甘味喫茶『志むら』でしっとり涼やかな和の時間を。(豊島区)
長かった梅雨も明け、強い日ざしが照りつける今日このごろ。夏ですね。こんな時は、涼しい空間でゆっくりと、日本の夏を楽しみたい。そんなとき、ぜひ足を運んでもらいたいのが、JR目白駅すぐそばにある『志むら』。昭和16年創業の老舗の和菓子店です。建物の1Fは、季節の和菓子がずらりと並ぶ和菓子屋さん。そして階段を上がった2Fと3Fは甘味喫茶。木をふんだんに使用した粋な空間は、疲れた体をほっとさせてくれる、たいへん居心地のよい場所です。
小豆、大納言、青えんどう……最上級の豆を使用した和菓子には定評がある『志むら』。なかでも、コシのある卵入りの求肥の中に、ふっくらと炊いた虎豆をくるみ、黄名粉をまぶした「九十九(つくも)餅」(1個¥105・喫茶はお茶つきで¥610)は、遠方から足を運ぶお客さんが絶えないほど。さらに、青えんどうが入った柔らかな餅をこし餡で包んだ「福もち」(1個¥120)や、季節によって豆を変える「鹿の子」(¥290~300)など、北海道出身でもある先代が手がけた、地元産の豆をふんだんに使用した和菓子は、斬新な上品さを持ち合わせた逸品ぞろい。
さらに5月のゴールデンウィークから9月のお彼岸の頃まで展開される、自家製のシロップを使用した“かき氷”も隠れた人気メニューのひとつ。
私が注文した「生いちご」(¥750)は、高さなんと20cm、目を見張るほどの大きさです。そのダイナミックさとは裏腹の、まるで淡雪のようにきめ細やかな氷と、生のいちごを秘伝の調理法で長時間煮詰めたシロップの天然の艶やかさ、その美味しさといったら言葉はいらないほど(周りにいらしたお客さんも、もくもくと自分の世界に入り込み、食していました)。その他のかき氷「あずき」(¥700)「宇治金時」(¥800)「キャラメル」(¥650)たちも『志むら』ならではの独創的な手法が組み込まれた、とっておきの味わいです。
今は亡き落語家の柳家小さんもごひいきにしていた『志むら』には、古くからの常連さんがいっぱい。「お客さまは、味はもちろん材料の変化にも敏感なほど、舌の肥えた方々ばかり。最高のお菓子を召し上がっていただくため、常に“上質の材料を仕入れ、職人がひとつひとつていねいに手作りする”という先代のシンプルな考えを守っています」と語る、志村友子さん。
だからこそ、デパート進出などの話があっても頑なに目白にある本店だけの営業を貫いているのだとか。ストイックな日本の職人さんの考えや腕、そこから生まれる『志むら』の和菓子は、日本人のよさを再確認できる、そういうお菓子です。
住所 東京都豊島区目白3の13の3
電話 03(3953)3388
営業時間 【1F】9時~19時 (祝日は~18時)
【喫茶】10時30分~19時(18時30分LO) (祝日は~18時[17時30分LO])
定休日 日曜
*8月17日~21日は夏休みになります。
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2006-08-12 【カフェ】 | 固定リンク
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