移転しても味と雰囲気は以前のまま。『コーヒーハウス オリガミ』(千代田区)
世界的なロックバンドのビートルズやマイケル・ジャクソンが泊まったことで有名な「キャピトル東急ホテル」は、惜しまれつつも2006年の11月30日に閉館した伝説の場所。新聞やテレビでもずいぶん話題にのぼったので、記憶に残っている方も多いかと思います。
そのなかでも、1階のロビーにあった『コーヒーハウス オリガミ』は、とりわけファンが多かったカフェレストラン。あの味、あの雰囲気をもう一度……という熱狂的な声に応えて、新たにオープンした先は、東京メトロ・赤坂見附駅のすぐそばにある、赤坂東急プラザでした。
今度の場所は光がたっぷり入る1階のロビーではなく、地下。そのぶん、心静かに落ち着いてすごせる空間です。伝統の味やサービスをずっと変わらず提供するため、そして昔からのなじみのお客様に安心していただけるようにと、料理長やスタッフ、おまけに和洋折衷の上品な空間を構成するためのテーブルもイスも食器ももとの店舗のまま。だからこそ厚い信頼と深い安定感がここにはあると、私は思っています。
ときどき無性に行きたくなってしまうのは、やっぱりあの“味とサービス”だから。
ひとりで仕事や考えごとをしたいとき、またはお友達とゆっくりおしゃべりしたいとき。こちらのスタッフは、いかなる状況も瞬時にすくいとって、絶妙なおもてなしをしてくれる。ホテルで培われた経験と心意気がすみずみまでしみわたっているから、本当に心地よく、すべてがスムーズに流れます。
そして、もうひとつの軸である“料理”が当たり前においしい。たとえば、好みの焼き具合をオーダーできる「ジャンボバーガー」(¥2194)。ハンバーガー? なんて思った方でもいっぺん試してみてください。ほんのり甘い自家製パンに、ビーフパテと新鮮な生野菜、しゃきしゃきのコールスローをサンドして、ちょっと大きな口を開けてがぶり。ふわっとやわらかでキメ細やかな肉厚のパテからは、透明の肉汁がしたたり落ち、それらがパンや野菜といい具合でマリアージュ。ただただ、おいしい。
また、ここの名物となっているのが「ドイツ風パンケーキ」(¥1155)。創業当時の料理長が考え出したメニューで、外側はカリッと、中心部はもっちりとした卵入りの薄い生地に、スライスしたりんご(またはブルーベリー)をのせて焼いた昔ながらのデザート。甘みをぐっと抑えたこちらをまずはそのまま、その次はメープルシロップをたっぷりかけて2口目。3口目にはバターをつけて……と食べ方しだいで違った味の広がりを楽しめるからふしぎです。今では珍しい、重厚な銀のポットとオリジナルの食器でいただく「紅茶」(¥924)も、茶葉自体がとてもおいしく、いつも必ず注文してしまうメニューのひとつです。
美食家の間でも熱狂的なファンが多いのはきっと、メニューひとつひとつが、他店と“同じ”や“似ている”のではなく、『コーヒーハウス オリガミ』だけのオリジナルだから。
ピアノのメロディが流れるすてきな空間で、ゆっくりと時間を過ごしてみてください。お金にはかえられない何かを感じてもらえると思います。
そうそう。お帰りの際には、もうひとつの名物、焼きたての自家製パンをお忘れなく。
なかでも「バナナブレッド」(¥735)は、パンとパウンドケーキのちょうど中間くらいの存在。香りがよく、きめが細かくてふかふかなので、コーヒーといっしょに“おめざ”として食べて欲しいなと思います。
住所 東京都千代田区永田町2の14の3 赤坂東急プラザB1F
電話 03(3581)9111
営業時間 11時30分~22時(21時30分LO)
休み 無休
http://www.ori-gami.jp/
*ティータイム(14時30分~19時)には、「アフタヌーンスペシャル」として、お好きなケーキまたはドイツ風パンケーキ(S)とコーヒーまたは紅茶がセットで¥1100に。
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2008-02-09 【カフェ】 | 固定リンク
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