布、レース、糸、ビーズで描かれた、キラキラ輝く美しい絵。大人にこそ楽しんでほしい、素敵な絵本『人魚姫』
今回は、ページをめくったとたん、思わず「わあ、きれい!」と声をあげてしまうに違いない、とってもとっても美しい絵本をご紹介したいと思います。
作品名は『人魚姫』。そう、あのアンデルセンの有名な童話です。この誰もが知っているお話を、アーティスト・清川あさみさんと翻訳家・金原瑞人さんが新たな魅力を吹き込んで、現代に蘇らせました。
清川さんは、布、レース、糸、ビーズを幾重にも縫ったテキスタイルで注目されている気鋭のアーティスト。彼女独自の世界観は、一度見たら忘れられません。ユニークかつオリジナルな感性と美しい作品で、企業広告やCDジャケット、レストランの内装まで、さまざまな分野で活躍しています。ちなみに、学生時代はモデルをしていた清川さん、ルックスも抜群なのだ。天は彼女に、二物を与えたようですね。
金原瑞人さんは、翻訳した作品は250作以上という、翻訳界の大御所。作家・金原ひとみさんのお父様としても有名です。
そんな二人とフォトグラファーの鈴木理策さん&アートディレクターの中島秀樹さんがタッグを組んで生み出した『人魚姫』は、簡潔で軽やかな名訳と一針、一針丁寧に縫いまれた「布の絵」が響きあい、なんとも魅力的な作品になりました。
海の豊かさと怖さ。人魚姫の憧れ、喜び、絶望と希望。
目に見えるものも、見えないものも、ビーズがきらめく布に繊細に表現されており、心に響きます。
人を愛すること、愛しても思うようにいかないことだってあるということ、いやいや、そればかりか、相思相愛なんてハッピーエンドのほうが少ないかもしれない、ということ。大人になった今なら、よくわかります。でも、夢見る夢子ちゃんだった少女時代は、わかりませんでした。「王子ってば、鈍感!」とイライラし、「人魚姫、かわいそう~~」と思いました。
だけど、本当に人魚姫は「かわいそう」なのだろうか。彼女の恋は望んだ結末にはならなかったけれど、一心に誰かを愛する幸福を享受したのだし、住む世界の違う相手に勝手に恋をして、ムリヤリ彼を手に入れようとする人魚姫は、見方を変えればエゴイスト、と言えなくもない……。
幸せって何だろうな。人を愛するってどういうことなんだろうな。正解なんて、ないんだろうな。この美しい絵本『人魚姫』を読みながら、そんなことを、ぼんやり考えた私です。
かつて少女だった女子が、もう一度『人魚姫』の世界に浸るなら、絶対、本書がお勧め。おしゃれな本でもあるので、プレゼントにしても喜ばれると思いますよ。
『人魚姫』(リトルモア)定価2100円
アンデルセン 原作/清川あさみ 絵/金原瑞人 翻訳
お勧め度 ★★★★★
★おまけ本。
清川×金原コンビで、もう1冊。
オスカー・ワイルドの不朽の名作童話もお勧めです。
『幸せな王子』(リトルモア)定価1680円
オスカー・ワイルド 原作/清川あさみ 絵/金原瑞人 翻訳
『人魚姫』『幸せな王子』を発行しているリトルモアのサイトはこちら。
http://www.littlemore.co.jp/
●マガジン見どころ、読みどころ
バイラ
2007年8月号
今年の秋冬は、ちょっと久しぶりに「黒」がくる、と雑誌で読んでいるせいか、夏物も黒を買っている私。しかし、上手に着こなさないと、暑苦しくなりがちです。たぶん、最近の私は「暑苦しい人化」していると思います。そんなお悩みをお持ちの方にお勧め記事はこれ。
「涼しい黒」で乗り切る真夏の着回し30days
やっぱり、夏の間は「黒の分量を減らす」のがキーポイント。いろんなコーディネートが載っていて、勉強になります。そして、54ページの「ポール&ジョー」の黒ワンピースが、超かわいい。こういう服、いっぱい持っている気もするんだけど、むちゃくちゃ欲しい~~。
ミルク派vs.オイル派 これがホントのクレンジング
ミルクとオイルを行ったり来たりしていたオイラ。最近は、ほぼミルク派です。どちらがベストということではなく、どちらにしろ、洗い方が肝心。適当に洗っている方は、本記事を読んで、しっかり丁寧にクレンジングしてくださいね。私も「チャチャッとクレンジング」を改めたいと思います……。
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2007-07-17 | 固定リンク
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