あ、はじめまして。新入社員のKです。よろしくお願いします。
そもそも、6月のある日、編集長・副編集長から、
君もブログ書いてね、と笑顔で命令された時はびっくりしました。
編集部員とは言っても、私の仕事は原稿の整理とかデータ処理、
それに入稿の催促をして担当から嫌な顔をされるとか、
言わば裏方中の裏方=キング・オブ・裏方みたいな役割。
撮影の舞台裏も海外出張レポートも書ける訳がありません。
ひょっとして、20代の頃(すいません。中途入社なもので)
読者投稿で有名な某音楽雑誌に数回掲載された経験ありという、
鍵をかけて海底に沈めたはずの暗い過去がどこかから
漏れてしまったのか…?と一瞬疑心暗鬼になったものの、
理由は至極単純で「入社して半年経ったから」でした(笑)。
では、1回目ということで、趣味丸出しと言いますか、
私がこの世界を志すきっかけになったクリエイターのお話を。
こちらのアルバム・ジャケットをご覧下さい。
バンド名(NEW ORDER)、タイトル(SUBSTANCE)、
発売の年(1987)が印刷されただけのデザインでありながら、
書体使いと配置、大小のバランスが醸す無愛想だけど端正なトーン。
これこそがアートだ! と確信してしまった中学生の頃から、
このデザイナーの作品を常に追い続けています。
彼の名はピーター・サヴィル。
イギリス出身のグラフィック・デザイナーです。
今や英米を股にかけ、大企業のデザインも多数手がける彼ですが、
元々はファクトリーというイギリスのインディ・レーベルの
いわばアートディレクターでした。
特にレーベルを代表するグループ=ジョイ・ディヴィジョン、
ニュー・オーダーのジャケットは「単なるレコードの包装品」を
超えた芸術作品として高い評価を受けました。
左上から時計回りに、ジョイ・ディヴィジョンの『クローサー』、
ニュー・オーダーの『権力の美学』(すごい邦題だ)、
『ロウ・ライフ』、『ブラザーフッド』。
並べて眺めているだけでもうっとり…。
CDだけでは飽き足らず、3年前に某大手通販でこんな洋書まで購入。
この本はファクトリーのレコード・ジャケット集です。
つまりサヴィルの作品集でもあります。
サヴィルの良さを挙げていくときりがないのですが、
何よりタイポグラフィー(書体の選択や配置)の妙に惹かれます。
また、各作品の技法やコンセプトの解説(当然英文)も面白いです。
私がやっているデータ(今や原稿も写真もレイアウトもデジタルです)
の処理や、担当者・デザイナーとの連携、スケジュール管理などは、
雑誌作りにおけるいわば「つなぎ」とか「検問(?)」みたいなものです。
でも、そうした業務や、サヴィルのようなアートで言えば
先の作品集から感じられる尋常でない細部へのこだわりが、
実は作品(誌面)の出来ばえを大きく左右したりします。
ただ、それはあくまで「さりげなく」なされているのが常ですので、
LEE読者の皆さんは、そうした役目の人もいて雑誌作りがなされている事を、
お手に取った際に一回くらい(笑)思い出していただければ幸いです。





