『WOOD MOON』で体の中から美しく(目黒区)

長引く残暑のせいで、ときどきふっと感じた夏の余韻は瞬く間に消え去り、気付けばもう秋。そうこうしているうちに、冬へと突入する時季ですね。あまりの気温の変化に、知らず知らずのうちに心や体の奥底に疲れを溜めている人も多いはず。そんな方に、凝り固まった疲れをやさしくほぐし、すっきりと身体の外へ流してくれるカフェをご紹介しますね。
その場所の店主というのは、以前このカフェコラムにも登場していただいた月森紀子さん。植物性の食材だけで調理する食事法「マクロビオティック」のレストラン『クシ・ガーデン』や、北千住の有機野菜の八百屋さんの2階にあるオーガニックレストラン『椿屋2』を経て、ついに念願の自分のお店を開きました。
目黒通りにある「元競馬場交差点」から、歩くこと5分――のんびりとした住宅街の中、気をつけて歩かないと見逃してしまうほど、小さくてひかえめな造りの『WOOD MOON』。もとは倉庫だったという空間を改装したここは当初、持ち帰り専門のデリだったとか。それが、月森さんの料理に胃袋をぎゅっとつかまれてしまったファンや近所の奥さま方からのオファーが日に日に増し、今年9月から、店内にテーブル席を2卓だけ設けたのです。
『椿屋2』時代の名物料理、1食で1日に必要な30に及ぶほどの食材が摂れる「シェフのおまかせランチセット」(¥1300)はいまだ健在。こちらは、和食、洋食問わず、定食のほかに丼モノも登場する、当日お店に来てからのお楽しみセット。この日は、“ごぼうとさつま芋の炊き込み玄米”、具だくさんの“スープ”、ゴマだれ風味の“野菜のマリネ”、カレーをはさんだ“大根サンドフライ”、島根特産“糸うりの酢の物”の5品。それらは千葉の契約農家や島根の実家で育てた無農薬有機野菜を使うのはもちろん、味噌やケチャップなどの調味料に至るまで手作り。おまけに、素材の組み合わせ方や味付けが独創的だから、ここでしか食べられないマクロビオティックのメニューになる。こんな風に、徹底したこだわりがあるのに、決して押し付けがましくない。それが月森さんの料理であり、お店です。
今回は、もともと作るのが大好きだという創作スイーツを、よりグレードアップさせていることにも注目。写真の「バナナとココアのケーキ」(¥450)は、素材が持つ本来の野性味を強く感じさせ、滋養もあるケーキ。ほかにも常時、2~3種類のケーキがショーケースに並びます。
個人的にぜひ試して欲しいのが、焼き菓子。クッキーやサブレなのに、バターも卵も使わず、全粒粉や地粉(国産小麦粉)、少量のなたね油で作るそれは、口に入れたとたん、ほろほろとやさしい口どけのなかに、粉や持つ旨みや甘みをじんわりと、だけど強烈に感じさせるもの。そしてそのあとに、懐かしい風味や余韻を残してくれるお菓子。本当に美味しいのです。
(写真左は上から時計回りに「麦こがしのクッキー」「オートミールとレーズン、くるみのクッキー」「きなこサブレ」「よもぎのサブレ」(各¥240))
本物の味をかみしめ、吸収した体は、翌朝、生まれ変わったようにすっきりと軽やか。『WOOD MOON』は、今日も1日がんばろう、って、気持ちも前向きにさせてくれるカフェです。
住所 東京都目黒区目黒4の18の4
電話 03(3711)3825
営業時間 11時~18時30分(LO18時)
定休日 日曜・木曜
http://www.woodmoon.jp
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2007-10-20 【カフェ】 | 固定リンク
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