服を着る。服を売る。自分を生きる。百貨店を舞台に、懸命に前進する主人公を描いた『Real Clothes~リアル・クローズ』
槇村さとるさんの最新作『Real Clothes~リアル・クローズ』。現在雑誌『YOU』で大好評連載中ですが、つい先日、コミックスの第2巻が発売されました。実は私、連載当初から「おおっ」と注目していた作品であります。
というのも、作品の舞台が「百貨店の婦人服売り場」なんです。ね、これを聞いただけで面白そうでしょう? 私は相当な百貨店大好き人間なので、舞台裏を知りたかったし、ファッション好きの槇村さんだから、細部にわたり、リアリティがある。期待以上に面白いです。
入社5年目の天野絹江(27歳)は、新宿に店を構える「越前屋」社員で、「ふとん売り場」で働いています。安眠、快眠を願うお客のリクエストや悩みをじっくり聞き、押し売りすることなく、丁寧な接客でしっかり売り上げを伸ばす模範的社員。売り場全体がなかなか一体になれないのが悩みの種ですが、ふとん売り場で働くことが好きな絹江には、異動の希望はありません。
しかし、ある日、そんな絹江に突然の異動命令が下ります。異動先は「営業3部 婦人服」。花形部署で、社内のエリートコースとされている部署です。けれども、絹江はちっとも嬉しくない。なぜなら、絹江は洋服に興味がなく、「ファッションなんて、人間の表皮一枚のもの」と思っていたから。そうはいっても、マジメな絹江のこと、「よし、売るぞ!」という強い決意と「一から教えてもらおう」という謙虚な気持ちで、新しい部署に向かうのですが……。
異動先の婦人服売り場は、想像以上に厳しい場所でした。「モードババア」の異名をとる神保部長、やたらハッキリとダメ出しする(でも、正論……)美しき女性契約社員・凌さん、絹江を「小太りのおサルさん」呼ばわりしたカリスマバイヤー、田渕優作王子――。絹江は空回りするばかり。
一方、プライベートでは、長い付き合いの恋人、達也との「結婚」もチラチラし始めますが、すんなりと結婚する気になれなくて……。
ファッションなんか、と思っていた絹江が、モードを愛し、モードに生きる人々と出会い、地味でファッショナブルじゃない自分だからこそできる「服の売り方」を発見していく。その鮮やかで前向きな変身が見どころですが、27歳という微妙なお年頃の女性が、「女の幸せ」と「第一線で働き続けること」の両立に悩む姿もまた、とてもリアル。共感して、ちょっと泣けちゃう女子も多いんじゃないかな。
「人間は見た目が全てではないと思います」と食ってかかる絹江に、田渕がこう言い放つ場面があります。「中身があやふやな人間に限って、そう言う」。
うはっ。き、きびち~~~!! でも、ホントだなー、言えてるかも。
「越前屋」のモデルは、描かれた内装から、また「ファッションの伊勢丹」と言われることから、おそらく「新宿伊勢丹」でしょう。もちろん、あくまでフィクションですから、「越前屋=新宿伊勢丹」では絶対にないけれど、伊勢丹を思い浮かべたりしながら読むのも、きっと楽しいですよ。
『Real Clothes~リアル・クローズ(1)~(2)』(集英社)定価各420円
槇村さとる 著
お勧め度 ★★★★☆
『Real Clothes~リアル・クローズ』の詳細はこちらへ。ご購入もしていただけます。
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-865395-2&mode=1
● マガジン見どころ、読みどころ
ノンノ
2007年13号(6/20売)号
ファッション誌を見て、「いいなあ」とコーディネートをマネしたら、あっちゃー、な感じになった経験、誰にでもあるはず、よね!? 私は数限りなく、あります。結構、長いこと生きている上に、お調子者ですから。しかし、
「美保レイヤード」で、この夏のおしゃれは完璧!
をチェックすれば、お若いあなたは心配ご無用。田中美保ちゃんが着たいろいろな「レイヤードスタイル」を読者が上手に取り入れる方法が、親切&リアルに提案されています。お悩み別で「パンツをアレンジ」「パーカを(ノースリーブから半袖に)チェンジ」など、具体的アドバイス。読者代表が実践していたけれど、みーんな、かわいくなっていましたよ。
とじ込み別冊 夏ヘアアレンジ
も要チェックです。海、花火大会、バイトと、イベント目白押しの夏だから、さまざまな場面でかわいくなれるヘアアレンジテクは必須。ふんわり感を大切に、『ノンノ』でアレンジテクをマスターしてね。
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2007-06-26 | 固定リンク
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