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[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

中沢明子
ライター。1969年東京都生まれ。インタビューやルポルタージュを手がけたり、書評を書いたり、近所の猫にちょっかい出したり。毎日、必ずどこかの本屋に出没し、いつも重い荷物を持っている。雑誌好きとしても局地的に有名で、週刊誌AERAにて「マガジン百名山」連載中。

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“世界の珍品”日本国憲法第九条を見直すきっかけに。『憲法九条を世界遺産に』

Book0919 候補が一応、三人いるのに、なぜか「安倍圧勝」が規定路線の今回の自民党総裁選挙。で、その次期首相である(と言い切っちゃいますが)安倍晋三さんは話題の著書『美しい国へ』において、「わが国の安全保障と憲法の乖離を解釈でしのぐのは、もはや限界」と述べておられました。
うむ。確かに。
イラクへの自衛隊派遣は、憲法解釈ギリギリな感じ、でした。イラクの人々の役に立とう!と、危険な地域で汗を流した自衛隊の皆さんには本当に頭が下がる思いだけど、正直言って、「しかし、この派遣は憲法上、アリなの?」という疑問は少なからずあった私であります。だけど、じゃあ、憲法を読み直して、改めてじっくり考えてみたってわけでもありません。だってなんだか、難しい問題なんだもん……。

しかし、最近の爆笑問題・太田光さんは、「憲法改正問題」について本気で物言いをつけ、あらゆるメディアで孤軍奮闘(?)しています。もともとマジメな芸人さんだと思っていたけれど、新刊『憲法九条を世界遺産に』では、彼のマジメさ&熱さがスパーク。思う存分、「なぜ憲法九条を守らねばならないのか」を語り倒していました。
でね、これがかなり「憲法九条」について考えるきっかけになりうる、なかなか良い本なのですよ。テレビでは時に空回り(失礼!)しているように見えますが、助っ人として宗教学者で哲学者の中沢新一さんをパートナーに迎えたのが功を奏したよう。思っていることを全て伝えたいあまり、遠くへ飛んでいきかねない太田さんを中沢さんがしっかり支え、うまくバランスをとって読者に伝えてくれていました。

「宮沢賢治の矛盾を孕んだ平和思想」という二人の共通認識を手がかりに広がっていく対談はとてもわかりやすく、憲法改正の問題点と日本国憲法の成り立ちを浮き彫りにしています。ここで、「宮沢賢治の矛盾を孕んだ平和思想」って何?と思った方、ご安心くださいませ。私も、なんじゃそりゃ?と思いました。でも、対談を読めば、「ああ、そういうことだったのか」と、わりとすんなり理解できる……と思います。なんつって、私、理解できたかどうか、怪しいんですけどね……。

平和憲法たるわれらが日本国憲法を「世界の珍品」と二人は表現。というのも、こんなキッパリした理想論が憲法になるなんて、世界の常識からいってありえないからだそうです。戦後の一瞬の状況が生んだ奇蹟の憲法は、まるでイリオモテヤマネコのようなもの。だから、この貴重な憲法を守るため「世界遺産」にしようと、太田さんは提案します。

ただし、本書には惜しいと思う点もありました。まず、二人とも、ものすごい知識人なので、会話に出てくる本や情報が一般的でないにもかかわらず(たぶん。もしかして、私が無知なだけかも)、「うんうん、そうだよね」と共感しまくりで、時々、読者が置いてきぼりを食います。それと、これ、書こうかどうしようか迷ったんだけど、書いちゃいますね。二人とも、お互いを褒めちぎりすぎです! だって、相手を「思想界の巨人」「(太田君の)表現自体がもはや芸術」とか言い合ってるんだもん。ちょっとこっぱずかしい感じがしましたよ。え? 中沢っつうライターは、性格悪いって? ええ、そうなんです、昔から。本当にすいません…。

↓おまけ。九条って、こんな条文です。
日本国憲法 
第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 (2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


『憲法九条を世界遺産に』(集英社新書)定価693円
太田光・中沢新一 著

お勧め度 ★★★★☆

『憲法九条を世界遺産に』の詳細はこちらへ。ご購入もしていただけます。
http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=4087203530

おまけ。
『美しい国へ』(文春文庫)定価767円
安倍晋三 著
『美しい国へ』を発行している文藝春秋のサイトはこちら。
http://www.bunshun.co.jp/


Book0919_2 ●マガジン見どころ、読みどころ

BAILA
2006年10月号


あー、10月号の『BAILA』を買ったら、北イタリアに行きたくなったよー。だって、別冊付録の恒例「旅BAILA」

世界でいちばん美しい街へ! 次こそ北イタリア
の充実っぷりったら、すごいんだから。フィレンツェ、ヴェネチア、ミラノの最新情報が満載で、付録とは思えないくらい(?)分厚い。かなーりわかりやすいマップも載っているので、北イタリアに行く予定のある人はもちろん、いつか行きたい人も、保存しておいたほうがいいですよん。紹介されているホテルやレストランもありきたりじゃないから、きっと参考になると思ったよ。

顔を少しでも小さく 実践!!「フェイスヨーガ」
は、先生のお手本面白顔に、思わず、笑っちゃったんだけど、フェイスエクササイズとヨーガポーズを組み合わせた新メソッドで、小顔も美肌も期待できる画期的なものだそう。何ですと? それは耳より! ひとりこっそりと、実践したくなりました。ま、私の場合、もともと面白顔なので、メソッドを実践しているのか普段の顔なのか、傍から見たらわからないと思いますが。それから、

「ジャージーワンピース」もう一枚ください!
も見逃せません。ジャージーワンピは、今年、かなり旬なアイテムだけど、着心地が良いし、あんまりコーディネートに悩まないし(?)、重宝だから、私もまさに「もう一枚ください!」と思っていたところ。2万円台とお手ごろ価格のワンピース一覧もあって、親切な特集でありました。それにしても、今号の『BAILA』はページ数が多くて、重いっす。持ち歩くのは大変だから、一番近所の本屋さんで買うことをお勧めいたします。

 
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2006-09-19 | 固定リンク

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