ニューヨーク近代美術館、ピクサー20周年展ルポ!!

『トイ・ストーリー』、『バグズ・ライフ』、『トイ・ストーリー2』、『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』、『ミスター・インクレディブル』と、これまで6本の長編作品を世に送り出し、そのすべてが大ヒットを記録している3DCGアニメーションのパイオニア、ピクサー・アニメーション・スタジオが来年2006年、会社創立20周年を迎える。それに先駆け、12月14日より、ニューヨーク近代美術館(The Museum Of Modern Art)で、『PIXAR 20YEARS OF ANIMATION』がスタートした。
ピクサー社にとって、大々的な展覧会は今回が初ということもあり、一般公開の前日に行われたプレス招待日には、世界中のマスメディアが会場に詰めかけた。さらに、社長のエド・キャットムル氏を筆頭に、『トイ・ストーリー』シリーズなどを手掛けた名手ジョン・ラセター氏ら約20人の主力アニメーターらも来場し、展覧会フロアは祝賀ムードにも似た雰囲気が広がっていた。
一体、どんな作品が展示してあるのかといえば、それがかなり気合いが入っていて、これまでスタジオから一歩も出ることがなかった秘蔵のスケッチ画、未発表の絵画、パステル画、デジタル作品、粘土の彫刻などなど、約500点にも及ぶ秀作を陳列。さらに、過去の長編6作品と、来年6月に公開する新作『CARS』のスケッチ画素材を1本に編集したショート・ムービーも公開。
また、多くの招待客の目をとりこにしたのが、『トイ・ストーリー』の動く模型だ。ライトを点滅させ、キャラクターがあたかも意志を持って動き回っているかのように見える摩訶不思議な作品。このトトロ・バージョンが東京・三鷹のジブリ美術館にもあるが、恐らく自他共に認める宮崎駿ファンのジョン・ラセター氏が来日した際に影響を受け、同じ作品を作ってもらったんだと思われる。
決して子供っぽくなく、むしろ大人が楽しむための展覧会といっても過言ではない「ピクサー20周年展」は、来年初夏、日本でも開催される予定。是非みなさんにも足を運んでもらって、アニメーションの概念を根底から覆した3DCGアニメの先駆者・ピクサー社の実力と美しい芸術を楽しんでいただきたい!
さて、2006年6月9日に全米公開される最新長編作品は『CARS』。メガホンを握るのは、『トイ・ストーリー』、『バグズ・ライフ』などでアカデミー受賞歴がある重鎮・ジョン・ラセター監督。
「コンピューターのアニメーションは、ボタンのプッシュによって作成されてるわけじゃありません。アニメーターひとりひとりの才能と手仕事により作り上げています。これまで様々な困難もありましたが、私たちは今後も素晴らしい作品を発表していきたいと思います」
物語の主人公は、なんと「車」。チャンピオンを目指しているレースカーのライトニング・マックィーンは、成功や名声を求めて出世街道まっしぐら。のはずだったけど、ある日、埃っぽいルート66で回り道をしてしまったせいで、彼の人生設計が狂い出していく。
また、『CARS』と同時上映が予定されている短編作品『ONE MAN BAND』は、しがない大道芸ミュージシャン2人と、小さな女の子が心理戦を繰り広げるというユニークなストーリーだ。
取材・文/永原由香子
『PIXAR:20 YEARS OF ANIMATION』
2005年12月14日~2006年2月6日
The Museum Of Modern Art(MoMA)
http://www.moma.org
*ピクサー日本語オフィシャルウェブサイト
http://www.pixar.com/jp
写真上から
・『トイ・ストーリー』の動く模型
・John Lasseter "Luxo from Luxo Jr." 14.75 x 17.75" (37.3 x 44.3 cm) Pastel
(c) Pixar
・Bob Pauley "Buzz, Toy Story " 22 x 14 1/2" (55.9 x 36.8 cm) Pencil
(c) Disney/Pixar
・Joe Ranft "Storyboard, Toy Story" 5.5 x 8.5" (13.9 x 21.5 cm) Pencil
(c) Disney/Pixar
・Randy Berrett "Anglerfish, Finding Nemo"13 x 18 1/2" (33 x 47 cm) Oil
(c) Disney/Pixar
・『バグズ・ライフ』のためのクレイモデル
・『トイ・ストーリー』などのヒット作で知られるジョン・ラセター監督
(c) Pixar (c) Disney/Pixar
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