イラン女性の本音がわかる異色のイラスト読み物『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』
先週、マドンナのコンサートへ行ってきました。評判どおり、それはそれはすばらしいエンターテインメントだったのだけれど、かなりストレートに「政治的メッセージ」を表現していたのが印象的でした。ブッシュやフセインなど一国の指導者たちへの違和感、イスラム社会における女性の不自由さ、貧困、エイズetc.。政治的姿勢をキッパリと明確にするところがいかにもマドンナらしく、また、それをあんなにもおおっぴらに(?)表現できるのが、いかにもアメリカ育ち(今はイギリス在住)のマドンナだなあ、と思いました。
でも、国や習慣の事情から、イスラム社会に生きる女性たちは、マドンナのように、あんなふうにおおっぴらに表現することはできません。それに、正直言って、日本に安穏と住んでいる私にとって、イランやイラクといったイスラム文化圏は、距離的にも精神的にも遠すぎて、「イスラム社会に生きる進歩的な女性が抱えている生きづらさ」と言われても、どうもピンときません。いや、想像はできるんですよ。でも、実感として、なんだかよく、わからない。イスラム系の友達もいないしねぇ。
しかし、マルジャン・サトラピさんの異色コミック『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』を読んでみたら、「イスラム女性」という存在が、がぜん身近に感じられるようになりました。パーティの後に、9人のイラン人女性たちが「茶飲み話」する様子が独特なタッチのイラストで描かれているこの本、もうさ、笑っちゃうよ。私なんか、何度もマジで腹抱えて笑っちゃったよ。
だって、イスラム女性たちの話ったら、どぎついジョークや辛らつな悪口のオンパレードなんだもの!
それをサトラピさんのお祖母さまは「陰口をたたく、それは心の換気よ」なんておっしゃって涼しい顔。このお祖母さまも、3回結婚したり、あるものを吸わないと(何を吸うかは読んでのお楽しみ)ご機嫌斜めになっちゃったりする、なかなかのツワモノなんですが、いろんな年代を代表する他の登場人物の話も興味深い。黒いベールを脱ぎ、リラックスしてガールズ・トーク(?)を楽しむイラン人女性たちのおしゃべりは、もう止まりません。
といっても、56歳も年上の男性と結婚するよう強要されたとか、処女性をことのほか重要視するために隠語で「刺繍」と呼ばれる処女膜縫合手術を「案外たくさんの人」がしているといった話は、イスラム革命やイラン・イラク戦争を経験しなければならなかった時代背景やイスラム社会ならではの習慣からくるものなので、当のイラン女性たちが明るく笑い飛ばす姿に救われはするけれど、やっぱり、辛い話です。その半面、整形手術も結構盛ん、愛人生活を謳歌する女性もいる……などなど、意外な発見もありました。
ただし、この9人の「茶飲み話」は経済的余裕のあるイラン人女性たちの話だから、貧しくて教育を受けられない女性たちには当てはまらないかもしれないこと、また、サトラピさんは現在パリ在住で、だからこそ、こうした本を出版できた面もある点を留意して、読んでいただけたらと思います。
『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』(明石書店)定価2415円
マルジャン・サトラピ 著
山岸智子 監訳 大野朗子 訳
お勧め度 ★★★★★
『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』を発行している明石書店のサイトはこちら。
http://www.akashi.co.jp/
おまけ。
『マドンナ―真実の言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)定価1323円
『マドンナ―真実の言葉』を発行しているディスカヴァー・トゥエンティワンのサイトはこちら。
http://www.d21.co.jp/
●マガジン見どころ、読みどころ
マキア
2006年11月号
これはすごい見出しでした。
「秋毛穴」をほぐし出す!
目を見張りました。ほぐし出す。うーん、すごい。「毛穴、ほぐし出さなきゃいかん!」と危機感を煽られました。「夏毛穴」とは違うので、ほぐし出し方も違うみたい。その方法を教えてくれています。
女は肌で生きていく!
は数十ページにわたる、ボリュームたっぷりのベースメイク特集。秋に使いたいファンデーションのチェックポイントがマトリックスでジャッジされていて、わかりやすい。私は「ポール&ジョー」の「クリーミィ コンパクト」が欲しいな♪ まだ、いくつも使いかけのファンデーションがあるというのに、買い換えるというのは罪悪感ありますが、皆さんは、どうですか? コスメ、ちゃんと使い切っていますか? それから、今月号には
セレブビューティボックス
というスペシャル別冊付録も。「うっとりセレブ肌を育てるビューティBOOK」に加え、カネボウ化粧品の「インプレス コンセントレートマスク」サンプルと「マキアオリジナル マルチリボンスカーフ」が入っています。
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候補が一応、三人いるのに、なぜか「安倍圧勝」が規定路線の今回の自民党総裁選挙。で、その次期首相である(と言い切っちゃいますが)安倍晋三さんは話題の著書『美しい国へ』において、「わが国の安全保障と憲法の乖離を解釈でしのぐのは、もはや限界」と述べておられました。
●マガジン見どころ、読みどころ
はーっ、面白かった~。久しぶりに読書の楽しみをたっぷりと味わった!ってな爽快な気分。いやいや、いつも読書は楽しんでいるんですけれどね、こんなに物語の世界にどっぷりひたれることって、やっぱりそう滅多にありません。
小澤典代さんは20年もインテリアのスタイリングを手がけてきた、いわば業界の大御所。インテリアスタイリストの先駆けである故岩立通子さんに師事した後、日本のインテリア界をひっぱってきた存在です。