『マルイチベーグル』で最高のベーグルを。(渋谷区)

2月中旬、電車を止めたほどの突風吹きすさぶ日でしたが、無性にここのベーグルが食べたくなって、行列に並んでいました。それくらい愛してやまないベーグル店とは、『マルイチベーグル』(“マルイチ”は、本当は○の中に1と書きます)。お持ち帰り専門のお店です。
場所は、小田急線・東京メトロ千代田線の「代々木上原駅」を降り、井の頭通りを渡って、上原商店街を100メートルほど入ったところの右側。気をつけていないと、うっかり見落としてしまいそうなほど、ささやかに営まれているお店です。
オーナー兼職人としてお店を切り盛りしているのは、すらりと背が高い稲木美穂さん。NYへ渡ったときに、有名なベーグル店「Ess-A-Bagel」の味に惚れ込んでしまい、そこでお手伝いをしながらベーグルについても勉強をさせてもらったという彼女。そこで材料や技術はもちろんのこと、働いているみんなが、今あるベーグルよりもおいしくなることを考えて作っている姿勢にとても影響を受けたとか。
帰国後、4年前から始めたのがここ。丸数字の1を見るたびに、ベーグルを思い出してもらえるといいなぁという思いを込めて、『マルイチベーグル』と名づけました。
縦長の店舗は、3人も入ればいっぱいになるほどの小さなスペース。扉の奥の厨房では、稲木さんはじめ、2人の女の子がくるくると動き回ってベーグル作りに励んでいます。ちらりと見える中の様子は、厨房というよりも、おいしいベーグルを作るための秘密基地という感じ。
酵母から起こした生地を茹でて焼く――基本的な流れと、2年かけて現在の味にたどりついたということ以外は、秘密事項。ただ、温かくて大きくて、ずっしりと重みがあり、他では類を見ないほどキメがしっかりとしている。顔を近づけただけで粉の風味が強く漂い、噛みしめると香ばしさ、コシの強さ、味わい深さに衝撃を受けるほど。ダイナミックだけれど、究極なまでに繊細な味わいのベーグル。
オープンと同時に店頭には、岩塩をのせた「ソルト」(¥200)や7種の雑穀を加えた「7グレインハニー」(¥220)、「ブルーベリー」(¥250)など、9種類の焼きたての味が並びます。
私は全種類試してみましたが、味はどれも秀逸。種類ごとにその素材の個性を最大限に伸ばしてある、という印象です。
最初は、シンプルにそのまま、をおすすめしますが、通い慣れてきたら、ショーケースに並ぶ“フィリング”をはさんでサンドイッチにしてもらうのも通の食べ方。りんごを使った「アップルシナモンチーズ」(+¥400)や黒こしょうやオリーブをきかせた「ツナ」(+¥350)など7種類(変動あり)が並びます。
好みのベーグルとフィリングを注文すると、圧巻なほど山盛りにしたフィリングをベーグルにサンド、ペーパーできゅきゅっと手際よく包んで茶色の紙袋に詰め、渡してくれるのです。個人的にはできたてのベーグルを持って、代々木公園まで歩き、ベンチに座って、景色を眺めながらじっくり味わうのが最高の幸せ。昨日食べたのに、また食べたい……『マルイチベーグル』の味は、禁断症状が出てしまうほど、罪なおいしさなのです。
最後に稲木さんから一言。「贅沢なお話で本当に申し訳なく思っておりますが、休日などはお客様がたくさん来てくださるので、足りなくなると、個数制限をさせていただいております。けれど、平日の2時すぎあたりは比較的空いております。ベーグルは、トーストしたり、ときには冷やしてみたり。うんちくは一切なく、みなさんのお好みで召し上がっていただけたらうれしいです」。
たぶん、このフラットで押し付けがましくない風通しのよさも、人気のひとつです。
住所 東京都渋谷区上原3の2の3
電話 なし
営業時間 11時~18時(売れ切れ次第終了)
休み 月曜・火曜
http://www.maruichibagel.com/
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2008-03-08 【カフェ】 | 固定リンク
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