『八百コーヒー店』に流れる独特の空気。(文京区)
居心地のいい場所には、必ず足が向いてしまう。ふらふらと人が集まってしまう。そういうカフェを見つけてしまいました。文京区の千石駅すぐそばにある『八百(はっぴゃく)コーヒー店』。曽田顕さんと史子さんが、約2年前に自宅の1階を改装した場所は、とてもあたたかくて自由で、昔からそこに通っていたような懐かしい気分にさせてくれる、ふしぎなムード。
飛行機のシートや脚をつけたスケートボードがイスへと化していたり、史子さんの弟であり、靴作家の曽田耕さんの手による革製のクッションがあったり。想像力というエッセンスもたっぷりと注入された空間です。
キューブ状のメニュー表をころころ転がすと、そこには、店名にもなっている『コーヒー』(¥450)をはじめとした飲み物と食べ物のリストが書き連ねてありました。
2人で探して取り寄せたコーヒー豆は、ただ今2種。「珈琲サイフォン株式会社(KONO)」から独立した「チッポグラフィア」の山崎さんが焙煎した豆と、能登半島の先っちょで、ささやかに営まれているコーヒー店の豆を使っています。それを、豆の持つ苦味やコク、深みをストレートに引き出すサイフォン式でじっくりと淹れ、焼き物の器にとぽとぽと注ぎ、木のトレーにのせてそっと出してくれる。
ぜひとも、ていねいにこしらえられた食事もどうぞ。小麦粉とお砂糖と生クリームと卵だけでできた、驚くほどふかふかの自家製「ロールケーキ」(¥450)や、無添加・無着色のソーセージを、山形でりんご農園を営む友人が作ってくれるという香ばしいパンではさんだ「ホットドッグ」(¥500)……2人の「メニュー数は少ないけれど、毎日食べても飽きないもの、自信を持って提供できる味」という言葉に、心から納得してしまうほどの美味しさ。やみつき感。
さらにキューブを回転させると、顕さんがインド留学中に飲んでいた「インドのチャイ」(¥500)や、生姜や唐辛子を煮詰めた「しょうが湯」(¥500)、知り合いが直輸入している「マンゴージュース」(¥500)なども。どれもお客様に出すまでに、作り手に会いにいき、話をして、お互いのことをわかり合ってから初めて仕入れる――語りつくせないほどたくさんの、温かなエピソードがありました。
だからこそ、『八百コーヒー店』で出される品々は、口に運んだとたん、さまざまな情景が食べる人の頭にふつふつと浮かんでくるのですね。
2人は、口をそろえて言います。「ほそぼそと、長く営んでいきたい」と。だから、休みもきちんととるし、営業時間も規則正しく8時間。このすがすがしいほど潔いスピリットが、フラットな空気をお客に提供し続けられる秘密なのかもしれません。
そうそう、6月8日(金)~19日(火)、曽田さんたちはちょっと早めの夏休み。能登のコーヒー豆店や、器を作ってくれている奈良の陶芸家さん、コーヒー豆仲間が大分の山奥にオープンしたカフェめぐりなど、ふだんお世話になっている方々のもとを訪ねるために。
その間、2人の友人が営む“喫茶さすらい”と“塩山奈央食堂”が、八百コーヒー店の場を借りて、臨時でお店を開くそうですよ。
住所 東京都文京区本駒込2の10の5の1F
電話 03(3943)6884
営業時間 11時~19時
休み 月曜・火曜
http://www007.upp.so-net.ne.jp/happyaku/
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2007-06-02 【カフェ】 | 固定リンク
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トラックバック送信日 2007/06/10 6:14:28
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