『お茶とお菓子 まやんち』で楽しくティータイム。(大田区)

今週は、頻繁にご紹介するエリアとは少し離れたところ、大田区の蒲田にある『お茶とお菓子 まやんち(以下:まやんち)』へ行ってきました。そこはJR蒲田駅から歩いて5分ほどの場所。巨大なオフィスビルや区役所などが立ち並ぶなか、重厚で大きなマンションの一室へ――。
手作りの美しい引き戸を開けた瞬間、蜜のように甘いお菓子の香りが漂ってきて、それだけで幸せな気持ちに。さらに視線の先には、ムクの木を使ったぬくもりあふれる空間が広がります。木の持ち味を上手に生かした造りは、まるで自然の中で森林浴をしているような気分。聞けばこの空間は、オーナー・八代まゆみさんのご主人(建築家)が設計したものなのだとか。すっきりとした美しいフォルムが魅力的で、女性はもちろん、男性にも居心地のよい空間です。
おいしい紅茶屋さんもおいしいお菓子屋さんも、巷にはたくさん存在しますが、私が『まやんち』を紹介する理由は、その2つの組み合わせの妙を楽しむというところに重点を置いているところ。紅茶(ポットで¥500~)だったらインドや中国、ネパール、インドネシアなど世界各地の名産地から、八代さんが吟味したものだけを展開。同じ品種でも季節や気候によって味も微妙に異なるほど複雑な味わいのそれを、お菓子教室が開けるほど大きなキッチンで絶妙のタイミングで抽出し、フォルムがひときわ美しいドイツ製・アルツベルグ社のティーセットでおもてなしをしてくれます。
そのときに忘れてはいけないのが、10年以上、あるお菓子研究家に師事していた八代さんが作る焼きたてのお菓子たち。メニュー表に記された、香ばしい「くるみ入りのバナナケーキ」やクリームチーズが入った「ロールケーキ」などなど……。そのどれもが魅力的なので、私は3段重ねのお皿にお菓子やサンドイッチを可憐に盛りつけた、イギリス式の贅沢なセット「アフタヌーンティー」(紅茶つきで¥1600~)を注文。紅茶は、私の好みを伝えたうえでの八代さんおすすめ、インド産「ダージリン・マーガレッツホップのセカンドフラッシュ」をチョイスしました。
甘みをぐっと抑えた繊細な焼き菓子と、紅茶界のシャンパンと称される、フルーティーな味わいのマーガレッツホップのマリアージュは、うっとりするほど秀逸。ワインとチーズのように、紅茶とお菓子も組み合わせ次第でお互いの魅力を引きたて合うことを実感しました。
ほかにも、抹茶のスフレ生地で生クリームと自家製の餡を巻いた「蒲田モダンロール」(¥450)や、肉や野菜を長時間煮込んだ「特製ドライカレー」(¥750)なども。どれを注文しても間違いなくおいしいから、次に訪れたときは何を注文しようかな。
特別にオーダーしたという、体にしっくりなじむ椅子に腰掛けながら、取材だというのにずいぶん長い間、心地よい気分にひたってしまった私。その中で感じたことがあります。開店したのは今年1月だというのに、ひっきりなしに訪れるお客のほとんどが常連。おまけにそのひとりひとりが、お茶とお菓子を味わうと同時に、八代さんとの会話も楽しんでいるということ。都会のカフェだというのに、それはまるで大家族が住む家に遊びに来たような、親しげでなごやかな印象。『まやんち』は、おいしさとともに、毎日のあわただしさの中でつい置きざりにしがちな、人とのコミュニケーションの大切さを気付かせてくれる、東京でも稀有なカフェだと思います。
住所 東京都大田区蒲田5の43の7の2F
電話 03(6276)1667
営 11時30分~20時30分(土日祝は18時30分まで)
*ラストオーダーは閉店30分前
*お菓子教室がある場合は営業時間に変更あり。以下のHPで確認を。
休 水曜と8のつく日(8日・18日・28日)
http://mayanchi.com
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2007-12-01 【カフェ】 | 固定リンク
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