女の子がひとりで営む『タタン』。(武蔵野市)

「ひなた焼菓子店」に「レリーサ」「歩粉」、そして「ハリッツ」……かわいい女の子が独立して、自分のお店を開いたのを知ると、どうしても取材と応援をせずにはいられないのですが、またひとつ、そういうお店を発見しました。吉祥寺にあるそのお店の名前は『タタン』。路地裏にある一軒家の1階で、こじんまりと、でも力強く自分の味を表現しているお店。店主は渡部まなみさんといいます。
カフェやケーキ屋さんでパティシエとしての経験を積み、母親がそうしているように、自然とひとりでお店を切り盛りすることを頭に描いていた渡部さん。最初はなんと駐車場にテーブルを出して、手作りのお菓子を並べていたそう。だんだんとそのおいしさが近所で評判になり、ファンのひとりだった大家さんが「うちでひと部屋余っているから使ったら?」と声をかけてくれたのが、念願のお店をもつことになった、ひょんなきっかけ。あふれる緑に覆われたその場所を、物置だった空間の外側に看板をつけたり、自分で床を張ったりしてプチ改造。2007年の6月から『タタン』をスタートしたのです。
持ち帰り専門の『タタン』――今日は営業時間外におじゃまし、口コミのきっかけとなった「チーズケーキ」(1/2本¥1500)を作る過程を見せてもらいました。酸味や塩分を極力抑えたクリームチーズにサワークリーム、そこへマスカルポーネのチーズを加えるのが『タタン』流。バニラビーンズやお砂糖、卵などを加えて、根気よくカスタードクリームのような黄身色になるまでかき混ぜて生地を作り、オーブンで湯せんにかけながらじっくり焼き上げます。全体の75%がチーズというそれは、重量感があり、バニラの香り高さが特徴。おまけにとってもしっとりしているから、驚くほどなめらかな口どけです。オープン前から行列ができるほどのチーズケーキは、1日15本だけの限定生産です。
古い机や飾り棚が並べてある8畳ほどの空間も、渡部さんは上手にレイアウト。玄関を入ってすぐが販売スペースになっていて、今朝焼いたばかりの焼き菓子たちがずらりと並んでいます。バターをふんだんに使ったガレット風の「サブレ」(¥180)やほろほろと口の中でとろけるスノーボールクッキー「mikaduki」(¥380)、それから「紅玉のタルト」(¥380)など、季節の移ろいにあわせたメニューも登場します。ごくごくシンプル、でも、よくよく聞けば上等でこだわりのある材料で作る、素朴だけど滋味深い味わい――ていねいに淹れたお茶のそばに添えておきたい存在です。
『タタン』のお店の由来について聞くと、「りんごのお菓子“タタン”はあこがれのお菓子。いつか最高のものを作れたら、お客さんに食べてもらいたいんです」と、おっとり語る渡部さん。私はその日を、心待ちにしています。
渡部さんが淹れてくれた熱いお茶を飲みながらの取材は、彼女の人柄や作るお菓子と同じく、陽だまりのように暖かな時間でした。
住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町2の7の3
電話 0422(26)7570
営業時間 12時~売り切れ次第終了
休み 月曜・火曜(祝日の場合は営業)
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2008-01-19 【カフェ】 | 固定リンク
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コメント
今日初めてお邪魔しました。
東京のカフェや美味しいお店のご紹介
楽しみにしています。
moiさんのページから飛んできました。
投稿: ginnga | 2008/01/22 17:39:16
ginngaさんコメント
ありがとうございます。
東京へお越しの際は、
ぜひ足を運んでみてくださいね。
ちなみに
moiさんとタタンさんは
ご近所さんです。
投稿: 広沢幸乃 | 2008/01/22 22:53:39