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[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

[本&雑誌&マンガ]-ライター中沢明子がナビゲート!- BOOK&MAGAZINE クルージング

中沢明子
ライター。1969年東京都生まれ。インタビューやルポルタージュを手がけたり、書評を書いたり、近所の猫にちょっかい出したり。毎日、必ずどこかの本屋に出没し、いつも重い荷物を持っている。雑誌好きとしても局地的に有名で、週刊誌AERAにて「マガジン百名山」連載中。

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イラン女性の本音がわかる異色のイラスト読み物『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』

Book0926 先週、マドンナのコンサートへ行ってきました。評判どおり、それはそれはすばらしいエンターテインメントだったのだけれど、かなりストレートに「政治的メッセージ」を表現していたのが印象的でした。ブッシュやフセインなど一国の指導者たちへの違和感、イスラム社会における女性の不自由さ、貧困、エイズetc.。政治的姿勢をキッパリと明確にするところがいかにもマドンナらしく、また、それをあんなにもおおっぴらに(?)表現できるのが、いかにもアメリカ育ち(今はイギリス在住)のマドンナだなあ、と思いました。

でも、国や習慣の事情から、イスラム社会に生きる女性たちは、マドンナのように、あんなふうにおおっぴらに表現することはできません。それに、正直言って、日本に安穏と住んでいる私にとって、イランやイラクといったイスラム文化圏は、距離的にも精神的にも遠すぎて、「イスラム社会に生きる進歩的な女性が抱えている生きづらさ」と言われても、どうもピンときません。いや、想像はできるんですよ。でも、実感として、なんだかよく、わからない。イスラム系の友達もいないしねぇ。

しかし、マルジャン・サトラピさんの異色コミック『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』を読んでみたら、「イスラム女性」という存在が、がぜん身近に感じられるようになりました。パーティの後に、9人のイラン人女性たちが「茶飲み話」する様子が独特なタッチのイラストで描かれているこの本、もうさ、笑っちゃうよ。私なんか、何度もマジで腹抱えて笑っちゃったよ。
だって、イスラム女性たちの話ったら、どぎついジョークや辛らつな悪口のオンパレードなんだもの! 
それをサトラピさんのお祖母さまは「陰口をたたく、それは心の換気よ」なんておっしゃって涼しい顔。このお祖母さまも、3回結婚したり、あるものを吸わないと(何を吸うかは読んでのお楽しみ)ご機嫌斜めになっちゃったりする、なかなかのツワモノなんですが、いろんな年代を代表する他の登場人物の話も興味深い。黒いベールを脱ぎ、リラックスしてガールズ・トーク(?)を楽しむイラン人女性たちのおしゃべりは、もう止まりません。

といっても、56歳も年上の男性と結婚するよう強要されたとか、処女性をことのほか重要視するために隠語で「刺繍」と呼ばれる処女膜縫合手術を「案外たくさんの人」がしているといった話は、イスラム革命やイラン・イラク戦争を経験しなければならなかった時代背景やイスラム社会ならではの習慣からくるものなので、当のイラン女性たちが明るく笑い飛ばす姿に救われはするけれど、やっぱり、辛い話です。その半面、整形手術も結構盛ん、愛人生活を謳歌する女性もいる……などなど、意外な発見もありました。

ただし、この9人の「茶飲み話」は経済的余裕のあるイラン人女性たちの話だから、貧しくて教育を受けられない女性たちには当てはまらないかもしれないこと、また、サトラピさんは現在パリ在住で、だからこそ、こうした本を出版できた面もある点を留意して、読んでいただけたらと思います。

『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』(明石書店)定価2415円
マルジャン・サトラピ 著
山岸智子 監訳 大野朗子 訳

お勧め度 ★★★★★

『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』を発行している明石書店のサイトはこちら。
http://www.akashi.co.jp/

Book0926_2 おまけ。
『マドンナ―真実の言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)定価1323円
『マドンナ―真実の言葉』を発行しているディスカヴァー・トゥエンティワンのサイトはこちら。
http://www.d21.co.jp/


Book0926_3●マガジン見どころ、読みどころ

マキア
2006年11月号

これはすごい見出しでした。
「秋毛穴」をほぐし出す!
目を見張りました。ほぐし出す。うーん、すごい。「毛穴、ほぐし出さなきゃいかん!」と危機感を煽られました。「夏毛穴」とは違うので、ほぐし出し方も違うみたい。その方法を教えてくれています。

女は肌で生きていく!
は数十ページにわたる、ボリュームたっぷりのベースメイク特集。秋に使いたいファンデーションのチェックポイントがマトリックスでジャッジされていて、わかりやすい。私は「ポール&ジョー」の「クリーミィ コンパクト」が欲しいな♪ まだ、いくつも使いかけのファンデーションがあるというのに、買い換えるというのは罪悪感ありますが、皆さんは、どうですか? コスメ、ちゃんと使い切っていますか? それから、今月号には

セレブビューティボックス
というスペシャル別冊付録も。「うっとりセレブ肌を育てるビューティBOOK」に加え、カネボウ化粧品の「インプレス コンセントレートマスク」サンプルと「マキアオリジナル マルチリボンスカーフ」が入っています。

 
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2006-09-26 | 固定リンク | コメント (1)

“世界の珍品”日本国憲法第九条を見直すきっかけに。『憲法九条を世界遺産に』

Book0919 候補が一応、三人いるのに、なぜか「安倍圧勝」が規定路線の今回の自民党総裁選挙。で、その次期首相である(と言い切っちゃいますが)安倍晋三さんは話題の著書『美しい国へ』において、「わが国の安全保障と憲法の乖離を解釈でしのぐのは、もはや限界」と述べておられました。
うむ。確かに。
イラクへの自衛隊派遣は、憲法解釈ギリギリな感じ、でした。イラクの人々の役に立とう!と、危険な地域で汗を流した自衛隊の皆さんには本当に頭が下がる思いだけど、正直言って、「しかし、この派遣は憲法上、アリなの?」という疑問は少なからずあった私であります。だけど、じゃあ、憲法を読み直して、改めてじっくり考えてみたってわけでもありません。だってなんだか、難しい問題なんだもん……。

しかし、最近の爆笑問題・太田光さんは、「憲法改正問題」について本気で物言いをつけ、あらゆるメディアで孤軍奮闘(?)しています。もともとマジメな芸人さんだと思っていたけれど、新刊『憲法九条を世界遺産に』では、彼のマジメさ&熱さがスパーク。思う存分、「なぜ憲法九条を守らねばならないのか」を語り倒していました。
でね、これがかなり「憲法九条」について考えるきっかけになりうる、なかなか良い本なのですよ。テレビでは時に空回り(失礼!)しているように見えますが、助っ人として宗教学者で哲学者の中沢新一さんをパートナーに迎えたのが功を奏したよう。思っていることを全て伝えたいあまり、遠くへ飛んでいきかねない太田さんを中沢さんがしっかり支え、うまくバランスをとって読者に伝えてくれていました。

「宮沢賢治の矛盾を孕んだ平和思想」という二人の共通認識を手がかりに広がっていく対談はとてもわかりやすく、憲法改正の問題点と日本国憲法の成り立ちを浮き彫りにしています。ここで、「宮沢賢治の矛盾を孕んだ平和思想」って何?と思った方、ご安心くださいませ。私も、なんじゃそりゃ?と思いました。でも、対談を読めば、「ああ、そういうことだったのか」と、わりとすんなり理解できる……と思います。なんつって、私、理解できたかどうか、怪しいんですけどね……。

平和憲法たるわれらが日本国憲法を「世界の珍品」と二人は表現。というのも、こんなキッパリした理想論が憲法になるなんて、世界の常識からいってありえないからだそうです。戦後の一瞬の状況が生んだ奇蹟の憲法は、まるでイリオモテヤマネコのようなもの。だから、この貴重な憲法を守るため「世界遺産」にしようと、太田さんは提案します。

ただし、本書には惜しいと思う点もありました。まず、二人とも、ものすごい知識人なので、会話に出てくる本や情報が一般的でないにもかかわらず(たぶん。もしかして、私が無知なだけかも)、「うんうん、そうだよね」と共感しまくりで、時々、読者が置いてきぼりを食います。それと、これ、書こうかどうしようか迷ったんだけど、書いちゃいますね。二人とも、お互いを褒めちぎりすぎです! だって、相手を「思想界の巨人」「(太田君の)表現自体がもはや芸術」とか言い合ってるんだもん。ちょっとこっぱずかしい感じがしましたよ。え? 中沢っつうライターは、性格悪いって? ええ、そうなんです、昔から。本当にすいません…。

↓おまけ。九条って、こんな条文です。
日本国憲法 
第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 (2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


『憲法九条を世界遺産に』(集英社新書)定価693円
太田光・中沢新一 著

お勧め度 ★★★★☆

『憲法九条を世界遺産に』の詳細はこちらへ。ご購入もしていただけます。
http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=4087203530

おまけ。
『美しい国へ』(文春文庫)定価767円
安倍晋三 著
『美しい国へ』を発行している文藝春秋のサイトはこちら。
http://www.bunshun.co.jp/


Book0919_2 ●マガジン見どころ、読みどころ

BAILA
2006年10月号


あー、10月号の『BAILA』を買ったら、北イタリアに行きたくなったよー。だって、別冊付録の恒例「旅BAILA」

世界でいちばん美しい街へ! 次こそ北イタリア
の充実っぷりったら、すごいんだから。フィレンツェ、ヴェネチア、ミラノの最新情報が満載で、付録とは思えないくらい(?)分厚い。かなーりわかりやすいマップも載っているので、北イタリアに行く予定のある人はもちろん、いつか行きたい人も、保存しておいたほうがいいですよん。紹介されているホテルやレストランもありきたりじゃないから、きっと参考になると思ったよ。

顔を少しでも小さく 実践!!「フェイスヨーガ」
は、先生のお手本面白顔に、思わず、笑っちゃったんだけど、フェイスエクササイズとヨーガポーズを組み合わせた新メソッドで、小顔も美肌も期待できる画期的なものだそう。何ですと? それは耳より! ひとりこっそりと、実践したくなりました。ま、私の場合、もともと面白顔なので、メソッドを実践しているのか普段の顔なのか、傍から見たらわからないと思いますが。それから、

「ジャージーワンピース」もう一枚ください!
も見逃せません。ジャージーワンピは、今年、かなり旬なアイテムだけど、着心地が良いし、あんまりコーディネートに悩まないし(?)、重宝だから、私もまさに「もう一枚ください!」と思っていたところ。2万円台とお手ごろ価格のワンピース一覧もあって、親切な特集でありました。それにしても、今号の『BAILA』はページ数が多くて、重いっす。持ち歩くのは大変だから、一番近所の本屋さんで買うことをお勧めいたします。

 
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2006-09-19 | 固定リンク | コメント (0)

読書の楽しみをたっぷり味わえる、青春ミステリー『風の影』

Book0912 はーっ、面白かった~。久しぶりに読書の楽しみをたっぷりと味わった!ってな爽快な気分。いやいや、いつも読書は楽しんでいるんですけれどね、こんなに物語の世界にどっぷりひたれることって、やっぱりそう滅多にありません。さすが“世界37カ国で500万部突破”のベストセラーとなった小説『風の影』。上下2巻と堂々たる長篇なのに、途中だれる箇所はみじんもないから、長篇が苦手な人も(←私です…)ぐいぐいひっぱられて読めちゃうこと、間違いなしですよ。

第2次世界大戦の終結を迎えた1945年の夏の終わり、バルセロナ。小さな古書店を営む父センペーレと暮らす少年ダニエルは、世の中から忘れられた本がたどりつく場所と言われる「忘れられた本の墓場」へ、父に連れられて出かけます。本の迷宮のようなその場所で彼は、運命の本「風の影」と出合って深く感動し、謎の作家フリアン・カラックスの隠された過去を探求するように。そして、カラックスの過去を追ううちに、内戦に傷ついたバルセロナという街の暗い記憶と魂を掘り起こすことになり、さらに、カラックスの人生と自分の人生との不思議な一致に気づいて――

10歳の少年、ダニエルが青年に成長していく過程で知る人生の光と影は、つまり、人間とはいつの時代でも、どんな場所でも、愛情と憎悪にふりまわされる生き物なのだと思い知らされることに他ならないのだけど、内戦でぼろぼろに傷ついていた時代のバルセロナを舞台としたことで、街を覆う深い哀しみがより真に迫ってくるように感じました。
ただし、この本が魅力的なのは、重いストーリーとテーマである反面、ユーモアもたっぷりあるからだと思います。特に傑作な人物は、「センペーレと息子書店」の店員フェルミン。彼のとまらないおしゃべりったら、いちいち鋭くておかしいの。まあ、口が悪いから、場合によっては周囲はやっかいだろうけど、実際にこんな人がいたら愉快だろうなあ。もちろん、彼のおしゃべりは、ただ「おかしい」ってだけじゃなくて、攻撃は最大の防御よろしく、寄るべない彼の人生の武器である点を見逃すわけにはいきませんが…。

この小説には、核となる登場人物のほかに、バスの車掌さんやカフェのウエイターなど、たくさんの脇役が出てきますが、ムダな登場人物はひとりもいないし、描写がとってもリアルで目に浮かぶよう。フランコ政権下のバルセロナという、日本人の私たちには「遠い場所」の物語であるにもかかわらず、「いるいる、こういう人」と思わせちゃう筆力は、あっぱれ!です。
そして、複雑に絡み合った点と線が集約されていき、思いがけない結末へと向かうフィナーレは、読書する楽しみと醍醐味をきっと味わえるはずの、あっと驚く鮮やかさ。

私は海外小説にもミステリーにも詳しくないので、著者のカルロス・ルイス・サフォンさんという作家を全然知らなかったのですが、欧米では『風の影』を読んだ後に「サフォン・マニア」と呼ばれるほど大ファンになる人が続出しているらしいです。さもありなん。私も次作をぜひ読みたいな。ちなみに、サフォンさんはバルセロナ生まれのスペイン人、現在はサンフランシスコ在住で、ハリウッドで脚本家としても活躍しているそうですよ。

蛇足ながら付け加えると、とても読みやすく、素晴らしい日本語訳であることも、『風の影』日本語版の幸運であると思いました。

『風の影(上・下)』(集英社文庫)定価各780円
カルロス・ルイス・サフォン 著
木村裕美 訳

お勧め度 ★★★★★

『風の影』の詳細はこちらへ。ご購入もしていただけます。
http://bunko.shueisha.co.jp/kaze/index.html


Book0912_2
●マガジン見どころ、読みどころ

LEE 
2006年10月号


今月号の『LEE』、なんといっても注目はこれでしょう。大物の連載エッセイが始まりました。

中山美穂さんの「気づくこと」の楽しさ
です。結婚しパリ在住となってから、しばらく芸能活動をペースダウンしていた中山さんですが、この連載で本格復帰! 丁寧な文章と本人撮影のスナップは、ファンならずとも、必見です。ミポリン、すっかりパリジェンヌになりましたねー。次号以降も楽しみです。

おしゃれな女性はでかバッグがお約束
では、この欄でさんざん書いていますが、荷物持ちの私にとって、願ってもないビッグトレンド「でかバッグ」大特集。実はですね、この特集を見てさっそく、大好きなブランド「オロビアンコ」のトートバッグをショップにキープしてもらい、買ってきました。ドット柄でかわいくて、ナイロン製で使いやすく、そのうえ、お手ごろ価格。もうすんごいお気に入りなの♪ ラグジュアリーからカジュアルまで、いろいろ紹介されていて、バランスのよいセレクトが◎の特集ですよ。

この人に会いたくて YOUさん
は、『LEE』の読者アンケートで「おしゃれと思う女性」No.1になったYOUさんが登場、読者からの質問にいろいろ答えてくれています……って、この記事は不肖・中沢が担当させていただいたため、手前ミソで恐縮ですけれど、ホント、興味深い話をたくさんしてくれています! だから、ぜひぜひ読んでみてくださいね。

 
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2006-09-12 | 固定リンク | コメント (0)

インテリアスタイリスト、小澤典代さんがフランスと韓国のアルチザンに会いに行く。

Book0905 小澤典代さんは20年もインテリアのスタイリングを手がけてきた、いわば業界の大御所。インテリアスタイリストの先駆けである故岩立通子さんに師事した後、日本のインテリア界をひっぱってきた存在です。

そんな小澤さんが、「私を虜にした“カワイイ”ものたちの正体を探りに」フランスへ行き、さまざまな雑貨を丁寧に作り続ける各地のアルチザン(職人)を訪ねた、『フランス雑貨の旅』という本を出版しました。これがね、とってもステキな本なんですよ。
たとえば、20年前、なけなしの貯金をはたき、20時間以上をかけて(遠かったんですね…)憧れのフランスに初めて行った時に「テディベア」を買ったショップを再訪する一章は、ショップの方が小澤さんを覚えていたハプニング、師匠・岩立さんがフランス土産にくれたセルロイドのブローチを思い出す場面など、胸が熱くなる感動的なエッセイがズラリ。
また、「ボワシエ」というチョコレートショップでチョコを頬張り、お話に聞き入る小澤さん自身が「カワイイ」人だな~、と思わず微笑ましく思っちゃう部分も。あるいは、実はもう、ほとんどフランスで作られていないという「柳のカゴ」を未だ作っているアルチザンに会いに行ったり。
青春時代から、インテリアスタイリストとして大御所となった今でも、小澤さんの「憧れ」であり続けてきたフランス雑貨たちの故郷を訪ねる旅物語は、誠実であったかくて、何より、生き生きしていて、読んでいるこちらも、なんだかうれしくなってきます。

そして、この本の良いところは、ステキなフランス雑貨が、今やフランス人にとってノスタルジックな存在と化している現実も、さりげなくレポートされているところ。物によっては、カワイイ物好きの日本人の需要によって、見直されたり、生き残ったりしているものあるようで、ちょっと複雑な気分もなくはないけど、それもまた、“カワイイ”ものたちの“今の正体”であるのでしょう。

ところで、小澤さんが「取材・文・スタイリング」としてクレジットされている『韓国雑貨ノート』という本も、同日に発売されていました。こちらは、雑誌の取材で訪れるようになったという韓国の「今」の魅力を、得意の「雑貨」に焦点をしぼって探る一冊。こちらの本でも、伝統的な雑貨を今の時代に合ったスタイルで作っている若手アーティストや職人たちを訪ねていて、「もの」に惹かれるだけでなく、「ものづくり」をする「人そのもの」に強く惹かれる小澤さんの「人となり」が感じられる内容です。とってもちっちゃなキュートな本なので、次回の韓国旅行の折には、ぜひスーツケースに入れて、カワイイ雑貨探しに活用してくださいね。

『フランス雑貨の旅』(アノニマ・スタジオ)定価1680円
小澤 典代 著
『韓国雑貨ノート――fu‐chi plus』(アノニマ・スタジオ)定価1050円

お勧め度 ★★★★★

『フランス雑貨の旅』『韓国雑貨ノート』を発行しているアノニマ・スタジオのサイトはこちらです。
http://www.anonima-studio.com/


Book0905_3 ●マガジン見どころ、読みどころ

SPURLUXE 創刊号

ついに創刊された『SPURLUXE』。もともとラグジュアリーな内容だった『SPUR』のさらに上をいく、「モード、旅、知性」の「最上級」を網羅するという前評判だったので、創刊を楽しみにしていました。でね、期待どおり、面白いです。たとえばね、
ハイエンド物件オンリー。リュクスな不動産コンシェルジュ。
に紹介されている、実際に(資金と住む気さえあれば)購入可能の、ハイエンドにもほどがある(?)物件たちは、一見の価値あり! 外国のお城が二つ、売り出されています。しかも、そのうち一軒は、ヴェルサイユ宮殿を手がけた(!!!!)建築家マンサールの手による由緒あるお城で、あの「ダ・ヴィンチ・コード」にも登場したもの。現在の所有者がなぜ売りに出しているのかはわかりませんが、いやー、本当に『SPURLUXE』の読者が買ったらさー、いつか特集を組んで欲しい~。「私がお城を買うまで」みたいなノンフィクションで。もちろん、そのほかの物件も、お値段は途方もないですが、目の保養になりました。それから、

ジェイド・ジャガーという生き方
という記事も興味深かったです。彼女は言わずと知れた、ミック・ジャガーのお嬢さんですが、「ガラード」というイギリス王室御用達のジュエラーでデザイナーを務めるなどの実力派。すごくセンスの良い女性で、そのセンスの良さは、発言にも表れています。かっこいいっす。その他、お金なんてないくせに私、わりとジュエリー好きなので、

手もとに視線釘づけ! サプライズ・リング煌く
に載っていたジュエリーには、マジで視線が釘づけに。トップに登場しているカルティエのボリュームたっぷりの一点ものの時計リングは、えーっと、ひいふうみい・・・・何? 4095万円!? リュクスな不動産は買えないかもだけど、それなりに立派なおうちが買える価格でございます。もうね、端数の95万円が「小銭」に見えてきましたよ。最後のページの、ハリー・ウィンストンの7250万円のブラウン・ダイヤモンドリングも、うっとり、はーっと、ため息もの。こうなると、デビアスの63万円のリングが超リーズナブルに見えてきて「これなら、買えそうだわ、うふ♪」などと妄想する始末。でも、いやいや、このリング、現実的に考えてみても63万円なら、結構、お買い得かも? と思える、すごーく豪華なリングです。冬のボーナスがたーっぷり出る予定の人は、おひとつ、いかがですか?

 
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2006-09-05 | 固定リンク | コメント (0)

 
 
 
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