい心が躍ってしまう「文房具」。その魅力を探る『文房具さんぽ』

Book102301イチゴやメロンの匂いつき消しゴム。かわいい図柄のレターセットやノートブック――。かつて、ちっちゃな女の子だった頃、こうした文房具を買ってもらったら、そりゃあもう、大興奮しました。厳かに捧げ持ち、しばらく眺めたり、匂いを嗅いだりした後は、きれいなお菓子の缶に大事に大事にしまったものです。もったいなくて、使えません。つまり、まさに文房具は宝物であり、文房具屋さんはワンダーランドでした。
大人になった今は、さすがにイチゴの匂いつき消しゴムは買わないけれど、その代わり、洒落た付箋やらお茶目なレターセットやら凛とした佇まいのペンなどを見ると、テンションがグーンと上がります。文房具のデパート、銀座の伊東屋さんにフラリと寄ったりしたら最後、魔法にかかったようにあれこれ手にとってしまい、手ぶらで店を出ることは、まずありません。文房具って、なぜだか心が躍る不思議な存在ですね。

イラストレーターの木下綾乃さんによる著書『文房具さんぽ』は、そんな文房具LOVE!気分を共有できる、かわいらしい1冊。そして、「かわいい」だけじゃないのが、この本の良いところ。イラストレーターという職業柄、筆記用具は商売道具の木下さんです。プロ目線で、見た目良し、使い心地良しの、いい仕事をする文房具をしっかりセレクトしていらっしゃいます。
スケッチ用にはこれ、手紙用にはこれ、ファックスレターにはこれ。ってな具合に、用途に合って、かつ、ちょっと楽しくなるセレクトはさすが! 私は特に「オストリッチ社」の「タイムセーバー」という質実剛健な2色ペンが気に入りました。やや細身のルックスで、両端に黒と赤のペンがついており、「するするとインクの出が良く、細く滑らかに、濃く出る」そうです。手帳のお供にいいかも。
また、本書はただの「商品リスト」ではなく、木下さんの文房具を使った手作りアイデアも掲載されています。たとえば「ミシンラッピング」という斬新なアイデアに、私は膝を打ちました。詳細は本書をご覧いただきたいのですが、簡単だけどおしゃれでした! ま、「簡単」と書いたのにナンですが、私自身はミシンを持っていないんですけどね……。手縫いでやってみようかしら。それはそれで「味がある」……かもしれません。

そうそう、それから、えんぴつの「工場見学記」というページも読みどころです。1本のえんぴつが出来るまでには、こんなにいろんな工程があるんだなあ、と思わずしみじみしちゃいました。職人さんが心を込めて丁寧に作ってくれたえんぴつ、短くなっても、最後までしっかり使い切りたいものです。

『文房具さんぽ』(世界文化社)定価1365円
木下綾乃 著

お勧め度 ★★★☆☆

『文房具さんぽ』を発行している世界文化社のサイトはこちら。
http://www.sekaibunka.com/

Book102302おまけ写真
ここ数年、手帳は「クオバディス」に決めています。でも、カバー選びに、毎年とっても悩むんですよねぇ。で、いろいろ悩んだ結果、来年用は「伊東屋」別注バージョンの「ビジネス プレステージ」にしました。渋めのグリーンです。ちょっとメンズっぽいかな? 伊東屋で外国手帳を購入すると、日本の祝日シールをつけてくれます。


Book102303 ●マガジン見どころ、読みどころ

ノンノ
2007年 11月5日号

文房具つながりです。そろそろ来年の手帳がショップに出揃いました。どの手帳を買うか、来年は手帳をどう使いこなそう?とお悩みのあなた! ぜひ、『ノンノ』のこちらの記事をチェックして!
手帳上手は時間上手、幸せ上手
は、ベストセラー『夢をかなえる手帳術』の著者、藤沢優月さんによるアドバイスや、ユニークな手帳を使っている女子たちの体験談の特集。きっと良いヒントが見つかると思います。
特別付録 新「ハーバルエッセンス」で楽園へ! パラダイス体験BOX
は、人気のシャンプー&コンディショナーが体験できるスペシャル付録。たっぷりサイズだから、しっかり試せるのがナイスです。1冊に1個、必ずついていますよ。
4大HIT靴ならおしゃれが決まる!
は、今年人気爆発の「ブーティ」にバレエシューズ、フラットブーツ、ボリュームシューズを徹底解剖。リアルなプライスで買えるおしゃれ靴が、たくさん紹介されています。

 
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2007-10-23 | 固定リンク | コメント (0)

新星による、手に汗握るロマンティック・サスペンス。『ザ・プレイ』

Book101601 1週間、休暇をとってマウイ島へ行ってきました。マウイは波が結構高く、サーフィンをしない私は「あ~れ~~~!」と右往左往で、波に飲まれそうになってばかり。そこで、しこたま持ってきた本を片手にビーチでのんびり、に徹することに。その中で、もっとも今回の「ビーチで読書」にハマったのが、今回ご紹介するアメリカの作家、アリスン・ブレナンの『ザ・プレイ』でありました。
『ザ・プレイ』はアリスンの華々しいデビュー作にして、『ザ・ハント』『ザ・キル』と続いていく3部作の第1弾です。各作品は独立していますが、「元FBIアカデミー」のルームメイトだったローワン、ミランダ、オリヴィアという3人のタフで頭脳明晰な美女が主役で、それぞれのストーリーにお互いがチラリと登場するなど、エンターテインメント性あふれる構成になっています。本国アメリカでは3作合計で100万部を超すベストセラーになり、デビュー作でミリオンセラー作家となったアリスンに全米の注目が集まっているそうです。

さて、そんな3部作の第1作『ザ・プレイ』の主役はローワン。以前はFBI捜査官として活躍していた彼女ですが、ある事件をきっかけに捜査官の職を辞し、現在は著書が映画化されるほどの人気作家となっています。そんなある日、彼女が描いたおぞましい殺人事件をそっくりそのまま模した「コピーキャット」キラー事件が発生。しかも事件は1件に留まらず、作品ごとに再現され、次々に凄惨な殺人事件が起こります。その一方で、彼女に送りつけられてくる、不気味なメッセージが込められた届け物。どうやら犯人の最終目的は、ローワン本人のようです。そこで、ボディガードのマイケルとジョンというフリン兄弟が雇われ、必死にローワンを守ろうとするのですが、着実に犯人は彼女を追い詰めていく……。

捜査の網を軽く逃れる犯人の手口。ローワンを苦しめる暗い過去。残忍な犯行。彼女が狙われている理由とは?
まさに手に汗握るサスペンスです。また、この『ザ・プレイ』が特にユニークな点は、ロマンスもたっぷり取り入れられていること。事件の解明もさることながら、ローワンの恋の行方にもハラハラドキドキです。
こうした作品を「ロマンティック・サスペンス」と呼ぶそうですが、作者のアリスンは幼い頃からスティーブン・キングを読みつつ、母親の書棚にあったノーラ・ロバーツのロマンス小説も好きだったとか。ノーラ・ロバーツといえば、総売り上げ1億5000万冊以上の大ベストセラー作家で、多作なことでも知られています。そんなアリスンの読書傾向が「Stephen King meets Nora Roberts」と評される彼女のユニークな作風に大きな影響を及ぼした様子。これからますます楽しみな作家さんです。

先日ご紹介した宮部みゆきさんの『楽園』と同じく(?)、『ザ・プレイ』もある意味で「家族の悲しい物語」です。「事件」の背景は非常に深刻ですが、ロマンス要素が入っているせいか、読後感はそれほど重くありません。そのあたりが「ビーチで読書」にピッタリだった所以かもしれません。
そういえば、私はビーチで寝転びながら、「しっかしまあ、欧米の皆さんはやたらと走っているなあ」と思っていたのですが、『ザ・プレイ』のローワンも「ビーチでランニング」が日課でした。そして「ビーチで読書」仲間だった周囲の欧米人の皆さんが手にしている本をチェックしたら、雑誌以外は、かなりの確率で「サスペンス」でありました。「ビーチで読書」とサスペンスって相性がいいのかな?

『ザ・プレイ』(集英社文庫)定価各777円
アリスン・ブレナン 著
安藤由紀子 訳

お勧め度 ★★★★☆

『ザ・プレイ』の詳細はこちら。ご購入もしていただけます。
http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=9784087605372

10月19日発売の第2弾『ザ・ハント』の詳細はこちら。19日以降、ご購入もしていただけます。
http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=9784087605402

Book101602 おまけ写真(1)
夕陽を眺める、絵に描いたようなカップルがいたので、思わず撮影。


Book101603 おまけ写真(2)
オールドタウンの「パイア」まで足を伸ばしました。マウイ島では数少ない(?)おしゃれなブティックもありました。


Book101604 ●マガジン見どころ、読みどころ

バイラ
2007年 11月号

今月の『バイラ』はいつにもまして、どっしり充実の1冊です。
特別付録 BAILA×アーカー ハートミサンガ・ネックレス
は、すごいぞ。超人気ブランド「アーカー」初の雑誌コラボ企画です! アンクレットやブレスとしても楽しめて、きっと活躍度大だと思いますよ。
BAILA  IN  BAILA 6PMからのビューティー&エナジーチャージBOOK
は、アフター6に「何かある日」のメイクやネイル、お勧めレストランに人気サロンや習い事の紹介などなど、面白くてタメになっちゃう堂々50Pの大特集でした。金曜日のアフター6から「思い切って、旅に出よう」というわけで、京都案内までついています。京都在住の読者の方は「思い切って、旅に出ようと言われても……」と思うでしょうけれど、「近くて知らない我が街・京都」の未知のアドレスに行くも良し、思い切って東京へ来ていただくも良しです!

 
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2007-10-16 | 固定リンク | コメント (0)

不動産の動向を通して、近未来の日本を予想したベストセラー『不動産は値下がりする!』

Book100901_2 高騰する都心の不動産価格――と、ビジネス誌のタイトルみたいな文章で始めちゃいましたが、不動産価格、最近、すっごく上がっています。ここ数年、都心の風景はめまぐるしく変貌しており、六本木ヒルズや東京ミッドタウンのある六本木や、新ビルが続々誕生している銀座の土地の値段が高騰するのはむべなるかな、と思うけれど、それにしてもですよ、「銀座・鳩居堂前」の坪単価が8000万円を超えた、なんてニュースを聞くと「バブル」と言われた時代を思い出します。10数年前、あの場所は「坪単価1億」を超えました。つまり、土地の値段の高騰っぷりは「あの頃」に迫る勢いの昨今なわけです。

ま、銀座や六本木の一等地の値段が上がるのは構いません。庶民には関係ない次元の話だし、そもそも「銀座・鳩居堂前」の土地なんて誰も買わないし、買えないのだから。
問題は、そんな都心の一等地の価格高騰につられて、住宅地の値段も上昇している、ということ。バブルが弾けた後、好立地を破格値で買った幸運な人なら儲けどころかもしれませんが、いつか買うつもりの人、近い将来買う予定の人にとって、この上昇傾向がいつまで続くのか、日本中に共通する傾向なのか? などは、将来設計に大きく関わる問題です。

そんなわけで、本書『不動産は値下がりする!――「見極める目」が求められる時代』がベストセラーに躍り出ました。インパクトが大きいタイトルですよね。著者は江副浩正さん。そう、リクルートの創業者で、政財界を揺るがした「リクルート事件」で有罪となり、表舞台から姿を消した、あの江副さんです。衝撃のカツラ姿で変装した彼を覚えているのは、私世代までなのかなあ……。
それはいいとして、さすがかつてのベンチャー王。マスコミに登場する機会が減った今も、時代を見据え、読み解き、予想する力は衰えていません。豊富な経験と知識をもとに解説される、昨今の不動産事情の話は読み物としても面白く、たとえば「都心一極集中 まだ床が増産され続ける」という見出しがついた第3章など、「そういえばそうだなあ。高層ビルがジャカスカできるってことは、床が増え、不動産も増えるってことだよなあ」と改めて思いました。今後も「都心回帰のトレンド」は続き、都心の不動産価格はまだ上昇していくだろう、と江副さん。ふーん、そうなのか~。
って、おい! 『不動産は値下がりする!』んじゃないのかい!?
と思ったら、「都心の価格高騰につられて上がった」周辺部の不動産価格は、今やすでに「ミニバブル化」していて、よほど魅力的な街づくりをしている土地でない限り、下がっていくとおっしゃるのだ。
そう、つまり、普通の庶民にとっての読みどころは、このあたりなんである。最近、不動産を買っちゃった人は「げげ!」と思うだろうし、これから買う人は「じゃあ、しばらく待とうかしらん」という話なんだけど、都心でなくとも、将来的に魅力が増しそうな土地の場合は、早めに買ったほうが得策だそう。要するに、しっかり勉強して「見極める目」を駆使し、よくよく吟味して土地を選べ! ということなんですね。ふらっと立ち寄ったモデルルームに一目ぼれ、みたいなのは、ちょっと待て、と。

20年前の江副さん自身、もうちょっと「見極める目」を持って仕事をしていれば、現在は経済界の重鎮となっていただろうに……とツッコまずにいられませんが、やはりひとかどの人物は違うなあ、という思いも、またしました。現代の日本に今、何が起ころうとしているのか。いろいろ考えさせられる良書でした。

『不動産は値下がりする!――「見極める目」が求められる時代』(中公新書ラクレ)定価777円
江副浩正 著

お勧め度 ★★★☆☆

『不動産は値下がりする!――「見極める目」が求められる時代』を発行している中央公論新社のサイトはこちら。
http://www.chuko.co.jp/

Book100902 ●マガジン見どころ、読みどころ

エクラ
2007年 11月号

創刊第2号の『エクラ』、今回も充実しています。メインテーマは、
美しい「デザイン」が作る豊かな暮らし
で、ホテルオーナーやセレクトショップディレクター、女優・秋吉久美子さんの自宅など、センスある人々の住まいを紹介。また、今をときめくクリエイター、佐藤可士和さんに「デザインの原点」について話を聞いたりと、多角的に「暮らしとデザイン」に迫っています。もちろん、『エクラ』名物(?)の極上通販エクラプレミアムも見逃せません。私は見るからに美しい「いろはかるた」に惹かれました。創刊号の通販では、発売直後に売り切れたアイテムも多いらしいので、気になるアイテムがあったら即アクセスしてくださいね。

 
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2007-10-09 | 固定リンク | コメント (0)

子に注ぐ親の愛のあり方に、果たして「正解」があるのだろうか。宮部みゆきさんの話題作『楽園』

Book100201 『模倣犯』は宮部みゆきさんの代表作であるだけでなく、日本ミステリー小説史上、燦然と輝く名作です。冷酷でクールな犯罪者「ピース」の心の闇におののき、そして、物語のように、無差別で陰惨な事件が次々と起こる現代社会に、私たちが今、実際に生きていることに思いを馳せ、心が「しん」と静かになる強烈な作品でした。
その、超ベストセラーとなった『模倣犯』から6年。宮部さんから、ある意味で「模倣犯の続編」とも言える大作『楽園』が届きました。

『楽園』が『模倣犯』の「ある意味で続編」と言うのは、『模倣犯』の登場人物、ライターの前畑滋子が再び殺人事件を追うからで、また、「ピースのその後」も断片的にですが記されていました。もちろん、物語の核となる事件は全く別のものですが、文中で「9年前の事件」と呼ばれるピースの事件が「滋子の中で終わっていない」からこそ、滋子は今回の事件に深く関わっていった。ですから、『楽園』が『模倣犯』の、いわゆる「スピンオフ作品」であると言っても、大きく間違ってはいない……と思います。

両親に殺され、16年間、床下に隠されていた少女の遺体と、その遺体を「透視」していた12歳の少年。その少年「等」は交通事故死します。そして、生前に「等」が描いた不思議な絵を持って、少年の母・敏子が滋子の元を訪れることから、物語は始まります。
等はなぜ、見たこともないはずの光景を「絵」に描いたのか。少女はなぜ、殺されなければならなかったのか。隠し続け、息を殺し、ひっそりと生きる道を選んだ少女の両親の想いとは? 理不尽な不幸に見舞われた、少女の妹のやりきれなさは? 「9年前の事件」は滋子をどのように変えたのか――。
人間関係や人の心が、複雑に絡まり、もつれあって、いかんともしがたい事態になるのは、世の常かもしれません。闇に沈んでいる人間に、一筋の光を当てられるのは、やはり、人間の優しさしかないけれど、その優しさが思うように届かない、届かないばかりか、闇を一層濃くしてしまうことだってある怖さ。親が子を想う気持ち、子が親を想う気持ち、夫婦がお互いを想う気持ち、その想いの有り様に「正解」なんかない。「彼らは間違った」と後ろ指を指すのは簡単だけど、自分には「一点の曇りもない」と言い切れる人がいるのだろうか。
宮部さんは『楽園』で、読者にそんな重い問いを投げかけているように思いました。

ところで、本作に似た事件が執筆準備中に実際に起きたことにとまどったと、宮部さんは「あとがき」に記しています。本作執筆を断念することも考えたそうです。それでも宮部さんは、やっぱり書いた。書かずにはいられなかった。なぜか。『楽園』で滋子は「滋子にとっての9年前の事件」を整理しようと試みますが、宮部さん自身にとっても『模倣犯』は特別な作品で、滋子と同じ思いだったのかもしれませんね。
現実がフィクションに限りなく近づいている世の中で、小説を生み出す難しさを、きっと宮部さんは感じていらっしゃると思いますが、だからこそ、宮部さんの優しくも冷静な視線で描かれる小説が、読者の心の支えになるんだと思います。

『楽園 上・下』(文藝春秋)定価各1700円
宮部みゆき 著

お勧め度 ★★★★★

『楽園』を発行している文藝春秋のサイトはこちら。
http://www.bunshun.co.jp/


Book100202 ●マガジン見どころ、読みどころ

マキア
2007年 11月号

早いもので『マキア』も創刊3周年を迎えました。3年か~。あっちゅう間だなー。ついこの間、創刊した気がするのに。年々、時間があっちゅう間に過ぎ去ります。さて、3周年ということで、今月の『マキア』は記念超特大号。豪華別冊付録が2つも付いています。
マキア格上げ肌BOX マキアオリジナル うっとりリボンネックレス+インプレス コンセントレートマスクN
は、うっとりリボンネックレスとカネボウ化粧品最高級ラインの豪華マスクという、太っ腹セット。ここぞ! という時に、威力を体感してみたいです。
マキア×クリニーク オリジナルクリアファイル
もいいですよ。仕事柄、本当に何枚あっても困らないクリアファイル。こういうキュートなクリアファイルがあると、楽しく仕事ができます。
その他、大特集のファンデーション&ベースメイク立体大特集、おネエ★MANSビューティ図鑑など、読み応えたっぷり。2Pのプチ記事だけど、侮るな!コットンもためになりました。

Book100203 シュプール
2007年11月号

カラフル! とにかく今月の『シュプール』の表紙はカラフルです。オレンジのワンピースにイエローのタイツ。斬新だー。この秋冬は、久々に「黒」が流行色になっているけれど、『シュプール』読者は、ちと違います。
モードな私たちのメイン色(カラー)は“黒以外”
だそうです。いいなあ、フューシャピンクの、中綿入りふわふわショートジャケット。おなじみ「アンテプリマ」のワイヤバッグも、パッキリどピンクだとファンキーです。「サロット」のブルーのワンピースも素敵。うーん、今週、念願のブラックレザージャケットを予約したばかりなんだけど、黒以外も、やっぱり着たくなっちゃうね。
ジャージ好きの私としては、
ニュージャージーズ&フーディーズ
というページにも、目が釘付け。すげえ、いくらお金があっても足りないよ。小粋なジャージ&フードが、ずらっと並んでました。強いて「1枚だけ」って言われたら、「D エストネーション」のフードジャージにしようかな。23100円とお値段もお手頃。ショップに行ってみようっと。

 
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