焼き菓子を味わう『サロン ド ルボン』(港区)

ショーケースに入った生ケーキは、デザインも味わいも色とりどり。なのに焼き菓子は、老舗の洋菓子店も気鋭のパティスリーもどこか似ていて、区別がつきにくい――そんな風に思っている方、少なくないかもしれません。じつは私もそのひとりでした。
新しく誕生した『サロン ド ルボン』は、そういった概念を取り払ってくれる新しい試みの空間。おいしいレストランやバーがひしめき合う麻布十番の商店街にできたここは、まるですてきな邸宅にお招きいただいたかのような、ゆったりとした空気の流れる豪華なサロン。中央に置かれたショーケースの中には、焼き菓子がまるでジュエリーのようにディスプレイされています。
シェフ・パティシエを務める葛西由利さんによると、「焼き菓子を包む袋を取り払うことで、そぎ落としていたものを元に戻してあげる。そうすることで、焼き菓子はフレッシュでジューシーに。生菓子のような焼き菓子を提案することができました」。
こうした細かい工夫に加え、素材使いや味わいに幅が生まれたことで、ぐっと広くなった焼き菓子の世界。例えば、カラメル入りのカスタードを練りこんだ「サロン ド ルボンロール」(¥600)、フランス料理でいただくテリーヌのように濃厚な口どけの「テリーヌ・ショコラ」(¥620)、レモンソースをたっぷり使った「シトロン」(¥600)。甘みや酸味を組み込むのはもちろんのこと、葛西さんは、クミンやカルダモンといったスパイスや塩、オリーブ油なども絶妙に取り入れながらメニューを展開しています。塩味のカラメルソースとバター生地をミルフィユのように仕立てた「カラメル・サレ」(¥620)や、オリーブ油をつけていただく、焼きトマトにバジルをきかせた塩味のパウンドケーキ「ケーク・オ・サレ」(¥500)などがその一例。合わせて20種近くの想像力あふれるレシピが登場します。
どれを口にしても、今まで味わったことのない余韻、研ぎ澄まされた上品さ、素材の融合により生まれた味わい深さ……うーん秀逸です。
さらにはスペシャルティ・コーヒーで名高い、軽井沢にある「丸山珈琲」の店主が、『サロン ド ルボン』のオリジナルブレンドコーヒー「サロン ド ルボンブレンド」(フールセックという焼き菓子つきで¥1000)を提案。苦味、酸味が控えめで、ソフトな味わいが焼き菓子のおいしさを際立たせてくれるのも、うれしいおもてなしのひとつです。
「季節野菜のミネストローネ」(パンつきで¥1200)や「タルティーヌ 野菜のフリット」(¥1600)などの食事メニューも充実しているので、女性ひとりのときは気軽なディナーにもいい。夜11時までオープンしているので、デートのしめくくりにふらりと訪れるのにもいい。
自分だけの隠れ家サロンとして、足を運びたい空間です。
住所 東京都港区麻布十番2の8の10パティオ麻布十番2F
電話 03(6436)0980
営業時間 11時30分~23時(22時LO)
休み 火曜
http://www.salondelebon.com
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2008-04-19 | 固定リンク
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